
3月8日(日)の放送テーマは、「使いこなそう! 進化するマイナンバーカード」。デジタル庁 国民向けサービスグループ 審議官の上仮屋尚(うえかりや・たかし)さんから、マイナンバーカードの知っておきたい使い方、広がっているサービスについて伺いました。
(左から)村上佳菜子、上仮屋尚さん、杉浦太陽
◆引っ越しの手続きをスムーズに
現在、マイナンバーカードの保有率は約8割に達し、マイナ保険証の利用登録もカード保有者の9割に迫っています。一方で、カードを持ち歩いていない人や実際のサービスを使ったことがない人も少なくありません。安全性や利便性が十分に理解されていないケースもあり、知っているようで知らない存在になっている側面もあるようです。
マイナンバーカードの活用が特に役立つのが、引っ越しや確定申告といった手続きが多く発生する3月のシーズンです。マイナンバーカードを使えば、こうした手続きが非常にスムーズに進みます。「例えば、マイナンバーカードを利用せずに他の市町村へ引っ越しする場合、基本的には、手続きのために現住所がある役所と引っ越し先の役所の2回行かなければなりません。しかし、マイナンバーカードをお持ちの方は、マイナポータルから引っ越し手続きをおこなうことで、引っ越し先の役所に一度行くだけで手続きが完了します」と上仮屋さんは説明します。
マイナポータルは、個人向け行政サービスのオンライン窓口です。スマートフォンやパソコンから転出届を提出できるため、現住所の役所に行く必要はなくなります。また、引っ越し先の自治体に「いつ来庁する予定か」を事前に伝えておくことで、必要な手続きや持ち物をあらかじめ確認することもできます。「役所のほうでも、事前に来庁日がわかれば必要な準備ができるので、スムーズに手続きをおこなえます」と話します。
◆確定申告ではマイナポータル連携がおすすめ
もう1つ大きなメリットがあるのが「確定申告」です。マイナンバーカードと、カードの読み取りに対応したスマートフォンがあれば、「e-Tax(国税電子申告・納税システム)」を利用してインターネットから申告ができます。税務署に行ったり、書類を郵送したりする必要はなく、自宅から24時間いつでも申告できるのが特徴です。
さらに、書面提出では必要となる添付書類もe-Taxでは不要で、申告後も内容をデータで確認でき、還付金がある場合は、紙で申告するよりも早く受け取れる利点もあります。上仮屋さんは「e-Taxで確定申告をするとき、国税庁が提供している確定申告書等作成コーナーを利用すると、画面の案内に沿って金額などを入力するだけで、税額などが自動的に計算されて、申告書が完成します」と解説します。
さらに便利なのが、マイナポータルとの連携機能です。これは、給与の源泉徴収票や医療費、ふるさと納税の寄附金情報などをマイナポータル経由でまとめて取得し、申告書の該当項目に自動入力できる機能で、「これを使えば、医療費の領収書や寄附金受領証明書、住宅ローン残高証明書などを集めて計算する手間が減り、入力ミスも防げます。書類の管理も不要です」と紹介します。この機能を利用するには事前に連携設定をおこなう必要がありますが、一度設定すれば翌年以降の申告はさらにスムーズになります。
◆利用できるサービスが拡大中!
マイナンバーカードのサービスは着実に拡大しています。その1つが「スマートフォンとの連携」です。これまでカード機能を追加できるのがAndroid端末のみでしたが、2025年6月からiPhoneにも対応できるようになりました。
最新のマイナポータルアプリと手元のカードを使えば数分で設定できます。また、カード機能を追加すれば、マイナポータルにログインする際、カードにスマートフォンをかざす必要がなくなり、指紋認証や顔認証でログインできるようになります。なお、コンビニでの証明書交付などは、すでにスマートフォンをかざすだけで利用可能になっています。
日常生活に身近なサービスとして注目されているのが、図書館での活用です。上仮屋さんは「図書館カードの代わりにマイナンバーカードを使用することで、本を借りられるようになっています。最近では、インターネット上で電子書籍を閲覧できる“デジタル図書館”のようなサービスもあります。電子書籍の検索、作品の貸出や予約・返却が、24時間365日、すべてスマートフォンでできるものが登場しています」と紹介します。
◆“マッチングアプリ”にも使える!?
マイナンバーカードは、本人確認が必要なサービスでも活用できます。その一例が「マッチングアプリ」です。こども家庭庁の調査によると、現在は30代以下の既婚者のうち4人に1人がマッチングアプリで結婚相手と出会っています。一方で、既婚者が独身と偽って登録するなど、本人確認の強化が課題となっていました。そこで誕生したのが、本人確認にマイナンバーカードを利用するマッチングアプリです。
「あるマッチングアプリでは、マイナンバーカードで本人確認をすると、年齢など正確な情報が登録されます。そして、認証が完了するとプロフィール欄に『本人確認バッジ』が付与されて、嘘偽りのないプロフィールであることを証明できます。」と上仮屋さんは説明します。厳格な本人確認ができる点もマイナンバーカードの大きな強みです。
このほかにも、レンタカーやシェアカー、電動キックボードなどのシェアリングサービス、チケット購入、フリマアプリなど、本人確認が求められるさまざまなサービスで活用が進んでいます。
◆マイナンバーカードを紛失しても…
さまざまなサービスでマイナンバーカードが利用できるようになりましたが、なかには、マイナンバーカードの活用に不安を感じる人もいます。ですが、上仮屋さんは「カードの裏面に記載されているマイナンバーを知られたといって、悪用されることはありません」と声を大にして言います。マイナンバーを提示する際には、必ず顔写真付きの身分証による本人確認がおこなわれるため、番号を知っているだけでは他人になりすますことはできない仕組みになっています。
また、カードに内蔵されているICチップから「いろんな情報が漏れてしまうのでは?」と思う人もいるかもしれませんが、「カードのICチップに記録されているのは氏名や生年月日、住所など必要最低限の情報だけです。税や年金、医療の記録といったプライバシー性の高い情報は保存されていません」と解説します。これらの情報は、それぞれの税務署や年金事務所などの機関が個別に管理しています。そのため、たとえば病院でカードを利用しても、医療以外の情報が見られることはありません。さらに、ICチップは不正に読み取ろうとすると壊れる仕組みになっているため、安全性も確保されています。
最後に上仮屋さんは、「今回、ご紹介したマイナンバーカードの利用シーンは、ほんの一部です。これからもどんどん拡大していきます。ぜひマイナンバーカードを利用して、便利さを実感してみてください」と呼びかけました。
番組のエンディングでは、杉浦と村上が今回学んだ「進化するマイナンバーカード」について復習。2人が特に注目した点をピックアップして発表します。まず、村上は“進化が止まらない!! マイナンバーカード”とスケッチブックに書きました。続いて、杉浦は“マイナンバーカードを使いこなそう”を注目ポイントに挙げ、「マイナンバーカードやマイナポータルについて詳しく知りたい方は、デジタル庁のWebサイトをご覧ください」とコメントしました。
(左から)杉浦太陽、村上佳菜子
<番組概要>
番組名:杉浦太陽・村上佳菜子 日曜まなびより
放送日時:毎週日曜 7:30~7:55
パーソナリティ:杉浦太陽、村上佳菜子
番組Webサイト:https://www.tfm.co.jp/manabiyori/
番組公式X:@manabiyori_tfm