
日本で初めてのダラーラ・ストラダーレ・ディが2025年10月18日に開催された。各地からダラーラ・ストラダーレが集結し、ダラーラ・ストラダーレ・オーナーズクラブ・ジャパン(DOCJ)の設立を宣言。併せて、インポーターであるアトランティックカーズの関連会社、Yasuda Shipyard Groupが例年開催している「MIURA RENDEZVOUS(三浦ランデブー)」も同時開催されるという素敵な一日となった。
【画像】ダラーラ・ストラダーレとトラック専用モデルEXP、さらにヘリコプターやスーパーカーまで!ラグジュアリーな三浦半島での一日(写真9点)
ダラーラ氏が手掛けた初のロードカー
ダラーラ・ストラダーレは2018年に発表されたダラーラ創始者であるジャンパオロ・ダラーラの理想から生まれた少量生産スポーツカーだ。そもそもダラーラ社はフォーミュラカーをはじめとするコンペティション・モデルの開発・製造を行うレースコンストラクターであり、現在では彼らの存在なしに世界のモータースポーツは存在し得ない。それだけでなく、彼らは”裏方”としてフェラーリ、マセラティ、ランボルギーニといったハイパーカー開発においても重要な役割を担っている。
ダラーラ・ストラダーレは、ジャンパオロ御大が最初に手掛けたロードカー、ランボルギーニ・ミウラの精神を今に復刻するものだ。採算を度外視し、この令和の世界にダラーラ・ストラダーレを作るためだけに自動車会社を設立した。ジャンパオロの理想─安全であり、ライトウエイト、卓越した空力設計、そして最高のドライビングプレジャーの実現─を叶える、とんでもなく高い難易度のモデルを完成させた。数量限定のモデルであるが、現時点で限定数の半分強がデリバリーされている。小さな製造施設ゆえに年間50台ほどの製造がマキシマムとなるようだ。そんなこともあり、幸いにも、まだこの素晴らしく個性的なマシンにまだオーダーを入れる余地があるのだ。
ダラーラ・ストラダーレ・ディは三浦半島先端の三崎口に近くに位置する広大なYasuda Shipyard Groupの敷地内で開催された。近日、オフィシャルオープンが予定されている、レストラン・ホテル棟のメインルームにはダラーラ・ストラダーレのフロントカウルや関連アイテムがディスプレイされている。ラグジュアリーなイメージを醸し出すだけでなく、カーエンスージアストも魅了する。当日、エントランス前の車寄せには色とりどりのダラーラ・ストラダーレ、そしてトラック専用モデルEXPたちが集結した。
イベントプログラムはアトランティックカーズ、そしてYasuda Shipyard Groupのオーナーである野澤隆之氏の挨拶から始まった。続いて、本国ダラーラ社から参加したダラーラ・オートモーティブ・ユニットを取り仕切きるマッシミリアーノ・ガッティのコメントが続いた。ダラーラ・ストラダーレにとって日本は世界第3位のマーケットであり、今回のミーティングが彼らにとってもとても重要であるという、オーナー達への感謝の言葉が終わると、彼は少し間をおいて、微笑みながら言葉を続けた。「そう、私は本日同席頂いているTさんに深くお礼を言いたいのです。なぜなら、彼はダラーラ・ストラダーレの発表を前に、”ダラーラ・ストラダーレを売ってください”と私に連絡をくれた貴重な友人だからなのです」と。
ジャンパオロ御大からのビデオメッセージに続いて、ガッティは参加者の面々に、御大が、にこにこしながらサインをしたと言うダラーラ・ストラダーレのスケールモデルを手渡すはずだったのだが、何とロストバゲージの憂き目に。これは後日、各々に届けられたはずだ。
本格的ラグジュアリーの集大成
さて、第一回ダラーラ・ストラダーレ・ディにおけるメイントピックのひとつはダラーラ・ストラダーレ・オーナーズクラブ・ジャパン(DOCJ)設立宣言だ。会員資格はダラーラ・ストラダーレ、ダラーラEXPのオーナーであり、ダラーラ・ストラダーレに込められたジャンパオロの心意気に賛同すること! 今後、開催予定のサーキットランやツーリング、ダラーラ・ストラダーレ・ディなどのミーティングへの招待はもちろん、本国イタリアで開催されているツーリングやサーキットランなど多彩なアクティビティへの参加サポートも行われる。名誉会員として、今回参加のガッティ他、ジャンパオロ御大やポントレモリCEOも指名されている。ダラーラの持つ少数精鋭、かつ家庭的なイメージを具現できる集まりに成長するようにと、オーナーである野澤氏も考えているようだ。
ダラーラ・ストラダーレ・ディは我らがジローラモの登場で盛り上がり、ジローラモとガッティが座すダラーラ・ストラダーレを先頭に、三崎口近辺を連なってのパレードランを楽しんだ。その行先は大型クルーザーやヘリコプターが並ぶMIURA RENDEZVOUS会場だ。このイベントはYasuda Shipyard Groupにより、毎年一回開催されるもので、前述のクルーザー、ヘリコプターの他にもちろんたくさんのハイパーカーやクラシックカーが並ぶ。ディーノ246、フェラーリF40からフェラーリ12チリンドリやランボルギーニ・レヴエルトなどの最新モデルまで、まさにスーパーカーショーだ。そして、その中心にダラーラ・ストラダーレの連隊が次々と縦列する姿は興奮モノだ。それだけでは終わらない。アンヴェイルと共にため息が上がったのは世界最高峰のコンディションたるランボルギーニ・ミウラSVだった。ランボルギーニ本社でポロストリコ認証を受けたこの一台のオーナー、実は前述のT氏でもあるのだ。
数年前、筆者がジャンパオロ御大に、このMIURA RENDEZVOUSの話をすると、「ランボルギーニ・ミウラのそんな大規模なイベント日本であるとは感激だ」と、たいそう喜ばれた。しかし、その時は当のミウラはディスプレイされず、あくまで地名の"三浦"だったので、少し後ろめたい気(笑)もしたのだったのだが、今回はそのミウラの展示もあるし、ダラーラ・ストラダーレ・ディも同時開催だから、胸を張って御大にも報告できる。
MIURA RENDEZVOUSも好天に恵まれ、多くの参加者が集まった。「SHIMODA RENDEZVOUSと、このMIURA RENDEZVOUSは、私たちの考えている”海辺の楽しみ”を皆さんと共有しようという遊びの場です。そこに海、空、陸を楽しむ玩具が集まるなんて、とても楽しいじゃありませんか」と野澤氏。ちなみに、このイベントは参加のためのチケットもなければ、参加費も不要だ。参加者も自由に船や車を楽しみ、振る舞われる料理や飲み物を手に仲間と語り合う。何とユニークな集いではないか。
ひときわ長い列が目立つフードスタンドを覗いてみるなら、そこではジローラモ氏自らピッツァを揚げて(焼くのではなく、イタリアのストリートフードで見かけるヤツだ)いるではないか。まさにイタリアのビーチみたいだ。あたりが暗くなり、スケールの大きな花火が始まった。残念だが、そろそろ今年の三浦ランデブーも終わりのようだ。次のイベントがいつ開催されるか、Yasuda Shipyard Groupのウェブサイトや、LINEなどのSNS(Yasuda Shipyard Group)をマメに覗いてみてほしい。
文:越湖信一 写真:アトランティックカーズ
Words:Shinichi EKKO Photography:Atlantic Cars