マイナビは12月9日、“働き控え”に関する状況と、企業の年末の人手不足感の実態、そして企業の対応策について考察したレポートを公開した。
2025年12月1日より所得税の年収の壁(103万円)が引き上げられた。これにより、就業調整をしていたアルバイト就業者が勤務時間を増やすことが期待される。一方、年末はイベントや年度末業務により繁忙期となる企業も多く、人手不足感が強まる傾向にあるという。 所得税の年収の壁(103万円)が引き上げられたことによって、大学生の働き控えが緩和され企業の深刻な人手不足を軽減することができるのか、その実態と企業の対応策について考察した。
同社が、アルバイト就業者9,000人(うち大学生903人)を対象に実施した「アルバイト就業調査(2025年)」によると、就業調整を行っている割合は36.7%。特に「主婦」(57.4%)や「大学生」(54.6%)で高い傾向にあり、ともに意識している金額ラインは「103万を超えないようにしている」(大学生34.7%、主婦19.4%)が最多。
また、企業を対象に実施した「企業の年末人手不足と対応策に関する調査」によると、2025年の年末に向けて、実際にアルバイトから“働き控え”の相談を受けた企業の割合は、「大学生」「大学院生」を雇用する企業で24.4%、「主婦(夫)」を雇用する企業で27.1%と、改正後もなお、“働き控え”の課題は解消されていないよう。
続いて、12月におけるアルバイトの過不足感を見てみると、「不足(大幅不足+やや不足)を感じる」企業は45.1%。11月(42.2%)から2.9ポイント増加しており、12月に向けて不足感が強まっていることが明らかに。特に「飲食・宿泊」(60.7%)や「医療・福祉」(56.0%)で高い割合となっている。
次に、年末のアルバイト人材確保のためにこれまでに実施した対応策を教えてもらったところ、「時給や待遇を一時的にアップする」と「既存スタッフに追加出勤を依頼する」(ともに36.3%)が最も多く、次いで「前もって新規募集を行う」(31.1%)という結果に。
さらに、最も効果を感じた施策を聞くと、「時給や待遇を一時的にアップする」(61.1%)、「既存スタッフに追加出勤を依頼する」(55.5%)、「特別手当やインセンティブを出す」(48.9%)が上位に。企業は時給アップや特別手当など年末に働くメリットを感じさせる施策や既存スタッフへの依頼など、コスト負担が比較的低く即効性の高い施策を行い、年末の人手不足を乗り越えている様子がうかがえた。


