日立ソリューションズ・テクノロジーは、映像や画像とテキストを統合的に理解するVision Language Model(、VLM)技術を活用し、フロントラインワーカーにおける安全管理や業務効率化の有効性を検証する実証実験を開始した。
近年、フロントラインワーカーの現場では、安全確認・記録の仕組みが不足し、レポート作成などの事務負担が大きいという課題があった。また、従来のAIは環境要因による誤検知や予期せぬ状況への対応が困難で、運用コスト増加の原因となっていた。
これらの課題に対応するためには、映像の内容を文脈ごとに理解し、自然言語で表現できるVLMの活用が有効となる。VLMを用いることで、誤検知や予期せぬ状況の検出精度を高めるとともに、安全行動の可視化やレポート作成の自動化が可能になる。
同社では、独自の画像認識エッジAI技術を組み込んだ「アダプタ」とVLMを組み合わせたソリューションを実証する。同社では、カメラ映像から異常や特定イベントのみを高精度に抽出する画像認識エッジAI技術を組み込んだ独自の"アダプタ"を強みに、VLMと組み合わせたソリューションの実証実験に取り組んでいる。
実証実験では、エッジ端末でのリアルタイム解析とサーバー側のAIアプリケーションが文脈理解を両立することで、現場での即時性と高精度な状況把握を両立し、安全管理の向上と運用効率化を支援。複雑な状況を言葉でわかりやすく説明できるほか、開発・導入および通信コストの削減、多彩な環境への適用を提供する。
実証実験は、日立パワーソリューションズ、パラカ、アムニモの3つの現場で進行中。日立パワーソリューションズでは、設備管理者の人手不足解消を目指し、設備の故障や異常を示す表示灯の異常検知からレポート化、通知までを自動化することで、巡回作業の省力化と異常対応の迅速化を評価する。
パラカでは、駐車場管理において、ごみや枠外駐車などを選定し、カメラ映像からVLMがこれらの異常を自動で検出・説明できるかを検証している。アムニモとの実験では、太陽光発電所における監視業務高度化・誤検知低減について検証を行っている。。
同社では、これらの成果に基づき、フロントラインワーカー向けDXソリューションの本格展開を推進していく。
