「このままで大丈夫だろうか」「うちの子もいつか変わる日が来るのか」

不安の出口が見えない時期は、親自身の心もすり減っていきます。でも、視点が少し変わるだけで、子どもだけでなく“親の気持ち”も軽くなる。その瞬間の積み重ねを、現場で見続けてきたのが、無料オンラインフリースクール「コンコン」を運営し、『不登校をチャンスに変える一生モノの自信の育て方』(KADOKAWA)を著した福田遼さんです。

前編に続き、後編となる本記事では、「行動の表面」ではなく「その奥にある目的を見る」という視点が、どのように親子の変化につながっていくのか。そして、支援する立場でありながら“実は大人自身も救われていく”という気づきについて、具体的なエピソードとともに伺います。

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“行動を叱る”のではなく、“その奥の目的”を見るという視点

――「行動そのものではなく、その奥にある“機能"を見る」という視点は、家庭でもとても役に立つ考え方だと感じました。親が日々の関わりの中でこの視点を実践するには、どのようなポイントを意識するとよいのでしょうか?

福田 子どもが困っていたり、いわゆる“問題行動"と呼ばれるような行動をしているとき、まず大切なのは「この子が悪いわけではない」と捉え直すことだと思います。また、「自分(親)が嫌われているからこうなった」と考えてしまう必要もありません。行動そのものを責めるのではなく、「この行動にはどんな目的があるのだろう?」と見ることが大切です。わかってほしい」「こうしたい」と訴えたい目的があるのです。

そのとき、かんしゃくのたびに要求を通してしまうと、「泣けば伝わる」という学習が積み重なり、行動は減りません。でも、代わりになる伝え方を一緒に練習し、「言葉で伝えられたら聞くよ」と関わることで、少しずつ行動が落ち着いていきます。親が自分を責めるのでも、子どもを変えようと無理をするのでもなく、「どう対応を変えられるか」「どんな環境ならうまくいくか」に目を向ける。それが、家庭の中で最も実践的で、やさしい行動の見方だと思います。

“できていないこと”ではなく、“すでにある力”を見るときに起きる変化

――支援の現場で、お子さんが大きく変わる瞬間に立ち会うことも多いと思います。特に心に残っている“変化の物語”があれば、その子との関わりの中で何が力になったのか、具体的にお聞きしたいです。

福田 お子さんは、宿題もせず、運動もせず、朝も起きられないという状況で、保護者の方は「どうしたらいいのか」と悩み、できていない部分ばかりに目が向いてしまい、「なんでできないの?」という声かけが続いていたそうです。

✅この続き、第二回のフルバージョンは11月6日(木)に公開されます。
記事では、その後の子どもの変化、「どうして勉強ってしなきゃいけないの?」と聞いてきた子、今悩んでいる保護者へ一番伝えたいことなどを聞きます。

福田 遼(ふくだ はるか):1995年福岡県生まれ。九州大学教育学部卒業後、5年間の小学校教諭を経て退職。その後8カ月にわたり世界各地の教育施設を訪問。2023年4月に学生時代からの旧友である秋山仁志とともに始めた「子育てのラジオ『Teacher Teacher』」ではMCを務める。2024年に株式会社Teacher Teacherを組織し、無料オンラインフリースクール「コンコン」をスタート。著書に、秋山仁志との共著『先生、どうする!? 子どものお悩み110番』(PHP研究所)がある。

『不登校をチャンスに変える一生モノの自信の育て方』(KADOKAWA)

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著者:福田 遼
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