Hajimariは10月22日、「生成AI活用に関する実態調査」の結果を発表した。調査は2025年9月、ビジネスパーソン861名を対象にインターネットで行われた。

「AI利用はこっそり」全く隠していない人は4割のみ

  • 生成AIを使っていることを同僚や上司に隠したことはありますか?

    生成AIを使っていることを同僚や上司に隠したことはありますか?

業種・職種を問わず、20〜60代のビジネスパーソン861人にAI活用の実態を調査した。その結果、AIを利用している人は約45%(387人)、利用していない人は約55%(474人) となり、業種・職種を問わず、AIの普及はまだ半数に満たないことが分かった。AIを利用している人は、世代が若くなるほど多くなり、20代が最もAIを利用している。

さらに、AIを利用している人に対して「業務でのAI利用を隠した経験があるか」を尋ねたところ、「隠したことがない(常にオープンにしている)」と答えた人は約44%にとどまった。裏を返せば、利用者の過半数が一度はAI利用を隠した経験を持つことになる。

特に20代では「隠した経験あり」が利用者の中の約63%と高く、「よく隠している」と答えた割合も年代別で最も多い結果となった。AIネイティブ世代である若手ほど、AI利用を堂々と開示しにくい状況が見て取れる。

30代・40代も過半数が隠した経験を持ち、世代を問わず“AIはこっそり"使う人が一定数存在する実態が明らかになった。

利用者の約8割がAIによるトラブルを経験

  • 業務において生成AIを活用したことで叱責やミスにつながった経験はありますか?

    業務において生成AIを活用したことで叱責やミスにつながった経験はありますか?

AIを活用している人(387名)に対し、AIによるトラブルが起こった経験について具体的な事例を挙げて尋ねた結果、1つ以上に回答した人は304人に上った。つまり、AI利用者387人の約8割が「何らかの形でAI使用に起因するミスや叱責を経験している」 ことが明らかになっている。

生成AI特有の新たなトラブルとは

  • 業務において生成AIを活用したことで叱責やミスにつながった経験はありますか?

    業務において生成AIを活用したことで叱責やミスにつながった経験はありますか?

具体的な失敗の内容を尋ねたところ、最も多かったのは「AIに頼りすぎて、自分の思考や提案の深みが不足していると注意された(37.4%)」次いで「出典を明示せず流用して注意された(15.4%)」が続く。

「思考の浅さ」や「不自然な表現」で注意を受ける軽微なミスだけでなく、「出典不明」や「品質不足」で業務に支障が出るレベル、さらには「機密漏洩」や「誤情報拡散」といった組織の信頼に関わる重大な問題まで幅広く発生しており、生成AI特有の新しいミスやリスクが職場に生まれている可能性が見て取れる。

AIによるミスや叱責は全世代発生

  • 業務において生成AIを活用したことで叱責やミスにつながった経験はありますか?

    業務において生成AIを活用したことで叱責やミスにつながった経験はありますか?

AIによるトラブル経験を年代別にみると、20代が86.4%と最も高く、次いで30代(81.0%)、40代(79.3%)、60代(78.9%)と続く。50代は65.8%にとどまり、比較的低い水準となった。

若手世代では、AI利用率が高い一方で、業務経験が浅い段階からAIに依存することで、これまでにない種類の失敗が発生している可能性がある。

中堅~シニア層においても、利用者の多くが何らかの失敗を経験しており、世代を問わず、AI活用による新たなトラブルが生まれているようだ。

AI非利用者の8割はAI学習意欲なし、広がるAI格差

  • 生成AIをこれから学びたいと思いますか?

    生成AIをこれから学びたいと思いますか?

AIを活用していない人474人に、今後のAIに対する学習意欲を尋ねたところ、「全く興味がなく、学ぶつもりはない」と答えた人が約半数を占め、最多となった。次いで「あまり興味がない」も140人と多く、消極的な層が全体の約8割に達している。

一方で、「興味があり学びたい」と答えた人は2割弱にとどまり、「積極的に学びたい」と強い意欲を示した人はごく少数だった。

すでに「AIを業務に活用する層」と「関心のない層」との差が明確になっており、このAI格差が広がっていく可能性も考えられる。