自然食研は8月27日、「肝臓に最も負担をかけるお酒の種類」に関する調査の結果を発表した。調査は2025年8月15日~8月18日、週に1回以上飲酒する20~60代の男女546人および内科医530人の計1,076人を対象に、インターネットで行われた。
夏に飲みたいシチュエーションとお酒の種類
ビールはすべてのシチュエーションで圧倒的な支持を集めており、夏の飲酒における「定番」としての地位が確立されていることがわかる。
一方で、家族の集まりではカクテル・チューハイ・サワー系やワイン・ウイスキーなど、飲みやすさや食事との相性を意識したラインナップが選ばれているのが特徴的だった。バーベキューや夏祭りでは、カクテル・チューハイ・サワー系の支持率が高く、開放的な空間で手軽に楽しめるお酒が好まれている傾向にある。海でも同様の傾向が見られ、イベント的な要素が強い場面では、飲みやすさや持ち運びのしやすさが選択の要因となっている可能性がうかがえる。
全体として、飲酒の場面ごとに「求められるお酒の機能」が異なり、味やアルコール度数だけでなくシーンとの親和性が選択に影響を与えていると考えられる。
「この夏に最もよく飲んでいるお酒の種類」について尋ねたところ、「ビール(61.5%)」と回答した人が最も多く、「チューハイ・サワー系(22.0%)」「焼酎(5.5%)」と続いた。
ビールが最も飲まれているお酒として多くの支持を集めた。そもそもがよく飲まれるお酒であることに加えて、冷たく、爽快感のある味わいが夏の季節性とマッチしており、飲用頻度の高さに関係しているのかもしれない。
肝臓ケア"やらない理由"と行動の壁
「肝臓ケアの必要性を感じたことがあるか」について尋ねたところ、6割以上が「よく思う(19.6%)」「ときどき思う(41.8%)」と回答した。肝臓ケアの必要性を感じた経験がある人は約6割おり、節度ある飲酒を意識する傾向があることが示された。
一方で、「あまり思わない」「まったく思わない」という層も一定数存在し、飲酒はするが健康までは意識していない人もいることも浮き彫りになった。
「自身の肝臓ケアの実施状況」について尋ねたところ、6割以上が「まったくできていない(21.8%)」「あまりできていない(40.1%)」と回答した。肝臓ケアを実施できていると自己評価している人は少数派にとどまり、肝臓ケアが必要性を感じている人もいる一方で、ケアまでは実施できていない実態が明らかになった。
前の質問で「まったくできていない」「あまりできていない」と回答した人に、「肝臓ケアができていない理由」について尋ねたところ、「習慣化できない(37.6%)」が最多で、「具体的な方法を知らない(28.4%)」「特に理由はない(24.3%)」と続いた。最も多かった回答が「習慣化できない」であったことから、日常生活への定着が最大のハードルとなっていることがわかる。
次いで「具体的な方法を知らない」「特に理由はない」といった回答も多く、行動に移せない背景には、知識不足や目的意識の希薄さがあると考えられる。全体として、肝臓ケアを始めるためには、簡便かつ継続可能な仕組みづくりや、実感を得られる体験設計が求められているといえる。
肝臓に負担がかかりやすいお酒の種類や飲み方は?
次に肝臓に負担がかかりやすいと思う飲み方について、内科医に尋ねた。
「肝臓に負担がかかりやすいと思うお酒の種類」について尋ねたところ、「高アルコール度数の蒸留酒(例:ウイスキー、焼酎など)(60.2%)」が最も多く、「糖質が多い醸造酒(例:日本酒、カクテルなど)(47.7%)」「添加物を多く含むお酒(例:缶チューハイ、リキュール入り飲料など)(38.3%)」と続いた。最も多く選ばれたのは「高アルコール度数の蒸留酒」であり、アルコール濃度の高さが直接的な負担として強く認識されていることがわかる。
また、「糖質が多い醸造酒」や「添加物を多く含むお酒」が上位に挙がった点については、単にアルコール量の多寡だけでなく、糖質過剰摂取による脂肪肝リスクや、添加物が代謝過程に及ぼし得る影響といった要因を考慮していることがうかがえる。この結果は、医師がアルコールの種類ごとの生理学的影響を総合的に踏まえて評価していることを示しているといえる。
「肝臓に負担がかかりやすいと感じる飲み方」について尋ねたところ、「短時間での大量飲酒(いわゆる"一気飲み"など)(42.1%)」が最も多く、「高アルコール度数のお酒を多量に飲む(41.3%)」「空腹時に飲む(30.8%)」と続いた。飲酒そのものだけでなく、飲み方にも肝臓への配慮が必要だと考える人が多いことが明らかになった。中でも「短時間での大量飲酒」や「高アルコールのお酒を多量に飲む」といった、負荷が高い行動への警戒が強いようだ。また、「空腹時の飲酒」など、体への吸収率や代謝への影響が大きい状況に対する認識も見られる。
医師が推奨するケアとは
「日常的に飲酒する人について、肝臓ケアの有無によって健康面でどのような差が出ると考えるか」について尋ねたところ、「年齢を重ねた際の肝機能低下の速度が異なる(58.1%)」が最も多く、「健康診断の肝機能数値の傾向が異なる(45.3%)」「疲労感や倦怠感の出方に差がある(36.8%)」と続いた。最多回答が「年齢を重ねた際の肝機能低下の速度が異なる」であったことから、肝臓ケアは長期的な健康維持に直結すると認識されていることがうかがえる。次に多かった「健康診断の肝機能数値の傾向」や「疲労感や倦怠感の出方」から、日常生活や検査結果に具体的な影響があらわれると考える人が多いことも示された。
「肝臓ケアをあまりできていない人のためにおすすめの方法」について尋ねたところ、「飲酒量・頻度のコントロール方法(お酒をやめずに適量飲酒に置き換える/徐々に減らすステップ法)(45.9%)」が最多で、「食品・飲料からの栄養摂取(日常の食事に取り入れやすい食材・メニューでのケア)(44.3%)」「サプリメント・健康食品の活用(肝臓に良い成分を含むものを手軽に摂る)(36.8%)」と続いた。
行動のハードルを下げる手段として最も支持されたのは、「飲み方そのものを調整するアプローチ」だった。無理に禁酒を求めるのではなく、適量飲酒やステップダウンの考え方に支持が集まっている。
次いで「食品・飲料からの栄養摂取」「サプリメント・健康食品の活用」も支持を詰めた。
「肝臓に良い成分(例:オルニチン、クルクミン、タウリンなど)を日常的に摂取することについての考え」を尋ねたところ、9割以上が「非常に望ましい習慣だと思う(43.2%)」「ある程度望ましい習慣だと思う(48.5%)」と回答した。







