ドクタートラストのストレスチェック研究所は7月22日、「【2024年度総括】累計267万人のストレスチェックデータから見える最新の傾向」を発表した。調査は、2024年度にストレスチェックサービスを利用した受検者約56万人(約1,800の企業・団体)の有効回答を分析したもの。
ストレスチェックの結果から「ストレスの強い自覚症状がある」または「自覚症状が一程度あり、かつ仕事の負担と周囲のサポートの状況が著しく悪い」とされた“高ストレス者”の割合は、2019年度〜2024年度の6年間継続して13%台を維持。
年代別にみると、6年間で20代が2.7ポイント減少したのに対し、60代では1.9ポイント増加しており、他年代と比較して経年での増加幅が大きいことが明らかに。この背景には、高年齢者雇用安定法の改正により、2025年4月から65歳までの雇用が義務付けられることなどが関連していると考えられる。新たな働き方や環境に適応していく過程で、ストレスを感じる機会が増えている可能性が推察される。
また、各設問に対して「不良(好ましくない)」と回答した人の割合を示す不良回答率をみると、「一生懸命働かなければならない」(85.4%)、「かなり注意を集中する必要がある」(83.0%)、「勤務時間中はいつも仕事のことを考えていなければならない」(69.7%)で多い結果に。
一方、最も少なかったのは前年度同様「ハラスメント」に関する設問。「職場で自分がいじめにあっている」という設問に対し、「そうだ」「まあそうだ」と答えた人は5.5%だった。前年度(5.7%)から改善がみられるものの、依然として一定数の人がハラスメントを受けていると自認しているよう。
厚生労働省のハラスメントに関する実態調査においても、過去3年間にパワーハラスメントに関する相談があったと回答した企業はおよそ6割に上ることが報告されている。職場におけるハラスメントは、従業員のエンゲージメントや生産性だけではなく、組織全体のブランドイメージにも悪影響を及ぼす可能性があり、ハラスメントがない健全な職場環境の構築は、企業の持続的な成長には不可欠と考えられる。
さらに、前年度とくらべて最も改善がみられた設問を見てみると、1位は「自分の仕事に見合う給料やボーナスをもらっている」が前年度から2.9pt改善しており、2019年度からでは8ポイント以上の増加に。近年の物価高騰が不安視されている一方で、組織における従業員の給与・報酬面の改善に対する意識は以前にも増して高まっていることがうかがえた。
そのほか、「意欲を引き出したり、キャリアに役立つ教育が行われている」(+2.6pt)、「職場や仕事で変化があるときには、従業員の意見が聞かれている」(+2.2pt)、「仕事でエネルギーをもらうことで、自分の生活がさらに充実している」(+2.1pt)、「一人ひとりの価値観を大事にしてくれる職場だ」(+2.0pt)で2ポイント以上の改善が見られた。


