ラルフ・ローレンが所有したレアなフェラーリF50が今夏、オークションに!

今夏、アメリカ・カリフォルニア州で開催されるモンタレー・カー・ウィークにて、RMサザビーズのオークションにめずらしいフェラーリF50が出品される。当該車両がまとう外装色、ジャッロ・モデナ(黄色)はアメリカにはたった2台しか正規輸入されていない。ちなみに赤以外のF50はアメリカに4台しか正規入されなかったそうだ。

【画像】付属品も完璧!元ラルフ・ローレン氏が所有していたフェラーリF50の内外装やエンジンのディテール(写真43点)

F50は単なる記念モデルではない。フェラーリ50周年を祝うために4年の歳月を費やして開発された、真のスーパーカーである。心臓部には、1992年のF1カーから生まれたF130B型4.7リッターV12エンジンが搭載されている。このエンジンは333SPでさらなる進化を遂げ、1995年から2001年にかけてIMSA GTとFIAスポーツカーレースで数々のタイトルを獲得した実績を持つ。

いわゆる”スペチアーレ”と呼ばれてきた288GTO、F40が搭載したエンジンはターボチャージャーを装着していたが、F50は自然吸気で最高出力520hp、最大トルク471 Nmを誇った。動力性能はというと0-60mph加速3.6秒、最高速度202mphで当時としては驚異的な性能を叩き出していた。

「フェラーリF50は急速に史上最も収集価値の高いロードカーの一つになりつつある」と語るのは、RMサザビーズのスペシャリスト、ザック・オラー氏だ。F50は全世界でわずか349台しか製造されなかった(米国仕様は55台のみ)。シャシーはF1スタイルの軽量カーボンファイバータブを採用。ピニンファリーナがデザインしたボディもカーボンファイバー、ケブラー、ノーメックスハニカムで構成され、着脱式のタルガトップを備える。

まさに「公道を走るF1カー」として設計されたのだ。そして当該車両、新車時オーナーはファッション界の巨匠であり自動車コレクターとしても名を馳せている、ラルフ・ローレンだったというヒストリーも付加価値になりそうだ。新車時の保証書の所有者欄には「ラルフ・ローレン」とバッチリ記載されている。

ラルフ・ローレンから2003年に売却されたF50は、フェラーリ・オブ・ワシントンを通じて現在のオーナー夫妻の手に渡った。フェラーリを愛する夫妻は退職後、熱心なフェラーリ・ファンとなりそれぞれがチャレンジモデルでレースを楽しむほどだった。

当該F50が公の場所に姿を現したのはワトキンスグレンでのデモ走行、2005年のバーン・プリベンション・ファンデーション・コンクール、2009年のカヴァリーノクラシックでの展示など、ごく限られた機会のみだった。F50は富の誇示のためではなく純粋なフェラーリ愛から所有されていた、とRMサザビーズの車両紹介に記されていたのが面白い。

現在の走行距離は5,400マイル未満。2024年末には燃料ブラダー、タイヤ、ブレーキ部品の交換を含む徹底的な整備を受けたばかりだ。フェラーリクラシケ認定も更新され、すべての部品がオリジナルで正しい状態であることが確認されている。もちろん付属品も完璧だ。オリジナルのオーナーズマニュアル、フェラーリからの保証書、革製フォリオ、そして懐中電灯まで揃っている。

気になる予想落札価格は650万ドル~750万ドルとなっている。

文:古賀貴司(自動車王国)