全国の牛角店舗で5月28日より、新セットメニューの『定番焼肉セット』(2,497円)および『特撰焼肉セット』(3,608円)が発売となる。お肉5種、おつまみ、シメモノ、デザートがセットになったコース仕立て。担当者は「無理なく、美味しく、ちょうどよく楽しめる焼肉の新しい定番として、日常の外食、友人・家族との気軽な食事シーンに利用してもらえたら」とアピールする。
■セットの内容は? 導入の背景は?
『定番焼肉セット』は、焼肉5種(牛タン塩・牛角ハラミ・ファミリーカルビ・豚カルビ・熟成厚切りカルビ)+おつまみ1品+シメモノ1品+牛角アイス バニラという内容。2名から注文できる。
『特撰焼肉セット』は、焼肉5種(上タン塩・黒毛和牛カルビ・牛角上カルビ・牛角上ハラミ・上赤身)+おつまみ1品+シメモノ1品+牛角アイス バニラという内容。2名から注文できる。
おつまみは、チョレギサラダ(ハーフ)、キムチ2種盛り合わせ、ナムル3種盛り、おつまみ3点盛りから選べる。シメモノは、牛角冷麺(ハーフ)、梅しそ冷麺(ハーフ)、ごまねぎ塩ラーメン(ハーフ)、たっぷりお野菜のミニビビンバ、ごはんわかめスープセットから選べる。
牛角を展開するレインズインターナショナル 代表取締役社長の澄川浩太氏が、新セットメニューを導入する背景について説明した。近年の物価高騰により、肉、米の価格が上昇している一方で、消費者の賃金は思うようには上がっていない。「消費マインドの回復が遅れており、お客様の財布の紐はかたい状況が続いています」と澄川氏。そこで牛角では、日常の気軽な焼き肉をテーマにしたセットメニューを開発できないか、これまで検討を続けてきたという。
「アンケート調査では、焼き肉で“食べ放題”を選ぶ理由の1位は『たくさん食べても価格が変わらない安心感』でした。また“食べ放題”を選ばない理由の上位には『価格に見合う量が食べられない』『時間制限があってゆっくり食べられない』が入っています。ただ昨今の仕入れ価格の上昇により、食べ放題自体の価格も上がっており、コスパの良さは限定的になりつつあります」(澄川氏)
消費者の嗜好が多様化し、外食に求めるものが変化してきた現代。澄川氏は「食べ放題の価値は、お得感から安心感に変化したのではないか」と分析する。そこで牛角では、安心感を大事にした新セットメニューの導入に至った。
『定番焼肉セット』および『特撰焼肉セット』の商品コンセプトは、食べ放題と単品注文のいいとこ取り。つまり「固定価格の安心感」「十分な喫食量」「カスタマイズ性」を盛り込んでいる。
ボリューム満点の『定番焼肉セット』は、2人で食べても5,000円でお釣りが返ってくる価格設定にした。焼き肉の定番の部位(タン、カルビ、ハラミなど)を含む5種のお肉が楽しめるのもポイントになってる。また『特撰焼肉セット』には、上タン塩、黒毛和牛といった高品質な部位を含めた。
なお牛角では多様なニーズに応えるべく、大皿メニューも販売している。単品注文だと何を注文したら良いか迷ってしまう人に向けたもので、2025年4月9日~5月8日の注文数は、昨年同期比の約1.5倍にも伸長しているという。
また平日・アプリ会員限定で5月7日より“ひとり焼肉”をスタートさせた。『カルビMIXセット』(1,958円)および『上焼肉セット』(2,728円)は、どちらも1人で色々な種類の肉が食べられると好評のようだ。
メディアの質問に、澄川氏が回答した。牛角の平均的な客単価については「店舗の立地に依りますが3,500円~3,800円くらいです。特に都心の店舗は上昇傾向で、その理由としてはアルコール飲料がよく出るほか、ビジネスユースもあると認識しています」と澄川氏。もし仮に『定番焼肉セット』ばかりが出た場合、客単価は下がってしまうのではないか、という問いかけには「それよりも、お客様に高い頻度で牛角にお越しいただける、というところを目指しております」とした。
澄川氏が繰り返し強調したのは、多様化する消費者のニーズへの対応。牛角では、古くからのファンに多い単品注文、若者に多いたくさんの量を食べられる食べ放題のほか、1人でも楽しめるひとり焼き肉、固定価格で満足度の高い新セットメニュー、をラインナップに加えることができた。これを踏まえて「今後とも、幅広いお客様にお越しいただける牛角でありたいと願っています。焼き肉を通じて、たくさんのお客様に日常生活に必要なエネルギーをチャージしてもらえれば幸いです」と話していた。