花王ロリエは5月9日、「生理中の生活に関する調査」の結果を発表した。調査は2025年4月10日~4月12日、全国の推し活をしている18~25歳女性1089名を対象にインターネットで行われた。
生理中「推し」が癒しの存在に
全体の約半数にあたる48.9%が生理のとき、自分にとって推しは「癒し」と回答。このほか、「幸福」や「安心」、「モチベーション」、「生きがい」といったポジティブな言葉を選ぶ人が多く、本来推し活は生理中もポジティブなマインドを後押しする活動であることがわかる。
生理で諦める推し活の場面
全体の61.1%は生理中の推し活で「諦めていることがある」と回答。諦めていることがある人(n=665)に、具体的に諦める場面を質問したところ、「経血漏れが気になるので白い服を諦める(61.4%)」、「お尻のボリュームが増えるために着たい服を諦める(33.8%)」といった、ファッションに関する諦めが最多の結果となった。
また、「ライブや聖地巡礼など外出を諦める(25.7%)」「自宅にいても漏れが気になり、ゴロゴロ楽しむことを諦める(26.2%)」という結果から、諦めてしまう場面は自宅の外にも中にもあることが窺える。
生理中、推し活を楽しめないことも
生理中は推し活を楽しめないことがあるかを尋ねる設問では、51.1%が「はい」と回答。若年層のマインドにポジティブな影響を与えている推し活だが、着たい服を諦める、外出を諦めるといったように、現実的なことを考えてしまう様々な"リターンタイム"が影響し、生理中はなかなか十分に楽しめていない現実がありそうだ。
経血漏れが生理中の推し活の頻度に影響
生理中、推し活の頻度に変化があると回答した人のうち、約2人に1人が「経血漏れが気になる」と回答した。
また、生理中の推し活で困る場面を聞いてみると、約5割が「コンサート会場などでのトイレの行列」に困っていると回答。「経血漏れ」や「女性用トイレの行列」への不安が、生理中の推し活を楽しめない要因のひとつになっていることが明らかになった。
生理中、自宅での推し活に悩みも
生理中、推しの存在が「癒し」と答えている人のうち、41.4%が「自宅で推し活を楽しむ際に経血の漏れが気になり、ゴロゴロできない」と回答。さらに、「経血が気になり、頻繁にナプキンの取り替えをしたくなる」が次点となっていることからも、癒しのための推し活のはずが、経血漏れに意識が向いてしまうことでリターンタイムとなり、なかなか思うようにリラックスできていない状況があることもわかった。
お風呂上りで気がかりなこと
お風呂上がりのシーンについて聞いてみると、72.9%が「お風呂上がりに経血を見て現実に引き戻される」と回答。また、「お風呂上がりに何で下半身を拭くべきかわからない」と感じている女性が71.3%という結果になった。
さらに、お風呂上がりにナプキンをつけるタイミングで気をつけていることの有無を問う設問では、56.8%が「ある」と回答。どのようなことに気をつけているかを尋ねると、「身体の水分を拭く前にナプキンをつける」「とにかくすぐにナプキンをつける」「ティッシュで拭く」といった答えが多く寄せられた。入浴後の経血ケアが手探りの状況にあるという戸惑いや不便さから、お風呂上がりもリターンタイムのひとつとなり、推し活にも影響をあたえていると考えられる。
生理中の労働にも9割が悩み
生理中の労働環境について聞いてみると、働いている人のうち90.0%が悩み事を抱えていることが明らかになった。その中でも、ナプキン取り替えのタイミングや経血の漏れに悩む人が全体の約半数という結果になった。心身の不調と同じように、働く環境においても負担があると言える。