女優の菊川怜が、10月公開の映画映画『種まく旅人~醪のささやき~』に主演することが29日、明らかになった。菊川は15年ぶりの映画出演となる。

  • 映画『種まく旅人~醪のささやき~』で15年ぶりに映画出演を果たした菊川怜
    (C)2025「種まく旅人」北川オフィス

日本の第一次産業を応援することをテーマとした映画シリーズ『種まく旅人』。その最新作となる『種まく旅人~醪のささやき~』が、10月にアークエンタテインメント配給で公開される。人間の生命を維持するために最も大切とされる"食"。『種まく旅人』シリーズは、その食を支える日本の第一次産業の素晴らしさや豊かさを映画を通して伝えていきたいという、故塩屋俊監督の想いから製作が始まった。これまでにお茶(大分)、玉ねぎ・海苔(淡路島)、桃(岡山)、加賀れんこん(石川)など、各土地の様々な第一次産業の現状と、そこで生きる人々の営みを描いてきた。

シリーズ5作目となる本作は、再び兵庫県淡路島が舞台。今回は、淡路島で作られる日本酒と、兵庫を代表的な産地とする酒米・山田錦に焦点を当てる。酒造りに携わる人々のものづくりの精神、そして現場で直面する問題や葛藤をリアルに描き出す。

主演の菊川怜は、昨年芸能活動を本格復帰させ、8年ぶりのドラマ出演で話題を集めた。映画出演は2008年公開の『大奥』以来、実に15年ぶり。映画復帰作となる本作で、淡路島の老舗酒蔵を訪れる日本酒をこよなく愛す農林水産省官僚・神崎理恵を演じる。

そのほか共演には、後継者問題が危ぶまれる老舗酒蔵の息子役に金子隼也、酒づくりに高い志をもつ若い女性蔵人役に清水くるみ、神崎理恵の前任で日本酒をこよなく愛す元農林水産省官僚役に朝井大智らが名を連ねる。さらに、山口いづみ、たかお鷹、白石加代子、升毅、永島敏行といった実力派俳優たちが脇を固める豪華な布陣となっている。

監督は、『種まく旅人~くにうみの郷~』(2015年)以来、シリーズでは2作目のメガホンをとる篠原哲雄。淡路島の土地で生きる人々の営みと葛藤、そして日本の第一次産業が抱える現状を映し出し、そこに関わる人々の未来を照らす。

■菊川怜 コメント

今回15年ぶりに映画出演させていただくことになり、しかも大好きな日本酒がテーマという事で、ドキドキワクワクでした。私が演じる神崎理恵という役は、日本酒をこよなく愛する農林水産省の官僚で、視察のために訪れた老舗酒蔵で、現代の酒づくりが直面する現実に向き合います。そして、酒蔵の人達と交流する中で、その熱い思いに触れ、次第に心を通わせ、ともに困難を打開しようとします。撮影は本物の酒蔵で行われ、実際の作業工程なども見ることができて、とても興味深かったです。

そして、舞台である淡路島の自然や食べ物などにどっぷり浸かっての撮影はとても楽しかったです。私自身も大好きな日本酒づくりをテーマに伝統産業の魅力と関わる人たちの想いや現状そして、舞台となる淡路島の魅力をこの作品をとおして、皆さんにお伝えできればと思っています。ぜひ楽しみにしてください!

【編集部MEMO】

菊川怜は、1978年2月28日生まれ。47歳。埼玉県出身。東京大学工学部在学中にスカウトされ、1998年、東レの水着キャンぺーガールに選出されてデビュー。異色の現役東大生モデルとして注目される。大学卒業後は女優に転身。フジテレビ系の松本清張スペシャルドラマシリーズなどで主演を務める。2012年7月より、フジテレビ系の情報番組『情報プレゼンター とくダネ』で女性キャスターを担当。2024年にドラマ『買われた男』(テレビ大阪)で8年ぶりにドラマ出演して話題を集めた。