
暴動クラブが2025年4月22日(火)、ワンマンライブ「暴動集会・第二回」を恵比寿リキッドルームで開催した。オフィシャルレポートを掲載する。
暴動クラブは夢だ。誰もが憧れるロックの夢だ。いまどこにもないロックンロールをやっている暴動クラブのようなバンドがヒットしたら、おそらく音楽シーン最大の事件になるだろう。4月22日に恵比寿リキッドルームで開催された暴動クラブ ワンマン「暴動集会・第二回」を観た後にそんなことを感じた。
平日にもかかわらず、満杯のフロア。年齢層は広いと言われていたが、昨年のクアトロワンマンより若い子が急増し、飛びあがったり、踊りまくったり、ロックのライブに相応しい一夜となった。
伝説の博多のロックバンド サンハウスのカバー「LEMON TEA」からスタートした21才のロックンロールバンドのショーは、文字通りロックがロールする、めくるめく快感を呼び起こす90分。特筆すべきは全22曲中8曲がカバーだったことだ。ロックンロールバンドにとって、カバーはオリジナルと同じテンションで、時として、カバーが最重要ナンバーとなる。ビートルズの「ツイスト・アンド・シャウト」やストーンズの「タイム・イズ・オン・マイ・サイド」はあまりにも有名だが、日本でも忌野清志郎の歌う「デイドリーム・ビリーバー」は世代を超えて聴かれて、歌われている。
その忌野清志郎が率いていた史上最高のロックンロールバンドRCサクセションのカバー「つ・き・あ・い・た・い」を筆頭に、サディスティック・ミカ・バンド「タイムマシンにおねがい」とT.Rexの「20th Century Boy」の日英グラムロック・スタンダードや、北アイルランド出身のThe Undertonesによる永遠のパンクロック・アンセム「Teenage Kicks」、さらには今年で36年のキャリアを持つ日本のロックバンド Theピーズの「生きのばし」等、突出したロックンロール・センスで選び抜かれたカバー曲がショー全体のムードを作っていた。
カバーだけではなく、もちろんオリジナルも出色で、本編のクライマックスに放った「ロケッツ」「欲望」「Born to Kill」「止められない」の4連発。オーディエンスで波打つフロアが一気に爆発。アンコール・ラストの「シニカル・ベイビー」では、会場全体が武道館のようなムードとなり、暴動クラブがロックンロールを一般層へ誘うビッグな存在になることを確信した。
暴動クラブ(Photo by 有賀幹夫)
さらにこの日、初披露された新曲2曲に度肝を抜かれた。後半の起爆剤となったハード・ドライヴィング・ナンバー「LOVE GENERATOR」と、アンコール・ラストに急遽1曲追加したリズム&ブギ「ダリア」。いままでありそうでどこにもなかった、まるで未来からやってきたロックンロール。早くもリリースが待ち遠しいとの声が集まっている。
今週末は2年連続出演となったARABAKI ROCK FEST 2025、今年は前夜祭に出演。6月8日LINECUBE SHIBUYAからRED WARRIORSとのツーマン・ツアーがはじまる。暴動クラブのロックンロール物語は続いていく。今夜、リキッドで見た夢が正夢になる日も近い。
<リリース情報>
暴動クラブ
カバーEP『VOODOO SEE,VOODOO DO』
2025年4月2日発売