「掘り出し物」になった!? プロ野球、昨オフに戦力外通告を受けた有望…

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 2025年のレギュラーシーズンが開幕し、早くも約1カ月が経過したプロ野球。今季も多くの球団で、新戦力が際立つ活躍を見せている。中には昨オフに戦力外通告を受けたものの、新天地で輝きを放っている選手も存在する。ここでは、構想外となった若手投手で、掘り出し物となり得る有望株を紹介したい。

 

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石川達也

・投打:左投右打

・身長/体重:178cm/75kg

・生年月日:1998年4月15日

・経歴:横浜高 - 法政大

・ドラフト:2020年育成選手ドラフト1位

 

 戦力外通告から一転、開幕ローテーションの座を掴んだのが、石川達也だ。

 

 法政大から2020年育成選手ドラフト1位で横浜DeNAベイスターズに入団。プロ2年目の2022年6月に支配下登録を勝ち取った。

 

 

 翌2023年はリリーフで28試合に登板し、3ホールド、防御率1.97の好成績を収めた。

 

 昨季は開幕一軍入りし、15試合の登板で防御率1.93をマークしていたが、5月下旬に一軍登録を抹消。二軍では結果を残していたものの、以降は一軍昇格がなく、同年オフに戦力外通告を受けた。

 

 DeNAからは育成再契約を打診されていたが、読売ジャイアンツと支配下契約を結んだ。

 

 新天地でも中継ぎ起用が予定されていたが、先発に転向。オープン戦でアピールに成功し、開幕ローテーション入りを勝ち取った。

 

 3月30日のヤクルト戦では、5回3安打4奪三振無失点の好投でプロ初勝利を記録。その後の登板では白星に恵まれていないものの、先発投手としての役割を果たしている。

三浦瑞樹

・投打:左投右打

・身長/体重:174cm/79kg

・生年月日:1999年9月2日

・経歴:盛岡大付高 - 東北福祉大

・ドラフト:2021年育成選手ドラフト4位

 

 昨季はウエスタン・リーグの最優秀防御率に輝いたものの、戦力外通告を受けた三浦瑞樹。中日ドラゴンズと育成契約を結び、開幕直後に支配下契約を勝ち取った。

 

 東北福祉大から2021年育成選手ドラフト4位で福岡ソフトバンクホークスに入団。ルーキーイヤーから二軍で好成績を収め、プロ3年目の2024年7月に支配下登録に至った。

 

 

 一軍では5試合の救援登板にとどまったが、防御率0.00を記録。二軍では15試合の登板で3勝3敗、防御率1.60をマークしたが、同年オフに戦力外となった。

 

 その後、ソフトバンクから育成再契約の打診を受けたが、中日との育成契約を選択。

 

 開幕前の支配下には至らなかったが、ファームでは3試合登板で防御率1.71とアピールを続け、4月2日に支配下への移行が発表された。

 

 多彩な球種を高い制球力で操り、安定した投球を見せている三浦。プロ4年目の今季は一軍登板を果たし、プロ初勝利を掴みたい。

岩田将貴

・投打:左投左打

・身長/体重:178cm/81kg

・生年月日:1998年6月16日

・経歴:九州産大九州高 - 九州産業大

・ドラフト:2020年育成選手ドラフト1位

 

 二軍で好成績を残しながらも、一軍登板がないまま戦力外通告を受けた岩田将貴。新天地での一軍デビューに期待がかかる。

 

 九州産業大から2020年育成選手ドラフト1位で阪神タイガースに入団すると、プロ2年目の2022年7月に支配下昇格。

 

 

 同年は一軍登板こそなかったが、二軍で41試合登板、4勝1敗、防御率1.97、奪三振率9.56の好成績を収めた。

 

 以降もファームを主戦場とし、昨季は46試合の登板で1勝2敗、防御率2.11と安定した数字をマーク。しかし、一軍での登板機会に恵まれず、同年オフにまさかの戦力外通告を言い渡された。

 

 その後、横浜DeNAベイスターズが獲得に乗り出し、支配下契約の締結が発表された。

 

 新天地で迎えたプロ5年目の今季は、オープン戦で5試合を無失点に抑えたが、開幕二軍スタートとなった。

 

 低いアングルからボールを投じる独特な投球フォームが特徴の岩田。希少な変則左腕となるだけに、一軍昇格のチャンスは十分にありそうだ。

加藤竜馬

・投打:右投両打

・身長/体重:185cm/102kg

・生年月日:1999年5月13日

・経歴:大阪偕星学園高 - 亜細亜大 - 東邦ガス

・ドラフト:2023年ドラフト6位

 

 投手としてプロ入りを果たすも、1年で戦力外通告を受けて野手へ転向した加藤竜馬。新たな挑戦に注目が集まっている。

 

 亜細亜大時代には、3年秋にリーグ戦デビュー。目立つ実績を残せなかったが、東邦ガスに進むと、最速154キロ右腕として注目を集めた。

 

 

 迎えた2023年ドラフト会議では、中日ドラゴンズから6位指名でプロ入り。

 

 しかし、ルーキーイヤーの昨季は右肘の故障もあり、二軍でも9試合の登板にとどまり、防御率6.48と思うような結果を残せなかった。

 

 そんな中、当時の井上一樹二軍監督が50メートル5秒台の俊足や、両打ちという身体能力の高さを買われ、野手転向を打診。同年オフに育成選手契約を結び、外野手としてプレーすることを決断した。

 

 野手転向初年度の今季は、ここまで二軍戦8試合の出場で、打率.143(21打数3安打)。まだ結果を残せていないが、抜群のポテンシャルを秘めるだけに、今後の成長に期待がかかる。

直江大輔

・投打:右投右打

・身長/体重:185cm/87kg

・生年月日:2000年6月20日

・経歴:松商学園高

・ドラフト:2018年ドラフト3位

 

 昨オフに戦力外通告を受けるも、約1週間後に育成再契約を結んだ直江大輔。異例の動きとなったが、チャンスを掴みたいところだ。

 

 松商学園高から2018年ドラフト3位で読売ジャイアンツに入団。高卒2年目の2020年に腰椎間板ヘルニアの手術を行ったこともあり、同年オフに一時育成契約となった。

 

 

 それでも再び支配下に這い上がり、2022年には先発としてプロ初勝利を記録。

 

 さらに、翌2023年にはリリーフで開幕一軍入りを果たすと、自己最多の16試合に登板し、6ホールド、防御率3.86とまずまずの数字を残した。

 

 しかし、高卒6年目の昨季は一軍に昇格できず、オフに戦力構想外を言い渡された。その後、育成再契約を結ぶことが発表された。

 

 昨年11月に右肘のクリーニング手術を受けており、今季はリハビリからのスタートとなっている。プロ入り当初から大きな期待が寄せられていただけに、飛躍が期待される。

清宮虎多朗

・投打:右投左打

・身長/体重:190cm/99kg

・生年月日:2000年5月26日

・経歴:八千代松陰高

・ドラフト:2018年育成選手ドラフト1位

 

 昨秋の12球団合同トライアウトで150キロ超の速球を連発し、契約を勝ち取った清宮虎多朗。今季中の支配下奪取を狙う。

 

 八千代松陰高から2018年育成選手ドラフト1位で東北楽天ゴールデンイーグルスに入団。プロ入り後はトミー・ジョン手術を受けるなど、苦しい時期が続いたが、高卒5年目の2023年にはファームで最速161キロを計測。

 

 

 同年は二軍戦39試合の登板で2勝2敗22セーブ、防御率4.00を記録し、イースタン・リーグの最多セーブに輝いた。

 

 昨季は開幕直後に支配下登録を勝ち取り、一軍デビュー。しかし、一軍では3試合の登板で防御率12.00に終わり、二軍でも防御率6点台と厳しい成績となった。

 

 持ち味の剛速球は大きな魅力だったが、制球難が克服できず、同年オフに戦力外通告を受けた。

 

 その後、北海道日本ハムファイターズと育成契約を締結。今季はオープン戦で一軍登板のチャンスを得たが、結果を残せず。課題の制球面を改善し、支配下登録を掴みたい。

 

 

【了】