
三菱自動車は2025年3月31日、JP UNIVERSE社と共同開発した、仲間とつながるバーチャルカーライフアプリ「MILAND(ミランド)」のサービス提供を開始した。
三菱自動車は中期経営計画「Challenge2025」の重点戦略として、DX(デジタル変革)推進によるシームレスで効率的な顧客接点創出:を掲げており、特にデジタルネイティブ「Z世代」の10年後の自動車購入・利用者層の中心顧客化とデジタルを活用したビジネス変革および新ビジネスの創出を重視している。その実現のため、社内外の多様な人や技術とコタボレーションしながら、新しいサービスを構築していくオープンイノベーション(共創)を重要施策のひとつと位置づけている。
MILANDはZ世代を中心としたクルマを所有しない若者でも、クルマを持つ楽しさを追求。バーチャル上でクルマの所有やドライブ、車両のカスタマイズなどができる。
今回のアプリはイマーシブ空間(仮想空間でありながら、疑似体験や没入感であたかも実際に体験しているようになる空間)サービスのクリエーター集団JP UNIVERSE社と協業し、スマートフォンアプリケーションとしても十分な没入感と楽しさを味わえるようにデザインされている。
発表会では俳優の大原優乃さんがMILANDに挑戦。まずはアバター(ユーザーの分身となるキャラクター)を選び、車両を5台(デリカミニ/デリカD:5/アウトランダーPHEV/トライトン/ランサーエボリューションX)のなかから選んでカスタマイズ。宇宙空間にドライブに出かけた。月面の走行ができ、目の前に現れた地球をバックに車両が記念撮影できる機能もあり、楽しんでいた様子だった。
ドライブは最大4人でクルマに乗り込み、ボイスチャットでおしゃべりをしながら楽しめる。実際のドライブではなく、バーチャルだから気軽に友人をドライブに誘うことができると大原さんはアプリの楽しみ方を実感していた。
なお、ドライブは一人でも楽しめ、自由に探索できるフリー走行モードと、記録に挑戦するタイムアタックモードがある。タイムアタックは上位100人のランキングが公開される。
クルマはユーザー間で取り引きができ、カスタマイズした自分のクルマをNFT(デジタルデータに唯一性を持たせることを可能にする技術)としてマーケットプレイスに出品できる。欲しい人はマーケットプレイスで販売中のNFTカーを購入してガレージに追加できるとのことである。
ちなみに、MILAND(ミランド)とは、「三菱自動車がつくる未踏の大陸」に由来。誰も見たことのない未踏の地で、クルマの新しい楽しみ方を見つけ出してほしいという思いから命名したという。
ファイナルファンタジーシリーズを手がけた田畑 端氏が代表を務めるJP UNIVERSE社が映像作成に携わっているため、リアリティのある映像が特徴となるMILAND。バーチャルな世界でクルマが楽しめるアプリである。
〈文=ドライバーWeb編集部〉