2026年卒の就職活動が本格的にスタートしたばかりですが、3月に入ってすぐの内々定保有率が4割を超えていることがわかりました。

これまで一生懸命に就活準備に取り組んできた就活生の皆さんの努力が、数値に表れた素晴らしい結果と言えるでしょう。

内々定保有率が昨年の数値を超えたことは、企業の採用意欲が変わらず旺盛であることの証しであり、就活生の皆さんにとって多くのチャンスが待っていることを示唆しています。

しかし、就活はまだ始まったばかり。本当の勝負はこれからと言ってもいいでしょう。納得のいく就活を実現するために、一歩先を見つめて戦略的に就職活動に取り組んでいきましょう。

内々定保有率は文系学生が43.1%、理系学生は55.5%に

2025年3月1日~2025年3月3日に実施された「マイナビ2026年卒大学生キャリア意向調査3月1日」によると、現時点の内々定保有率は全体で43.1%と、前年比8.8ポイント増という結果となりました。

文理を分けて見てみると、文系が前年比4.7ポイント増の35.2%、理系については前年比プラス15.2ポイントの55.5%。

特に理系については大幅増となりました。詳細な理由は不明ですが、採用直結型のインターンシップが認められたことが影響しているのかもしれません。いずれにしても、現時点での内々定保有率からは昨年以上に速いスピードで就活が進んでいると想定できます。

  • マイナビ2026年卒大学生キャリア意向調査3月1日より

86.3%が活動を継続すると回答

しかし、内々定を得たからといって、現時点で就活を終えようとする学生はそれほど多くはありません。

同調査では、「活動終了」と回答した学生は13.7%。「未内々定」と「内々定あり活動継続」を合わせた活動継続者の割合は86.3%となっています。

特に、「内々定あり活動継続」の割合に関しては、2025年卒から4.8ポイント増加しており、たとえ早期に内々定を得たとしても、自身の納得のいく進路決定のために、引き続き就活を継続する学生が増える傾向にあることがわかります。

  • マイナビ2026年卒大学生キャリア意向調査3月1日より

第一志望の選考を受けていない割合は35.4%

2026年卒の就活は、全体的に昨年以上にハイペースで進んでいることがわかりましたが、それでも35.4%の学生が依然として第一志望の企業の選考を受けていない状況であるようです。

同調査では「今後選考を受ける予定の社数」についても確認しており、未内々定の学生が平均10.6社の選考を今後受ける予定と回答。内々定保有者も今後7.6社の選考を受ける予定であると回答しています。

本格的な選考は、まだまだこれからという状況でしょうか、第一志望の選考結果が出るまでは、たとえ複数企業の内々定を得たとしても、そこで結論を出さずに就活を継続する学生が多いようです。

  • マイナビ2026年卒大学生キャリア意向調査3月1日より

  • マイナビ2026年卒大学生キャリア意向調査3月1日より

今回、グラフの掲載は割愛させていただきましたが、同調査では「就職活動への不安を感じる要素」についても確認しています。

不安要素としてはさまざまな回答が寄せられていますが、「対面の面接でうまく話せるか」「WEB面接でうまく話せるか」「自己分析が進まない」「業界や企業を絞れない」など、これから対策すればまだ間に合うものも多く見受けられます。

対面やWEB形式の面接が心配なら大学のキャリアセンターで模擬面接を受けてみる、自己分析で悩むならキャリアセンターで相談する、企業研究が進まないなら合同企業説明やOB・OG訪問を活用するなど、具体的なアクションを起こすことで不安は軽減できるはず。

不安を放置せずに、主体的に行動することを大切にしましょう。

今回は、「マイナビ2026年卒大学生キャリア意向調査3月1日」を基に、3月上旬の内定状況を確認しました。

2026年卒の就活は始まったばかりです。今後、壁にぶつかること、気持ちが落ち込むこともあるかもしれませんが、前向きな気持ちを忘れずに、本命企業の選考に向けて入念な準備をしましょう。

皆さんが納得のいく就職活動を進められることを願っています。