Helpfeelは3月18日 、「カスハラの認識」に関する調査の結果を発表した。調査は3月3日~4日、北海道・東北、関東、中部、関西、九州地方に住む20代〜60代の男女1,070名(各エリア、男女ともに211〜217名)を対象にインターネットで行われた。
2025年4月に「東京都カスタマー・ハラスメント防止条例」および「北海道カスタマーハラスメント防止条例」が施行される予定にあるなど、カスハラは接客業・サポート業にとどまらず、社会全体で深刻な問題となっている。こうした動きを受け、同調査では、身近な接客業やサポート業の現場で起きている10の事例をもとに年代・地域ごとに意識の違いを調査・分析した。
まず、「店頭で『スマイルください』と言うことについてどう思いますか?」と尋ねたところ、地域・年代を問わず、全国の約半数が「カスハラだと思う」と回答。かつて一般的だった「スマイル0円」も、令和時代ではカスハラだと捉える層が半数にのぼることが明らかに。
また、年代や地域に関わらず全国共通で「カスハラだと思う」の回答率が高かった言動は、「プライベートな連絡先を聞く」(87.9%)、「お前、呼び」(87.8%)、「許可をとらずに撮影」(80.7%)、「電車遅延へのクレーム」(79.1%)、「不機嫌な態度」(75.1%)の5項目で、7割を超えた。
次に、「注文した商品が出てくるのが遅かったと指摘すること」について、年代別のカスハラ認識を調査した結果、年代が上がるにつれて「カスハラではない」とする傾向が明らかに。
また、「店員に『もっと安くならないか』と値引き交渉をする」「店員に『おまけをつけてくれないか』と伝える」行為については、若年層ほどカスハラと捉える傾向が顕著に見てとれた。
一方、「対応への不満をSNSに投稿する」行為に関しては、他の設問とは逆の傾向が見られ、年代が低いほど「カスハラだと思う」とする割合が低く、20代で最も低い57.6%。また、「許可をとらずに店内や店員を撮影する」行為に関しては、全体的に高い割合でカスハラと認識される傾向があるものの、20代に限っては他の年代より約10%低い結果となった。
最後に、全ての設問における回答の平均数値の結果を地域別にみると、最もカスハラに感度が高い地域は「九州」で65.6%。対して、最も寛容な地域は「関西」で60.0%だった。