中島健人はオタク気質「『遊戯王』についてたくさん仕込まれました(笑)」

――今回、恋人のリクを中島健人さんが演じられましたが、共演してみてどういった印象をお持ちですか?

中島さんがただただ引っ張ってくださって。会った初日から、もう神林リクくんだったので、リクを見てミナミができていくような感覚で、中島さんと共演する時間が多ければ多いほどミナミもできあがって、クライマックスに向かっていくようにミナミもしっかりと形成されていきましたね。

――中島さんは撮影外でも常にリクとしていてくれたような感覚?

今回共演するまで中島さんとちゃんとお話しする機会がなかったのですが、ずっとリクだったと思います。すごく真っすぐで音楽が好きで、お茶目なところもあったりして。何が素の中島さんなのかわからないぐらい、ずっとリクでした。

――今回共演してみて感じた中島さんの意外な一面はありましたか?

少しオタク気質なところがあって嬉しかったです。私もアニメが好きなんですが、中島さんもアニメや漫画が好きで、『遊戯王』についてたくさん仕込まれました(笑)。あと、趣味の話以外にも食べ物の話もたくさんして、撮影スタジオの近くにチェーンのお蕎麦屋さんがあって、私はそのお店に行ったことがなくて行きたい! と話していたんです。結局行けなかったんですが、中島さんも行こう! と言ってくださって、「こんな“プリンス”中島健人がチェーンのお蕎麦屋さんに行こうと言ってくれるんだ……」と嬉しかったです(笑)。

――それは親近感がわきますね(笑)。

テレビで見ていた中島さんのイメージが強かったんですけど、いい意味で“普通”なところもあるんだと感じました。役のことに関してもカメラが回っていないところでもセリフについて、一緒にお話しできたのがとても勉強になりました。

中島健人のセルフプロデュース力に脱帽

――中島さんも俳優だけでなくアーティストとしても活躍されていますが、刺激受けたことなどはありましたか?

中島さんは今作がソロになって初めての映画出演というタイミングだったので、空き時間にお互いの音楽についての見解とかをお話しすることができました。自分で自分をプロデュースしていくということにすごくストイックな方で、私も勉強になりました。お芝居に音楽にといろんなことをされている方なので、とても器用な方だなと思います。どれも手を抜くことなく、まっすぐ向き合っていらっしゃるので、私もそうでありたいな、もっと頑張らなきゃ! と刺激をいただきました。

――miletさんも今回演技のお仕事に挑戦されましたが、今後も女優業のお話があったら挑戦したいですか?

初挑戦の演技は難しかったですけど、やっぱり楽しい・おもしろいが大きかったので、もしそんなお話があるならば、がんばりたいですね(笑)! ただ、今回は作品に音楽という存在が大きくあったので、音楽に引っ張ってもらえたかなとも思います。

もし自身が全く知られていない世界に行ってしまったら……

――劇中で小説家として成功していたリクが小説家として全く知られていない世界に行ってしまいましたが、もしmiletさんが自身のことが世の中に全く知られていない世界に行ったとしたら、どうしますか?

元に戻ろうとあがきますね(笑)。すぐはその世界で生きていくとは思えないかもしれない……いろんな魔術とか調べたりとかして、どうにかもとの世界に戻ろうとすると思います!

――もし戻れなかったとしたら、その世界でまた音楽をやりますか? それとも違うお仕事をすると思いますか?

今も音楽じゃなかったら、何をしていたのかあまり想像できないんです。なので、まずは自分の持てる武器を全部使って音楽をやると思います! さらにリク君は元の世界で夫婦関係にあったミナミという大切な人がいて、私も大切な人が前の世界にいたなら戻れるようにどうにかがんばると思います。

――miletさんにとって、そう思えるくらいの“大切な存在”を教えてください。

私は、今のこの瞬間は手放したくないと思っています。私の曲を聴いてくださる方がたくさんいて、今のチームで今の立場でしか歌えない自分の音楽がすごく好きなので、いま歌いたい歌を歌えているこの世界が本当に大切です。

■milet
2019年に1st EP「inside you」でメジャーデビュー。翌2020年には『NHK紅白歌合戦』に初出場を果たした。数多くの映画・ドラマ・アニメ作品に楽曲提供を行なっており、2023年には台北で自身初の海外単独公演を開催した。映画初出演作となる『知らないカノジョ』(2月28日公開)では、ヒロイン・前園ミナミ役を演じているほか、主題歌「I still」、劇中歌「Nobody Knows」も担当している。