ウエルシア薬局が、また新ジャンルの開拓に挑戦する。
ウエルシアが展開するプライベートブランド「からだWelcia・くらしWelcia」から、初の“瓶詰商品”となる「日本のうまさを閉じ込めた瓶詰シリーズ」が3月4日にローンチされる。
ウエルシアはこれに先駆けて2月27日、「ウエルシアPB『からだWelcia・くらしWelcia』食品系新商品発表&戦略発表会」を都内で実施。商品本部長を務める小川光芳取締役らが登壇し、ウエルシアが目指す今後の食品戦略などについて展望を語った。
▼ウエルシア初の瓶詰商品「日本のうまさを閉じ込めた瓶詰シリーズ」誕生!
2023年度、ドラッグストア業界はついに市場規模9兆円を突破した。その推進力となっているのが食品カテゴリで、今ではドラッグストア業界総売上の約3分の1に迫るまで伸長しているという。
ウエルシアも高品質な中食需要に応えるべく、近年は特に食品開発に力を入れていた。そして今回、「からだWelcia・くらしWelcia」では初となる瓶詰商品「日本のうまさを閉じ込めた瓶詰シリーズ」を新たに発売することとなった。
ラインナップは、「北海道の鮭と瀬戸内の塩だけでつくった鮭ほぐし」「国産鶏肉100%にこだわった鶏そぼろ」「なんと生のり100%!小豆島産生のり」「シャキシャキ食感のかきの木なめ茸」の4種類だという。
戦略発表会に登壇した小川取締役は、「ウエルシアのプライベートブランドは、他の商品よりも“優しさ”を持って生まれています。商品名は非常に個性的であり、それ自体がキャラクター性を持ち、ブランドの姿勢、人となりを具現化しています。そういった商品が現在、店頭には392SKU(種類)並んでおり、26年度までに600SKUを目指したいと考えています」と説明した。
さらに、ウエルシアが新しくチャレンジする瓶詰商品について、「日本各地の生産者と連携し、産地や品質にこだわった素材を使用しています。シンプルな味付け、無添加、または最小限の調味料で、素材の旨味を最大限に生かしています。そして職人の手仕込み、伝統的な製法を守り、ひとつひとつ丁寧に仕上げました。ご飯のお供としてはもちろん、料理のアレンジにも活躍するこだわりの詰まった一品となっています」と訴えた。
今回の商品開発にあたり、ウエルシアは1800名の客を対象にアンケート調査を実施。その結果、瓶詰をドラッグストアで購入する割合は低い一方、スーパーなどの他業態で購入する割合は高いことが明らかになった。食品開発を手掛ける金山元太さんによると、ウエルシアはここに「ラインロビングする大きなチャンスがある」と勝算を見出したという。
金山さんはさらに、各商品の特徴について次のように説明した。
「北海道の鮭と瀬戸内の塩だけでつくった鮭ほぐし」は、その商品名のとおり「北海道産の鮭と瀬戸内の塩だけで作りました。主原料は北海道産の塩鮭。具材の大きさにもこだわっており、手作業で丁寧に具をほぐしております。無着色で、瀬戸内の海水100パーセントで作られた赤穂の塩を使用しています」
「『国産鶏肉100%にこだわった鶏そぼろ』は、国産鶏肉を100パーセント使用。醤油は木桶仕込みの醤油を、砂糖はビートグラニュー糖を使用し、さっぱりとした甘味に仕上げています。アクセントに入れた国産の千切りしょうがが香りと食感を引き立て、鶏肉のうま味を感じ取れる一品となっています」
「『シャキシャキ食感のかきの木なめ茸』の原料は長野県長野市産のかきの木なめ茸。カサはなめこに似ていて香りが良く、軸は太めでシャキシャキした食感を感じられます。味付けにはゆず果汁を使用し、噛むほどに旨味が広がる贅沢な一品となってます」
「『なんと生のり100%!小豆島産生のり』は瀬戸内小豆島産の生のりを100パーセントを使用。生のりの風味や食感を損なわないよう、丁寧に釜炊きをしています。素材の味を生かすため、小豆島の木桶で熟成された国産丸大豆醤油や北海道産の煮汁昆布エキスを使用しています。生のりならではの食感が楽しめる一品です」
全4種類を実際に試食してみてが、どれも抜群に味がいい。特に鮭ほぐしや生のりは本当に素材の味わいがダイレクトに感じられる。鶏そぼろは甘辛い濃厚な味付けが絶妙。なめ茸はワイルドな食感と旨みが効いていた。どれも本当にご飯が進む……いや、進みすぎて危険なほどの味わいになっていた。
▼新冷凍商品「これぞジューシー!食べ応えのある大きなから揚げ」も!
発表会では、新商品としてラインナップする冷凍食品もお披露目された。ウエルシアは昨年、初の冷凍食品を2品(肉餃子、炒飯)を発売。売上は約半年で1億円、累計約12万個の販売実績を突破するなど、当初の想定よりも好調に推移しているという。
今年1月には「淡路島産タマネギのソースまでうまい牛肉ハンバーグ」を発売し、3月には「これぞジューシー!食べ応えのある大きなから揚げ」の発売も控えている。
食品開発担当の井澤彩乃さんはハンバーグについて、「本格的なハンバーグを家庭でも食べてほしいという思いで、素材と製法にこだわりました。一番の特徴は牛肉100パーセントで、肉の旨みとしっかりとした食感が感じられるということ。ハンバーグの生地にもソースにも淡路島産玉ねぎを使用しています」と説明。市販の冷凍ハンバーグは湯煎タイプが多いなか、袋のままレンジ調理が可能となっているのも大きな特徴だそうだ。
さらに井澤さんは、新商品となるから揚げについて、「一番の特徴は大きさ。市販品のなかでは最も大きいサイズとなっています。塩麹を使用して若鶏のもも肉をさらに柔らかくし、味付けにもこだわりました。生姜、スパイスをバランスよく配合し、自家製のネギ油を加えることで、味の深みと香ばしさを引き立てています。また、一般的な冷凍唐揚げがどぶ漬け製法であるのに対し、手間のかかる粉付き製法を採用しています。さらに、二度揚げすることで外はサクサク、中はジューシーな仕上がりになっています」と解説した。
実際に試食してみると、から揚げはかなりのビッグサイズで、食感も驚くほど柔らかかった。味付けも冷凍食品とは思えないほどの高クオリティである。
「日本のうまさを閉じ込めた瓶詰シリーズ」と「これぞジューシー!食べ応えのある大きなから揚げ」の発売はともに3月4日(火)。いずれもかなり美味しく仕上がっているので、ぜひ近くのウエルシアに立ち寄って、試してみてほしい。