コメダは2月22日、結びたてのおむすびを提供する新業態「おむすび 米屋の太郎」を新宿センタービルの地下1階にオープンした。名古屋名物をおむすびにした商品をテイクアウトすることができ、一部商品は同日オープン・併設の「コメダ和喫茶 おかげ庵」の店内でも食べることが可能だ。
なぜコメダがおむすび屋を?
コメダといえば名古屋発祥の喫茶店。現在ではグループ店舗数国内外合わせて国内・海外に1071店舗を構え、くつろげる喫茶店として人気のお店だ。そんなコメダの新業態のおむすび専門店「おむすび 米屋の太郎」が2月22日にオープンする。なぜコメダがおむすび専門店を?
同社取締役の杉野正貴氏は、「おむすびは日本人になじみのあるソウルフード。お米を使用した業態を展開したいと以前から構想していました。『おかげ庵』と親和性の高い姉妹ブランドとして今後おむすび専門店を展開していきたいと思います」と語った。
おかげ庵は、コメダのくつろぎを"和"の業態で表現したなごみ喫茶。1999年に誕生し、現在は愛知・東京・神奈川で14店舗を展開、2月22日にオープンするこの新宿センタービル店は15号店目となる。
おかげ庵ではこれまでも「和風モーニング」として、おむすびセットを提供してきた。注文を受けてから1つひとつ丁寧に握る温かいおむすびは客の約6~7割が頼むほど人気を誇る"名物"だそうだ。このこともおむすび専門店を出店するに至った理由のひとつだという。
おむすび 米屋の太郎はテイクアウト専門店だが、一部商品は併設する同日オープンの「おかげ庵 新宿センタービル店」で注文することも可能。最大の特徴は"むすびたて"で提供することで、コメダの理念「温かいものは温かいうちに、冷たいものは冷たいうちに」にのっとり、注文を受けてからふんわりとお米がほどけるように優しく結んで提供する。
注目は名古屋名物の天むすやうなぎむすび
23種類のおむすびのうち、注目したいのは「名古屋おむすび」5種。これは名古屋発祥の企業のコメダが名古屋の魅力を伝えるべく愛知県産の食材や名古屋の名物を商品にしたものだ。
ブランドマネージャーの井上直樹氏は、「名古屋の特産品をこだわりの食材を使いおむすびにしました。ほかでは味わえない一品に仕上げております。食べ応えのある具材で名古屋の味を存分に楽しんでください」とアピールした。
「天むす」は店内で衣付けして揚げてから特製出汁にくぐらせた海老天を使用。絶妙な塩味がふっくらとしたお米との相性が抜群だ。海苔の味がより引き立つようにすべてが計算しつくされている。どれか一つを選ぶなら「天むす」をおすすめしたい。
「うなぎむすび」は名古屋名物のひつまぶしのおむすび。三河一色産のうなぎの混ぜご飯に蒲焼が2切れ入っている。蒲焼はほろほろとした食感で、混ぜご飯も全体にしっかりタレが絡み満足度は抜群だ。
他にも三元豚のトンカツに味噌だれをかけた「味噌ヒレカツむすび」や、定番の「紅しゃけ」、「紀州南高梅」などがある。
おむすびには伊勢湾・鬼崎産の優等級海苔と全国の米どころの個性をかけあわせた、おむすびのためだけのブレンド米を使用している。こだわりブレンドの愛知の赤みそを使用した豚汁やだし巻き玉子などサイドメニューもおいしそうだ。
埼玉にも2店の出店予定
おむすび 米屋の太郎は今後、2月26日に埼玉県川口市の商店街にテイクアウトとイートインの「樹モール店」、さらに2月28日に大宮駅近くの商業施設にテイクアウトのみの「大宮東口店」がオープンする。今後はおかげ庵の併設店舗としての出店と小規模スペースへの単体での出店の2つのスタイルを予定しており、コ新宿センタービル店ではオフィス街のニーズ、川口では地域の方々に愛されるブランドを作りたいという狙いがあるという。大宮は商業施設内ということもあり、さまざまな客層に受け入れられるかを確認する意図がある。多くの場所で楽しめることを期待したいおむすびだった。