冬が旬の海産物といえば、ブリ、タラ、アンコウ、牡蠣、蟹……などなど、いろいろ思い浮かぶ。むしろ思い浮かびすぎる。なんと贅沢なことか。海の幸を愛する人間にとって、冬は寒さに耐えるだけのリターンもある季節である。
先日、冬の味覚を楽しむため、かつ庵で牡蠣フライでも食べようかと思い、向かったところ……
おおっ!? 「帆立フライフェア」だと!? 確かに、帆立も冬に旬を迎える魚介類のひとつだ。これは絶対にスルーはできん。さっそく討ち入りだ!
■サクサク感と甘じょっぱさが癖になる!「帆立とじ丼」を実食
勢いで「討ち入り」とか言っちゃったけど、ホント全然そういうつもりじゃなくて、「お邪魔させていただく」という気持ちで腰を低くして入店したことは断っておきたい。なんかすみません。
閑話休題。「かつ庵」とはご存知、全国に50店舗以上を展開するとんかつ専門チェーンである。この価格帯のとんかつ専門チェーンとしては、最もクオリティとコスパに優れたお店だと個人的に考えている。米国産豚ロースや黒豚ロースなどをメインに使ったとんかつはマジでかなりウマい。6種類の野菜と果実を使った特製ソースも豚の旨みをしっかり引き出してくれるし、なんかもう、たまらんのよ……。
そんなかつ庵が2月6日から「帆立フライフェア」を展開しているというのだから見逃せない。昨年末には期間限定メニューである「牡蠣とじ丼」を堪能させていただき、それはそれはほっぺたが落ちるほど絶品だったワケだが、今回はその“帆立バージョン”が登場。それがコレだ。
「帆立とじ丼」。めちゃくちゃウマそうだな……。北海道産の帆立を使っているとのことである。
その他にも……
「ホタテフライ定食」や「帆立のミックスフライ定食」など、卵で閉じられていないタイプのメニューも用意されている。このパターン、毎回迷うんだよな~。卵とじタイプでマリアージュを味わうか、フライ定食で素材の味を楽しむか。しかも、定食にはタルタルソースが付いてるようだけど、かつ庵のタルタルソースってマジでウマいんだよな~。ミルキーというか、シルキーというか。う~ん。究極の二択。難しい。ちゃんぽんと皿うどんくらい悩ましい。
で、最終的に選んだのは……
やっぱり「帆立とじ丼」!
う~わ、めちゃくちゃウマそう……。これで790円はバグでしょ。大きな2粒の帆立を半分にカットしている感じかな。この帆立、ガチで大粒だぞ。さすが北海道産。ちょっと持ち上げてみると……
……この貫禄よ。いやスゴいな。帆立が大きすぎるせいで、箸だとご飯を一緒に取るのが難しそうだ。さっそくだが、スプーンのほうに持ち替えさせてもらおう。それじゃあさっそく、いただきます……!!
ウッッッッッッッッッッマい!!!! ガツンとくるウマさ! 口に入れたその瞬間、脳が「ウマーーー!!!!」と判断できるほどストレートにウマい。帆立はやはり肉厚で、弾力も抜群。マジでプリップリである。そして衣のサクサク感も最高!
実はこのつい2日前、たまたまかつ庵とは別のとんかつチェーンのエビフライを食べたのだが、衣が分厚い割に肝心の中身が細すぎて、ちょっと落ち込んだばかりだったのだ。それに比べ、かつ庵の帆立フライは衣の厚さも絶妙! 薄くも厚くもない、まさに絶妙な塩梅で、ちょうどサクッとしたクリスピー食感が楽しめるのだ。
そしてこの味付けもスゴいよ……。甘じょっぱさが効いたタレがフライにもご飯にも染み込んでいて、これが帆立の磯の風味をさらに盛り上げ、食欲をひたすら掻き立ててくる。 このタレがウマすぎるという証拠に……
帆立フライなしで食べても全然ウマいという圧倒的な事実! なんだこれ、ウマすぎるでしょ……。
しかも、帆立は食べる部位によって味わいが変わるというのもポイントだ。キモの部分はちょっと大人味。ヒモの部分はムギュッとした食感が面白い。まったく飽きない。卵はふわふわで、玉ねぎはシャキシャキ。ひとつの丼で、かなりいろんな味わいや食感が楽しめるのだ。この点は、フライ定食のほうにはない魅力だと言えるのではないか。
気づけばあっという間に完食! 夢中になりすぎたせいで、おそらく10分もかからずに食べきってしまったような気がする。ということで、コスパにもクオリティにも優れたこの逸品、ぜひフェア期間中に味わってみてほしい。