不動産物件で起こる奇々怪々な事件の謎を解決していくフジテレビ系ドラマ『問題物件』(毎週水曜22:00~)。5日に放送される第4話(※FODで先行配信中)では、「水に呪われた部屋」に潜む謎を解いていく。

  • 内田理央(左)と上川隆也=『問題物件』第4話より (C)フジテレビ

    内田理央(左)と上川隆也=『問題物件』第4話より (C)フジテレビ

「水に呪われた部屋」は本当に存在するのか

大島不動産販売・販売特別室の若宮恵美子(内田理央)と室長・大島雅弘(宮世琉弥)への新たな依頼は、誰も住んでいないのに無人の部屋から水が漏れ、下の階の部屋が水浸しになってしまったという案件。さらにその部屋の元住人は2年前に湖で自殺し、溺死。その当日にも水漏れがあったという。雅弘は「水の呪いだ!」と興味津々だ。

恵美子がその部屋へ向かっていると、公園で元気がない犬に出会う。話を聞くと、その犬の飼い主は殺されており、さらにその死因は溺死で犯人はまだ捕まっていないという。

目的の物件に到着すると、出迎えたのは今回の依頼人であり管理人の日向興一(森永悠希)。日向とともに、恵美子が問題の部屋・404号室の中へ入っていくと、またしても突然、犬頭光太郎(上川隆也)が現れる。日向から話を聞くと、水漏れが起こった次の日、日向自身も突然意識を失い、目が覚めると洗面所で全身が水浸しになっていたという。

そのマンションでは、そこかしこで水にまつわる怪現象が起こっていた。その後、犬頭の提案で水浸しになった下の階・303号室の様子を探ろうとすると、偶然にもホテルに避難していたその部屋の住人・塚本登(森岡龍)がやってきて、2人は塚本に部屋の中を見せてもらえることになったが…。

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探偵がスカウトするほどの推理熱

犬頭に影響され、徐々に自分なりの推理を始める恵美子。その推理は前のめりに加速する。今回も、当初は物件に向かう足取りも重く、部屋に入ることすら億劫(おっくう)だったが、いざ推理を始めると苦手な事故物件だということも忘れてしまう。まるで人が変わったようにスイッチが入り、次々と推理をまくしたてる。いつしか、マンションポエム(キャッチコピー)を考える時間よりも推理の時間の方が長くなっている。

犬頭には「恵美子君は最近、推理がお得意のようだ」と言われ、探偵の有村次郎(浜野謙太)にも「うちで働く?」とまで言われる始末。一方の犬頭は、相変わらずのマイペースぶり。しかし、その恵美子のひらめきとも言える推理がドラマの小気味よいテンポを生みだし、犬頭のマイペースぶりと相まっていいコンビネーションとなっている。

恵美子の理想のタイプとは

恵美子の正直でまっすぐな性格に心を許し始める雅弘。今回も「水の呪い」を怖がる恵美子を心配する雅弘に、恵美子は素直にお礼を述べる。そして雅弘は「この年になるとなかなか人から心配されることがないのでうれしい」と言われ、照れながら微笑む。

それに比べて対照的なのが、今回の依頼人であり管理人の日向だ。常におどおどしていて、「水の呪い」におびえている。さらに、肝心なことの報告漏れや頼りがいのない仕事ぶりに恵美子は明らかにイラついている様子。しかし、何かにつけリアクションのタイミングがほぼ同じで息が合うようにも見える2人。意外と合うのかも?と思いきや、恵美子は日向にはいつになく強気な態度を見せる。

それを見た犬頭は「いつもとは違う感情」とうれしそうに恵美子の気持ちを勘繰るのだが、恵美子にはその気はないようで、理想のタイプを語りだす。それを聞いた犬頭は「意外と近くにいるのかも」と指摘。それは雅弘なのか…? この犬頭の指摘は、2人の穏やかなやり取りをじっと見守っている犬太の気持ちを代弁しているかのようにも思える。やはり犬太は犬頭なのだろうか。

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「犬ファースト」ぶりは今回も健在

犬を尊ぶ犬頭の「犬」に関する口述は今回も見逃せない。マンション住人の溺死事件の説明の間も、飼い主に死なれて残された犬のことしか頭にない。それを聞いて「犬への共感性は高い」という有村に、恵美子も深くうなずく。また、犬頭の抜群な聴力は今回も冴えわたり、もはや鼻をこする仕草は気にならないほどごく自然で、新たな「犬」行動を求めてしまう。

事件を解明し、最後に犯人に放つ言葉も犬ファースト。これには納得する半面、クスッとさせられる。

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