
平日・休日問わず、国内外の観光客で賑わう鎌倉駅前。
そんな鎌倉駅の西口を出てすぐの場所に、時代を感じるレトロな時計台を見たことがある人も多いはず。
鎌倉駅と時計台の歴史
「鎌倉駅西口駅前時計台広場」は、西口の定番待ち合わせスポットであり、東口への地下道につながる動線にもなっているスペースです。

画像出典:湘南人
1889年(明治22年)に開業した、鎌倉駅。
広場にある時計台は、元々1916年(大正5年)に建築された旧駅舎にあったもので、洋風でハイカラな鎌倉駅の象徴のような存在になりました。
このとんがり屋根の時計台は、長年に渡り多くの市民に親しまれてきました。
昭和後期になり、老朽化によって駅舎が取り壊される際に、市民から「とんがり屋根の時計台を残して欲しい」という多くの声があり、現在の西口広場に移設されたという歴史を持っています。
駅舎建て替えと時計台移設の際に、クスノキを植樹するなどの整備がされ、現在の「鎌倉駅西口駅前時計台広場」に近い形へ。
また、近年では、2021年の東京オリンピック・パラリンピックで観光客が増えることを想定し、意見公募が行われ、市民の意見を反映した再整備が行われました。

画像出典:湘南人
観光案内板が設置され喫煙所を廃止、さらに段差をなくすなどのバリアフリー化が進み、観光客と市民が共存できる快適な駅前環境が整えられました。
他にも、ウォーターステーション(水道直結式ウォーターサーバー)が設置されるなど、時代に合わせて進化を続けています。
広場にはベンチがあり、観光客や地元の方が休憩をしたり待ち合わせに利用したり。
東口のロータリーは大変混み合うため、「鎌倉駅西口駅前時計台広場」は、混雑を避けた穴場の待ち合わせスポットでもあります。
時計台の下はくぐれるようになっていて、中に入って遊ぶ子供や写真を撮る観光客などの姿も。

画像出典:湘南人
東口には現役の時計台が
鎌倉駅の東口に回ってみると、現在の駅舎にも「とんがり屋根の時計台」が見えます。
これは、1984年(昭和59年)に3度目の建て替えが行われた際に、以前の時計台のデザインを踏襲して作られたものなのだそう。
一見すると何でもない風景のような現在の駅舎も「鎌倉駅西口駅前時計台広場」も、実は、鎌倉の長い歴史の中に含まれる重要な建造物。
歴史と共に生活し大切に守る鎌倉の方々を表しているような、かけがえのないものなのだと感じます。

画像出典:湘南人
鎌倉にお越しの際は、ぜひ、新旧「とんがり屋根の時計台」に注目してみてくださいね!
鎌倉駅西口駅前時計台広場
アクセス
JR「鎌倉駅」駅を出て西口すぐ
住所:〒248-0012 神奈川県鎌倉市御成町12 鎌倉駅西口駅前時計台広場内
駐車場:なし