
高校野球 春の甲子園 最新情報
3月18日開幕の第97回選抜高等学校野球大会に出場する32校が出揃った。甲子園常連校を始め、春夏通じて初の甲子園出場を勝ち取った高校も名を連ね、熱い戦いが予想される。一方、昨秋の大会で結果を残せず、今春のセンバツを逃した強豪校も少なくない。今回は、今春のセンバツ出場を逃し、連続出場が途絶えた高校を紹介する。
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作新学院(栃木)
栃木県屈指の強豪である作新学院。2年連続で選抜出場中だったが、昨秋の栃木大会では準決勝で散った。
春12回、夏16回の甲子園出場実績があり、2011年から2021年までは10年連続で夏の甲子園に出場するなど黄金時代も作った。
甲子園での実績も高く、春は優勝1回、夏は2回の優勝経験がある。今井達也(西武)と入江大生(DeNA)を擁し、2016年夏の甲子園を制覇したことは記憶に新しい。
2023年の選抜甲子園では、準々決勝で同大会の優勝校となる山梨学院(山梨)に3-12で大敗。それでも、小刻みな継投で8強入りした。
新チームで挑んだ同秋の栃木大会はエース・小川哲平を擁して優勝。秋季関東大会では危なげない戦いを見せ、決勝で山梨学院を13-4で破って優勝した。
同年の明治神宮野球大会でも準優勝し、前評判の高かった作新学院。しかし、2024年の選抜甲子園は、初戦で神村学園(鹿児島)に3-6で敗れた。
新チームとなった同秋の栃木大会は、準決勝で佐野日大と激突。だが、好投手の洲永俊輔を打ち崩せず、2-4で敗戦。前チームからスタメンを張っていた小川亜怜、柳沼翔といった好打者を擁したが、今春の選抜出場を逃す形となった。
次なる目標は、今夏の甲子園出場。夏の甲子園は2021年が最後となっているだけに、聖地帰還を果たしたいところだ。
高知(高知)
3年連続で選抜出場中だった高知だが、4年連続出場は叶わなかった。
春21回、夏13回の甲子園出場実績があり、春夏ともに全国制覇を経験している高知。近年は春に強さを見せており、2010年以降の甲子園出場7回は、すべて選抜で記録したものだ。
2021年には秋季四国大会で優勝すると、2022年の選抜甲子園に出場。同大会では初戦で東洋大姫路(兵庫)を下し、久しぶりの聖地1勝を挙げた。
翌2023年の選抜甲子園にも出場すると、1回戦で北陸(福井)に勝利。2回戦では福田幸之介(中日)、森田大翔(帝京大)といったタレント揃いの履正社(大阪)を破って、16強入りした。
新チームとなっても強さを発揮し、同秋の四国大会で優勝。辻井翔大から平悠真へと継投する勝利の方程式を確立し、2024年の選抜出場を手にした。
しかし、同大会の初戦で、優勝候補に挙がっていた広陵(広島)と激突。相手エース・高尾響を打ち崩せず、1-3で敗れた。
新チームで挑んだ昨秋の高知大会は、準決勝で明徳義塾に敗戦。3位決定戦を制して秋季四国大会には出場したものの、初戦で尽誠学園(香川)に0-2で敗れ、4年連続の選抜出場とはならなかった。
今春の選抜甲子園は、同県の明徳義塾が出場する。ライバルの活躍を刺激に、次は2009年以来の夏の甲子園出場を目指したい。
大阪桐蔭(大阪)
近年、全国トップクラスの実績を残している大阪桐蔭。5年連続で選抜出場中だったが、今春の甲子園に名を連ねることはできなかった。
春は15回の出場で優勝4回、夏は13回の出場で優勝5回の実績を誇る名門。2012年に春夏連覇を達成し、2018年には史上初となる2度目の春夏連覇を果たすなど、歴史を積み重ねてきた。
2021年の選抜甲子園では初戦敗退に終わるも、翌2022年の選抜甲子園では、4試合で計51得点を挙げる圧倒的な強さで優勝した。
2023年の選抜甲子園では前田悠伍(ソフトバンク)を擁し、順調に勝ち進んでいった。だが、準決勝で報徳学園(兵庫)に5-7で逆転負け。まさかの5点差をひっくり返された試合だった。
翌2024年の選抜甲子園も、平嶋桂知、境亮陽などの充実した戦力で臨んだ。しかし、準々決勝で再び報徳学園が立ちはだかり、1-4で敗れた。
新チームとなった昨秋の大阪大会では、決勝で履正社に3-8で敗れて準優勝。大阪2位で近畿大会に進んだが、初戦で滋賀1位の滋賀学園に2-3で惜敗し、6年連続の選抜出場を逃した。
今年も森陽樹や中野大虎、内海竣太などの好選手を揃える大阪桐蔭。見据える先は、今夏の甲子園出場だ。
報徳学園(兵庫)
2年連続で選抜準優勝の成績を収めていた報徳学園も、3年連続の選抜出場を逃した。
春23回、夏16回の甲子園出場実績がある報徳学園。1961年夏の甲子園1回戦では、倉敷工(岡山)を相手に6点差をひっくり返す逆転劇を披露し、いつしか”逆転の報徳”と呼ばれるようになった。
2023年の選抜甲子園に出場した際には、盛田智矢(青山学院大)、今朝丸裕喜(阪神)などの投手陣を揃え、捕手は堀柊那(オリックス)が務めていた。
同大会の準決勝では大阪桐蔭(大阪)に5点を先制されるも、見事に逆転勝ち。決勝では山梨学院(山梨)に敗れたが、準優勝を飾った。
翌2024年の選抜甲子園も、今朝丸、間木歩という強力投手陣を揃えて臨んだ。準々決勝では2年連続で大阪桐蔭と対戦し、4-1で勝利。準決勝では中央学院(千葉)を下し、2年続けて決勝に進出した。
決勝の相手となったのは、群馬県の健大高崎。報徳学園は初回に幸先良く2点を先制するも、その裏にすぐさま追いつかれ、3回には逆転を許す。
打線は相手投手陣・石垣元気と佐藤龍月を打ち崩せず、2-3で惜敗。またしてもあと一歩届かず、2年連続の準優勝に終わった。
新チームで挑んだ昨秋の兵庫大会では、2回戦で西脇工に3-4で敗戦。早々に選抜出場を逃す形となった。
それでも、江藤達成などの期待の1年生もいる報徳学園。夏に向けた戦いは、既に始まっている。
広陵(広島)
広島県の強豪・広陵は3年連続で選抜出場中だったが、今春の選抜出場はならなかった。
春27回、夏25回の甲子園出場を誇り、春は3回の全国制覇を果たしている。2023年からは高尾響と只石貫太のバッテリーで、4季連続甲子園出場を果たした。
2023年の選抜甲子園は、高尾と只石のバッテリーに加え、真鍋慧(大阪商業大)などの強打者を擁した広陵。準決勝で山梨学院(山梨)に敗れたが、4強入りを果たした。
2024年の選抜甲子園では初戦で高知(高知)を下すと、2回戦で青森山田(青森)と対戦。同試合で先発した高尾は7回までノーヒットピッチングを見せたが、終盤に力尽き、チームは5-6で敗れた。
新チームとなった昨秋の広島大会は、初戦こそ勝利するも、2回戦で広島工に4-5で敗戦。早々に、選抜出場への道が絶たれた。
それでも、チームには甲子園の舞台を経験した白髪零士、曽根丈一郎といった好打者が残る。ライバルの広島商が選抜出場を決めただけに、悔しさを夏にぶつけたい。
【了】