川崎Fに新加入となる伊藤達哉

 川崎フロンターレは18日、2025シーズンの新体制発表会を実施した。

 新シーズンに向けて補強は5人となった川崎F。ユース昇格1名、高校生2名、大学生1名という中で、他のプロクラブからの新加入となったのがドイツ2部のマクデブルクから完全移籍での加入となった伊藤達哉だ。

 日本代表招集歴もある27歳は、柏レイソルの下部組織から2015年夏にハンブルガーSVへと移籍。シント・トロイデンでもプレーし、2022年1月からマクデブルクに在籍。2025シーズンから自身初のJリーグでのプレーになる。

 伊藤は移籍を望んだものの、ドイツ国内での移籍はクラブから反対され、冬移籍の選択肢となった際に川崎Fから話をもらったとし、「川崎Fのサッカーが自分に合っていると思った」ことで決断したという。

 川崎Fについては「ヨーロッパにいるときから情報が入ってくるので、めちゃくちゃ強い川崎Fも知っている」とし、タイトル獲得に貢献したい強い気持ちがあると話す。

 コンディションとしては12月20日にウインターブレイク前最後の試合があり、その後はチームから離れていたため、3週間ほど「オフみたいな感覚」があったとのことだが、「キャンプで川崎Fのサッカー、周りの選手との連携を向上させていきたい」と続ける。

 移籍の決断に際しては「自分の人生なので」と相談はしなかったとのことだが、ハンブルガーSV時代の同僚でもあるヴィッセル神戸DF酒井高徳には「『もしかしたらJリーグに』と相談」していたとのこと。海外でプレーを重ねた選手が日本に帰ってくるケースも増えているが、「高徳くんだけに限らず、ヨーロッパと日本のサッカーはちょっと違うところがあると言うんです。具体的に言うのは難しいですが、僕も見ていて違うとは思います。日本のサッカー、日本の評価基準をもう一度自分の中に入れて頑張っていきたい」とドイツ、ベルギーでプレーしてきた中での日本サッカーへの適応について言及。

 自身初となるJリーグ“挑戦”に向けて、「向こうで普通だったことがこっちで普通ではなかったり、向こうにはないものがこちらにはあったりとか、生活してるだけでも向こうでストレスを感じるときもありましたし、そういうことも全部含めて、これからのシーズンが始まっていろいろ見えてくる中で、自分のどういったところがタフになったかが見えてくると思います」と、まずはドイツでスタンダードとなっていたピッチ内外での自身の状態を日本のスタンダードに合わせ、チームに結果をもたらす選手として貢献したいと話している。