FA宣言の“伏線”か…プロ野球、単年契約を選んだ大物6人。来オフの去就が注…

プロ野球 最新情報

 2024年のフリーエージェント(FA)市場では、甲斐拓也、九里亜蓮ら5選手が国内移籍を決断した。プロ野球選手にとってFA権取得は自身の評価を高める機会でもあるため、前年は1年契約で勝負するケースも多い。そこで今回は、2025年シーズン中のFA権取得が有力視される中、オフに単年契約を選択した選手を紹介したい。

 

今シーズンのセ・リーグはDAZNで生中継!

月額1270円お得に観るなら[PR]

 

近本光司(阪神タイガース)

・投打:左投左打

・身長/体重:171cm/69kg

・生年月日:1994年11月9日

・経歴:社高 - 関西学院大 - 大阪ガス

・ドラフト:2018年ドラフト1位

 

 球団から複数年契約の提示を受けるも、単年契約を選択した近本光司。早くも2025年オフの去就に注目が集まっている。

 

 大阪ガスから2018年ドラフト1位で阪神タイガースに入団すると、ルーキーイヤーから「1番・中堅」に定着。142試合出場で打率.271、36盗塁をマークし、盗塁王に輝いた。

 

 

 さらに、2021年には打率.313、178安打、10本塁打、50打点、24盗塁の活躍で最多安打のタイトルを獲得した。

 

 2024年も141試合出場で打率.285、6本塁打、45打点、19盗塁と安定したパフォーマンスを発揮し、3年連続5度目の盗塁王を戴冠。

 

 不動のリードオフマンとして、ここまで外野手部門のベストナイン、ゴールデングラブ賞をそれぞれ4回受賞するなど、圧倒的な実績を誇っている。

 

 順調にいけば、2025年シーズン中の国内FA権の取得が見込まれる中、オフの契約更改では1年契約を選んだ。

 

 阪神では2024年オフ、大山悠輔と原口文仁がFA権を行使。前述の2選手は引き留めに成功したが、2年連続で主力流出の危機を迎えることになりそうだ。

山岡泰輔(オリックス・バファローズ)

・投打:右投左打

・身長/体重:172cm/68kg

・生年月日:1995年9月22日

・経歴:瀬戸内高 - 東京ガス

・ドラフト:2016年ドラフト1位

 

 2024年は度重なる故障に泣かされ、6試合の登板にとどまった山岡泰輔。本来であれば、同年中のFA権取得が見込まれていたが、2025年シーズン以降に持ち越しとなった。

 

 東京ガスから2016年ドラフト1位でオリックス・バファローズに入団。ルーキーイヤーから先発ローテーションに定着し、24試合の登板で8勝を挙げた。

 

 

 プロ3年目の2019年には26試合登板、13勝4敗、勝率.765、防御率3.71の好成績を残し、最高勝率のタイトルを獲得。

 

 2023年はシーズン途中からリリーフに回り、31試合登板で2勝1敗、3セーブ、8ホールド、防御率2.30と優秀な数字を収めた。

 

 しかし2024年は、開幕直前に右足の違和感で離脱。その後も右肘のコンディション不良があり、一軍登板はシーズン最終盤の6試合のみとなった。

 

 近年はあらゆる役割をこなしてきたが、2025年はリリーフ専念を明言。復活を遂げれば、FA市場の目玉になり得るだけに、パフォーマンスに注目が集まる。

柳裕也(中日ドラゴンズ)

・投打:右投右打

・身長/体重:180cm/85kg

・生年月日:1994年4月22日

・経歴:横浜高 - 明治大

・ドラフト:2016年ドラフト1位

 

 2025年オフにFA市場の目玉になり得るのが、ここまでのキャリアで4度の規定投球回に到達した実績を誇る柳裕也だ。

 

 明治大から2016年ドラフト1位で中日ドラゴンズに入団すると、プロ3年目の2019年に先発ローテーションへ定着し、26試合の登板で2桁11勝をマーク。

 

 

 2021年には26試合に登板し、11勝6敗、168奪三振、防御率2.20の活躍で投手2冠(最多奪三振、最優秀防御率)とベストナイン、ゴールデングラブ賞に輝いた。

 

 2023年は24試合登板で4勝11敗と援護に恵まれず大きく負け越したが、規定投球回をクリアし、防御率2.44と及第点の成績を残した。

 

 プロ8年目の2024年は、自身初の開幕投手を務めたが、大きく低迷。二軍調整の期間もあって13試合登板、4勝5敗、防御率3.76の成績に終わった。

 

 順調にいけば2025年シーズン中に国内FA権を取得するため、オフの契約更改では複数契約の打診を受けたが、単年契約を選択。

 

 中日では2024年オフ、福谷浩司がFA移籍しており、2年連続でのFA流出は避けたいところだろう。

髙橋光成(埼玉西武ライオンズ)

・投打:右投右打

・身長/体重:190cm/105kg

・生年月日:1997年2月3日

・経歴:前橋育英高

・ドラフト:2014年ドラフト1位

 

 2024年は0勝11敗と散々なシーズンとなった髙橋光成。以前よりポスティングシステムでのメジャー挑戦を希望しているが、まずは節目となる国内FA権の取得要件を満たすことになりそうだ。

 

 前橋育英高から2014年ドラフト1位で埼玉西武ライオンズに入団。高卒1年目から一軍で8試合に登板して5勝2敗、防御率3.07と、高卒新人らしからぬ数字を記録。

 

 

 その後はやや苦しむシーズンが続いたが、2019年に先発ローテーション入りを果たすと、21試合登板で10勝6敗、防御率4.51の好成績を記録。自身初の2桁勝利を挙げた。

 

 以降は先発の柱を担い、2023年は23試合登板で10勝8敗、4完投2完封、防御率2.21の好成績をマーク。

 

 しかし、2024年は右肩の張りで出遅れ、4月中旬に一軍に合流するも、黒星が続いた。最終的に15試合の登板で0勝11敗、防御率3.87とまさかの数字に。

 

 それでも、登板15試合中11試合で援護点0と不運も重なっていただけに、リベンジが期待される。

 

 また、かねてよりメジャーリーグ挑戦を希望しているが、オフのメジャー移籍は持ち越しに。同時に2025年は国内FA権の取得が見込まれるだけに、動向が注視されている。

中川皓太(読売ジャイアンツ)

・投打:左投左打

・身長/体重:183cm/86kg

・生年月日:1994年2月24日

・経歴:広島・山陽高 - 東海大

・ドラフト:2015年ドラフト7位

 

 2024年は故障もあって本来の実力が発揮できなかった中川皓太。2025年は国内FA権の取得が見込まれているだけに、復活を印象付けたいところだ。

 

 東海大から2015年ドラフト7位で読売ジャイアンツに入団すると、ルーキーイヤーから一軍マウンドを経験。

 

 

 プロ4年目の2019年には自己最多の67試合登板で4勝3敗16セーブ17ホールド、防御率2.37をマーク。その後もブルペン陣の一角として安定した数字を記録。

 

 2022年こそ腰痛の影響で全休となったが、翌2023年はセットアッパーやクローザーの役割も担い、44試合登板で1勝4敗14セーブ17ホールド、防御率2.08とフル回転の活躍を見せた。

 

 しかし2024年は、左膝痛で開幕早々に離脱。夏場に復帰したが、最終的に一軍では15試合の登板にとどまり、防御率8.76と低調な数字に終わった。

 

 順調にいけば、2025年シーズン中に国内FA権を取得するが、オフには単年契約で契約を更改。例年通りの活躍ができれば、より高い評価を得ることとなりそうだ。

辰己涼介(東北楽天ゴールデンイーグルス)

・投打:右投左打

・身長/体重:180cm/74kg

・生年月日:1996年12月27日

・経歴:社高 - 立命館大

・ドラフト:2018年ドラフト1位

 

 2024年は攻守で充実したシーズンを過ごした辰己涼介も、2025年中の国内FA権取得が見込まれている。

 

 立命館大から2018年ドラフト1位で東北楽天ゴールデンイーグルスに入団すると、ルーキーイヤーから124試合に出場し、外野のレギュラー格に。

 

 

 当初は打撃に課題を抱えていたが、プロ3年目には2桁本塁打を放つなど、徐々に打撃成績を向上させた。

 

 2024年は全143試合に出場し、打率.294、158安打、7本塁打、58打点、20盗塁の好成績をマーク。自身初の打撃タイトルとなる最多安打に加え、外野手部門のベストナインに輝いた。

 

 また、プロ野球記録を更新するシーズン397刺殺をマークし、4年連続で外野手部門のゴールデングラブ賞を受賞するなど、守備面でも高い存在感を示している。

 

 プロ7年目を迎える2025年は、順調にいけば国内FA権の取得要件を満たす。メジャーリーグ挑戦の意向も見せているが、どのような決断を下すか注目が集まる。

 

 

【了】