第一三共ヘルスケアは11月7日、「新型コロナウイルス感染症への不安や対策」「市販薬の活用」に関する実態調査の結果を発表した。調査は10月4日~6日、20~60代の男女1,000名(性年代均等割付)を対象にインターネットで行われた。
調査によると、新型コロナに感染することへの不安が「とても心配だ・ある程度心配だ」という人は半数以上(58.0%)。そこで、衛生面における行動の変化について聞くと、新型コロナの流行が拡大した2020~23年頃と比べて、手洗い・手指消毒は「増えた・変わらない」が83.5%、うがいは同83.1%と高く、手洗い・手指消毒とうがいについては多くの人が習慣化していることが明らかに。
一方、換気は22.6%、マスク着用は37.3%が「減った」と回答。今年の記録的な猛暑によってマスク着用が嫌がられ、エアコンの利用が増えたことから換気回数が減少したと考えられる。
また、コロナ禍を経て、市販薬(OTC医薬品)の市場規模が拡大しているが、自分が風邪をひいたと思ったらどうするかと聞いたところ、「市販薬で対処する」(44.7%)が最も多く、「医療機関を受診する」(33.2%)を上回る結果に。市販薬を購入するときに重視することを聞くと、1位「よく効く成分が配合されている」(46.8%)、2位「価格が安い」(35.6%)、3位「副作用が少ない」(31.6%)となった。
次に、市販薬を購入するときに薬局やドラッグストアの薬剤師、登録販売者などに「相談したことがありますか?」と質問したところ、58.1%が「ない」と回答し、専門家の知識や経験が十分に生かされていない実態が明らかに。相談しない理由を聞くと、「事前に購入したい製品が決まっている」(36.7%)、「成分などに特にこだわりがない」(24.2%)、「人に話しかけるのが苦手」(23.7%)が上位となった。
また、薬剤師のみが販売できる「要指導医薬品」と「第1類医薬品」について聞いたところ、「意味や具体的な品名を知っている」人は、「要指導医薬品」がわずか7.3%、「第1類医薬品」も10.7%にとどまり、市販薬を活用しながら自分で健康を管理するセルフメディケーションの普及の上で、認知度向上が課題であることが明らかとなった。