コスモエネルギーホールディングスのグループ会社であるコスモ石油マーケティングはこのほど、カーボンクレジット取引サービス「コスモ・ゼロカボクレジット」の実証を開始した。今回の実証では北日本石油が所有するバージ船「第六十六つばめ丸」から発生するCO2のオフセットを実施した。
■循環型脱炭素社会の実現に向けて
コスモ石油マーケティングはコスモエネルギーグループの一員として「2050年カーボンネットゼロ」の実現を目指している。
これまで、カーリース事業における電気自動車(EV)の取り扱いや、コスモエネルギーグループのコスモエコパワーが発電する風力発電に紐づくトラッキング付非化石証書を組み合わせた再エネ電力プラン「コスモでんきグリーン」の販売、コスモ・ゼロカボソリューションの提案などを推進してきた。
カーボンニュートラルの機運は地球や社会の持続的な発展に不可欠であるため、益々高まっていくことが想定されている。脱炭素化に向けて自治体や法人の取り組みが更に加速していくことが見込まれるため、これらに寄与すべく今回、カーボンクレジット取引サービス「コスモ・ゼロカボクレジット」の実証を開始した。
今後は今回の実証成果などを踏まえ、2025年以降に「コスモ・ゼロカボクレジット」の一般向けサービス開始を予定。また今後は、全国のコスモネットワークを活用し、クレジット創出事業者化を目指す。
■実証後の商品概要案
・商品名:コスモ・ゼロカボクレジット
・商品内容:
同社が販売する燃料油の利用時などに排出するCO2をJ-クレジット制度を活用してオフセットすることで、ユーザーの脱炭素への取り組みを支援し、企業価値向上を図るもの。
・ユーザーメリット:
J-クレジット取引を開始するまでの、JPXカーボンクレジット市場登録やJ-クレジット口座開設などの事前準備が不要。J-クレジット調達を同社に委任できる。
・販売開始時期:2025年以降
■今回の実証フロー図
実証第1弾はJ-クレジット制度、カーボンクレジット市場での取引を活用し、北日本石油が所有する「第六十六つばめ丸」から発生するCO2排出量のオフセットを実施。今回の実証により、北日本石油の海上船用部門から発生するCO2排出量の約7%を削減する見込みとなる。
■クレジット創出事業者化に向けての取組み
今後は、全国のコスモネットワークを活用し各地域でカーボンクレジットの創出を行うことで、地域資源循環・地産地消を志向し、循環型社会の実現を目指していく。