パーソルホールディングスは8月30日、「大企業の採用動向」に関する実態調査レポートを発表した。

調査は5月10〜13日、25~69歳の勤務先または経営する企業の従業員規模が500人以上の経営者・役員、1年以内に人事関連業務に従事した会社員(管理職/一般社員)の男女600人を対象にインターネットで行われた。

まず、採用見込み数の前年度に対する増減を聞いたところ、新卒採用・キャリア採用・エンジニア採用では「増やす」と答えた企業が5割を上回る結果となった。「減らす」の回答はそれぞれ2.0%〜4.3%にとどまっている。

  • 採用見込み数の増減(前年度対比)

一方で、採用目標に対する充足状況では、キャリア採用とエンジニア採用で、「充足できている」が「充足できていない」を下回るという結果となっている。

  • 採用目標に対する充足状況

次に、採用における課題について聞いたところ、全体的に多く挙がったのは「応募数が集まらない」であった。特にキャリア採用(22.5%)とエンジニア採用(21.9%)で顕著となっている。

  • 採用における課題

ターゲット層を採用するための施策として実施率が最も高かったのは、「給与水準の引き上げ」。特にエンジニ ア採用では、34.4%が引き上げに取り組んでいると回答している。

  • ターゲット層を採用するための施策

2024年度に、賃上げを実施した企業は約60%。9割以上が実施または実施を検討している結果となっている。賃上げを行った項目としては、「初任給の引き上げ」が59.5%、「基本給のベースアップ」が57.3%、「定期昇給」が58.2%であった。

  • 賃上げの実施状況