頂点に立つのは…?夏の甲子園、第106回大会の優勝候補に挙がる6校。要注目…

高校野球 夏の甲子園 最新情報

 第106回全国高等学校野球選手権大会が、8月7日に開幕を迎えた。今年も地方大会を勝ち抜いた全国47都道府県の49代表校(北海道・東京は2校)が深紅の大優勝旗を目指し、熱戦を繰り広げる。今回、全国制覇の筆頭に挙げられる優勝候補6校を、注目選手ともに紹介したい。
 

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健大高崎(群馬)

 
 今年のセンバツ甲子園を制した健大高崎(群馬)は、史上8校目の春夏連覇が期待されている。
 
 昨秋の関東大会で4強入りし、センバツ甲子園に出場。佐藤龍月、石垣元気の2枚看板を擁して星稜(石川)、報徳学園(兵庫)など全国の強豪を倒し、全国制覇を成し遂げた。
 

 
 今夏の群馬県大会では3回戦・桐生第一戦、準決勝・前橋育英戦で2度タイブレークに持ち込まれるも、粘り勝ち。決勝戦では昨夏甲子園出場の前橋商を5対1で破り、2015年以来、4度目となる夏の甲子園出場を決めた。
 
 打線は5試合で7本塁打を記録するなど、低反発バットに順応し、全国屈指の力を持つ。特に4番を打つ箱山遥人は、準決勝での場外本塁打を含む大会2本塁打をマーク。リードオフマンの田中陽翔も同じく2本のアーチを描くなど、打線の破壊力が増している。
 
 一方で、エースナンバーを付ける佐藤の左肘の故障が発覚し、甲子園ではメンバー外が決定。大きな懸念材料となっているが、今夏に最速154キロを計測した石垣、初戦で10者連続奪三振を記録した左腕・下重賢慎など層は厚い。夏にかけて投打でレベルアップを見せており、今大会の戦いに注目が集まる。






大阪桐蔭(大阪)

 
 投打に充実した戦力を誇り、今大会も優勝候補の一角に挙げられている大阪桐蔭(大阪)。圧倒的な強さで大阪府大会を勝ち上がっており、甲子園での戦いにも注目が集まっている。
 
 今春のセンバツ甲子園では報徳学園(兵庫)に敗れて8強止まり。春季大阪府大会もプロ注目・今坂幸暉を擁する大阪学院大に1対2で惜敗し、準々決勝で敗退となった。
 

 
 それでも、今夏は初戦から3試合連続で無失点コールド勝ちを収め、準決勝では履正社に5回コールドで圧勝。決勝戦は東海大大阪仰星を3対1で下し、春夏連続で聖地への切符を掴んだ。
 
 エース・平嶋桂知は不調に苦しんでいるが、決勝戦で15奪三振完投勝利を記録した151キロ右腕の森陽樹、履正社戦で好投した中野大虎ら2年生投手が台頭。そのほか、前年から登板実績のある南陽人など、投手の頭数は豊富だ。
 
 打線も、センバツ甲子園でランニングホームランを放った境亮陽、徳丸快晴を筆頭に好打者を揃える。投打にレベルが高く、今年も全国制覇が狙える戦力を整えている。






青森山田(青森)

 
 投打で充実した戦力を誇り、前評判が高いのが青森山田(青森)だ。
 
 春夏ともに2017年以降は甲子園から遠ざかっていたが、昨秋は青森健大会、東北大会を制覇。久しぶりの出場となった今春のセンバツ甲子園では、初戦で京都国際(京都)、2回戦で広陵(広島)を破り、8強入りを果たした。
 

 
 今夏の青森県大会も順当に勝ち進み、準々決勝では同じくセンバツ甲子園に出場した八戸学院光星を相手に6対1で快勝。勢いのままに準決勝・八戸工大一戦で5回コールド勝ちをおさめると、決勝戦は弘前学院聖愛に先制を許すも、集中打で逆転勝ち。盤石な戦いぶりを見せ、春夏連続での甲子園出場を決めた。
 
 この夏に自己最速の152キロを計測したエース・関浩一郎に加え、昨秋の東北大会決勝戦でノーヒットノーランを記録した櫻田朔など、好投手が複数控える。
 
 打線も準々決勝で2打席連続本塁打を放った4番・原田純希を中心に、高校日本代表候補に選出された吉川勇大などタレントが揃う。青森県勢初の甲子園優勝に大きな期待がかかる。






報徳学園(兵庫)

 
 2年連続センバツ甲子園準優勝と全国制覇まであと一歩に迫っている報徳学園(兵庫)。夏はしばらく甲子園から遠ざかっていたが、6年ぶり16度目の出場を決めた。
 
 今春のセンバツ甲子園では今朝丸裕喜、間木歩の2枚看板を中心に愛工大名電(愛知)、大阪桐蔭(大阪)など強豪校を次々に破り、準優勝に輝いた。
 

 
 この夏も安定した戦いぶりを見せ、準決勝では2年連続で夏の甲子園に出場していた社をタイブレークで撃破。決勝戦は明石商を4対0で下し、甲子園への切符を掴んだ。
 
 プロ注目の最速151キロ右腕・今朝丸は決勝戦で無四球完封を記録するなど、状態を上げている。センバツで好投した間木も好調を維持し、2枚看板は盤石だ。さらに、準決勝・社戦でタイブレークのマウンドを任された上阪昊誠など、3番手以降の投手も台頭している。
 
 打線も3番を打つ安井康起が高打率を残すなど、投打にレベルが高い。春に逃した全国制覇へ向けて、今大会は優勝候補の筆頭に挙がっている。






中京大中京(愛知)


 夏の甲子園出場28回、優勝7回の実績を誇る中京大中京(愛知)全国屈指の激戦区・愛知県大会を勝ち抜き、今大会の優勝候補にも名前が挙がっている。
 
 今春は愛知県大会の決勝戦で享栄に2対3と僅差で敗れたが、東海大会では優勝。今夏の愛知大会も順当に勝ち上がると、準々決勝で享栄、準決勝では愛工大名電を破った名古屋たちばなを相手に3点ビハインドをひっくり返し、劇的な逆転勝ち。決勝戦では東邦を7対3で破り、7年ぶりの夏の甲子園出場を決めた。
 

 
 愛知県大会では最速149キロ左腕・中井遥次郎をはじめ、193センチの2年生右腕・宮内渉吾など6人の投手が登板。6試合すべて継投で勝ち上がった。
 
 一方、打線はプロスカウトから注目を集める山田頼旺が牽引し、粘り強い攻撃を展開する。
 
 堂林翔太(現:広島)を擁して全国制覇した2009年以来、15年ぶりの甲子園優勝が期待されている。





東海大相模(神奈川)

 
 激戦区・神奈川県大会を制し、5年ぶり12回目の夏の甲子園出場を決めた東海大相模(神奈川)。全国でもトップクラスの投手陣を揃えており、今大会の優勝候補に挙げられている。
 
 昨秋の神奈川県大会では、準決勝で横浜に、今春は決勝戦で武相にそれぞれ1点差で敗れるなど、悔しい結果が続いていた東海大相模。それでも今夏は、順当に勝ち進んで決勝では横浜に6対4で競り勝ち、甲子園への切符を掴んだ。
 

 
 エースナンバーを付けるサウスポーの藤田琉生は、今夏に最速149キロを計測するなど急成長。198センチから繰り出されるストレートは、全国の強豪校も簡単には攻略できないだろう。そのほか、2年生ながら最速151キロを誇る福田拓翔も控えており、強力投手陣を形成している。
 
 一方の打線も、神奈川県大会ではチーム打率.393を誇るなど、上位から下位まで抜け目がない。
 
 近年は2015年夏、2021年春に全国制覇を果たすなど、大舞台で結果を残している。昨年の慶応に続き、神奈川県勢の2連覇に期待がかかる。



 


 

 
【了】