国土交通省は、都市鉄道の混雑率調査結果(2023年度実績)を8月2日に公表した。都市部の路線における最混雑区間の混雑率も公開され、2023年3月に開業した東急新横浜線が追加されている。

  • 東急東横線・東急新横浜線系統で運行される5050系4000番代(新幹線デザインのラッピングトレイン)

東急新横浜線(日吉~新横浜間)は2023年3月18日に開業。同日に開業した相鉄新横浜線と相互直通運転を行い、神奈川県央部および横浜市西部と東京都心部を直結するなど、7社局14路線に及ぶ広域鉄道ネットワークを形成している。新横浜駅で東海道新幹線と接続することにより、相鉄線・東急線沿線から新幹線へのアクセス向上も果たした。

国土交通省は都市部の路線における最混雑区間の混雑率を毎年公開しており、2023年度から東急新横浜線を追加。最混雑区間は新綱島駅から日吉駅までとされ、7時30分から8時30分まで輸送力1万8,648人(8.3両×15本)に対し、輸送人員8,578人で混雑率46%という調査結果になった。

なお、東急電鉄で2023年度の混雑率が最も高かった路線は田園都市線で、池尻大橋駅から渋谷駅まで混雑率130%。前年度と比べて輸送人員は増加傾向だが、混雑率183%(2019年度)だったコロナ禍前の水準には戻っていない。同社の他路線における2023年度の混雑率に関して、東横線は祐天寺駅から中目黒駅まで混雑率120%、目黒線は不動前駅から目黒駅まで混雑率127%、大井町線は九品仏駅から自由が丘駅まで混雑率116%、池上線は大崎広小路駅から五反田駅まで混雑率126%だった。

  • 2023年度、鶴ケ峰駅から西谷駅までが相鉄本線の最混雑区間に

相模鉄道の路線は前年度までと同様、相鉄本線のみ混雑率を公開。これまでの最混雑区間は平沼橋駅から横浜駅までとされ、2022年度は7時40分から8時39分まで輸送力3万1,360人(9.7両×23本)に対し、輸送人員3万3,766人で混雑率108%だった。2023年度は相鉄新横浜線・東急新横浜線の開業もあり、相鉄本線の最混雑区間を鶴ケ峰駅から西谷駅までに変更。7時19分から8時19分まで、同区間の輸送力3万7,240人(9.5両×28本)に対し、輸送人員4万2,406人で混雑率114%となった。