ベネッセコーポレーションは7月17日、「生成AIの利用に関する調査」の結果を発表した。調査は2024年6月24日~26日、小学3年生~6年生とその保護者1,032組を対象にインターネットで行われた。

小学生と保護者の生成AI認知度

  • お子さまは生成AI(ChatGPTなど)について知っていますか n=1,032

生成AIを「知っている」子どもは23%だった。「知らない」は昨年の調査より9ポイントダウンしている。

  • あなたは生成AI(ChatGPTなど)について知っていますか n=1,032

生成AIを「知っている」と答えた保護者は53%だった。

小学生の生成AIの利用経験

生成AIを知っている子どもの約7割に、生成AIの利用経験があることがわかった。昨年とほぼ同割合で、変化はあまり見られなかった。

  • お子さまは生成AIをどのくらい使っていますか n=233

子どもが生成AIを利用することに対する保護者の意見

「お子さまの生成AIの利用についてどう思われますか」という質問に対し、66%の保護者が利用に肯定的(「積極的に使ってほしい」「少し使ってみてほしい」)であることがわかった。昨年の調査より10ポイントアップという結果に。否定的な意見(「あまり使ってほしくない」「まったく使ってほしくない」)は4.1%だった。

  • お子さまの生成AIの利用についてどう思われますか。もっともお気持ちに合うものをお選びください。n=542

利用に肯定的な(「積極的に使ってほしい」「少し使ってみてほしい」)保護者の意見でもっとも多い理由は「新しい技術の活用力を養うよい機会になりそうだから」。否定的な意見(「あまり使ってほしくない」「まったく使ってほしくない」)の保護者の回答理由でもっとも多いのは「自分で考えなくなりそうだから」だった。

次に、生成AIを「知っている」と回答した保護者542名のうち、前問にて今後の生成AIの利用に肯定的な回答をした保護者と、否定的な回答をした保護者のそれぞれに理由を聞いた。

  • 「積極的に使ってほしい」「少し使ってみてほしい」理由 n=358

「積極的に使ってほしい」「少し使ってみてほしい」理由として、最も多かったのは「新しい技術の活用力を養うよい機会になりそうだから」(35%)だった。「子どもが新しい興味に出会えそうだから」(22%)、「自分で考える力が伸びそうだから」(13%)と続いた。

  • 「あまり使ってほしくない」「まったく使ってほしくない」理由 n=129

「あまり使ってほしくない」「まったく使ってほしくない」理由のトップは、「自分で考えなくなりそうだから」(48%)だった。「自分で書いて表現することをしなくなりそうだから」(23%)、「情報の正誤の判断がつかなそうだから」(12%)、「子どもにとって不適切な内容に出会ってしまいそうだから」(12%)といった意見もみられた。

子ども自身の生成AIの利用意向

約9割の子どもが利用に肯定的(「たくさん使いたい」「少し使ってみたい」)であることがわかった。否定的な意見(「あまり使いたくない」「まったく使いたくない」)は約1割だった。

  • 生成AIを今後どのくらい使ってみたいですか。もっともお気持ちに合うものをえらんでください n=233

どのような時に生成AIを使いたい?

生成AIを「知っている」と回答した子ども233名と保護者542名のうち、前問で今後の生成AI利用に肯定的な意見を持つ子どもと保護者に対象者を絞り質問した。

「どのような時に生成AIを使いたいですか?」と質問したところ、親子ともに「好きなことについて調べる時」が最多となった。

  • どのような時に生成AIを使いたいですか n=205(子) / お子さまに生成AIをどのような時に使ってほしいですか n=358(保護者)

生成AIを使う時に大事だと思うことは?

「生成AIを使う時に大事だと思うこと」を尋ねたところ、「個人情報は入力しない」ことを大事だと思うスコアがもっとも高い結果となった。

  • 生成AIを使う時に、次のことはどのくらい大事だと思いますか。n=233(子) n=542(保護者) (グラフは「とても大事だと思う」「まあ大事だと思う」の合計)