人気散策コースの古民家カフェ
鎌倉の数ある散策コースの中でも、銭洗い弁天と佐助稲荷神社がある佐助エリアは、とても人気が高いスポットの一つとなっています。
奥深い緑に囲まれていて、まさに「かくれ里」という言葉がふさわしい佇まいが、散策に来る人たちの心をリフレッシュさせてくれるからでしょう。
このエリアは、JR鎌倉駅の西口から歩いて20分ほど。
それくらい歩くと、ちょっとひと休みしたくなるものですが、「CYAN KAMAKURA」は、佐助稲荷神社のすぐ手前に位置しています。
鎌倉らしい古民家の造りの店構えと、喉をうるおすにはうってつけのカフェメニューが描かれた看板が、自ずと歩みを店内に誘ってくれます。
会社の事務所も併設
古民家の良さを活かし美しく再生させた店内からは、広々した庭園も眺めることができ、ゆったりと落ち着いた気分になります。
ただし、オーナーの竹中さんによれば、最初はカフェ目的ではなく、事務所にするつもりでこの古民家を入手したのだとか。
もともとウェディング系の会社に勤めていた竹中さん。独立してCMYKという会社を立ち上げたときに、自宅兼事務所となる物件を探していましたが、「今ある資源を大切にものづくりをする」という会社の理念が、鎌倉の古民家と合致し、ここを事務所の第一拠点にすることに決めたのだそうです。
会社の事業の一つとしてあるのが、ウエディング会場や法人に、キッチンで作ったフードをケータリングするということ。カフェもその事業に関係すると思い、2024年3月より、CYAN KAMAKURAを正式にオープンさせたのだといいます。
ちなみに、会社のCMYKという名前はコピー機のカラーにちなんでつけたもの。そして、カフェのCYAN(シアン)は、会社の第一拠点にふさわしく、その最初の色からネーミングしたそうです。
焙煎にこだわった自慢のコーヒー
ドリンクのいちばんお勧めといえば、やはりこだわりの「コーヒー(800円・税込み)」でしょう。
知り合いの焙煎師さんが、グァテマラやエチオピアなど季節に合った豆を選び、深煎り・中煎り・朝煎りの3種類に焙煎してくれているそうです。
ホットでもアイスでも値段は変わりませんが、ホットの場合はオシャレな陶器で飲むことができます。
スイーツで人気なのが「胡麻団子(500円・前込み)」。コーヒーに合う和菓子っぽいものはないかと探した結果、行きついたのが胡麻団子だったのだそうです。
そのほか、「自家製プリン(600円・税込み)」や、「アフォガード(600円・税込み)」などもオーダーするお客さんが多いとのこと。
看板メニューはほっと一息つける一汁三菜
フードメニューの一番人気は、なんといっても味噌汁に、おにぎり、出汁巻き卵、高菜漬けがセットされた、一汁三菜(1000円・税込み)です。
味噌汁には、鎌倉の野菜が週替わりでふんだんに使われていて、おにぎりの具材は、梅干し、昆布、明太子から選べるようになっています。
「鎌倉に来て食べていただくのですから、なるべくほっと一息つけるようなものを意識して、メニューにあげています。最近は人の手で握ったおにぎりを食べる機会が少なくなっていますが、人の手で握ったふんわりして温かみのあるものをお出ししています」と竹中さん。
フードメニューとしては、ほかに「梅とささみの出汁茶漬け(1200円・税込み)」や「昔ながらのナポリタン(1000円・税込み)」、「自家製ビーフシチュー(1200円・税込み)」などもあります。コンセプトとして、昔の喫茶店というイメージをもたせながら、ラインナップを組んでいるのだそうです。
CYANにはテラス席も設けられています。
暑い夏は、厳しい陽射しから逃げ込むように、店内に入りたくなりますが、季節のよい春秋などは、テラス席での飲食も気持ちがいいはずです。
きっと鎌倉の自然がより身近に感じられることでしょう。
汁物以外は全メニューテイクアウトできる
テラス席には、テイクアウトコーナーも隣接。
店内で飲んだり食べたりできるメニューのうち、お茶漬けなどの汁物以外は、すべてテイクアウトできるそうです。
おにぎりは単品で300円。近くの神社や公園で食べるために、「5個買っていってもいいですか」などと、ここで買っていくお客さんも多いとか。
若者に人気なドリンクが「抹茶ラテ(700円・税込み)」。
店内で飲んでも、テイクアウトで飲んでも、とっても映えますよね!
CYANを出たすぐ右手には、佐助稲荷神社につながる、トンネルのような幻想的な朱色の鳥居が連なっています。
源頼朝が再建させたという由緒ある神社。「出世神社」ともいわれているそうなので、お参りがてらCYANを訪れてみてはいかがでしょう。
店舗情報
■住所:〒248-0017鎌倉市佐助2丁目23-14
■営業時間:10~17時
■営業日:土・日・祝(平日営業の日もあり)