100台の固定カメラを設置し、人々の生態を観察するNHK総合のドキュメンタリー番組『100カメ』。7月22日の放送回(19時57分から20時43分まで)は、1日651万人が利用する巨大地下鉄ネットワーク「東京メトロ」の舞台裏に密着する。最新の総合指令所でメディア初取材を実現した。
東京メトロ全路線の運行を一括管理する総合指令所は、セキュリティ上の理由で場所は非公開。当然ながら番組スタッフも出入り厳禁のため、東京メトロ社員にカメラ設置をすべて依頼することで取材が実現した。現在の総合指令所へのメディア取材は今回が初めてとなる。列車運行の司令塔「運輸指令」たちが、ダイヤの乱れや急なトラブルに対応すべく、運転士や駅員に的確な指示を出す現場に密着。朝のラッシュの遅れを取り戻す秘策も登場する。
今回、私鉄など8路線が乗り入れる有楽町線・副都心線の関連部署にカメラを設置。総合指令所に加え、駅や運転席なども撮影しており、発車前の運転士による安全確認「滅・開・進路開通・促進!」は必見だという。列車内でときおり流れるアナウンス「運転間隔を調整します」の裏側で何が行われているかについても紹介。運転士と運輸指令による知られざる連係プレーを観察した。
列車の進路を切り替える「信号扱い」では、分岐点34カ所と操作が最難関の小竹向原駅に密着。ラッシュ時に2時間で118本もの列車が発着し、慌ただしい中でも絶対に間違えられない業務に注目とのこと。その他、終電後に軌道モーターカーに乗り込み、線路の保守へ向かう「軌道チーム」、1日約3,000件に及ぶ忘れ物や意外に多い急病人への対応といった乗客からのSOSの最前線に立つ駅員の姿など、普段なかなか見ることのない鉄道会社の裏側を紹介する。
オードリーの若林正恭さんは、こどもの頃、有楽町線の新富町駅近くに住み、地上を走る列車はドラマでしか見たことがなかったという根っからの地下鉄ユーザー。初めて見る裏側に驚いた様子で、「(列車が)1分遅れていると『来ねえじゃねえかよ』って思ったりするけど、そんなん思っちゃいけないね。これだけの人が考えて、やってくれているんだね。ミスがあったほうが目立つっていうか、ミスがなくて当たり前の、ハードルがすごい高い状態でお仕事されているだろうから」と語る。
一方、春日俊彰さんは、「大変だろうな。これ毎日だからね、毎日」とコメントしている。