大谷翔平は超えられる…?ドジャース歴代レジェンドが”比較対象”に!?【コ…

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 球団新記録となる10試合連続打点をマークしたロサンゼルス・ドジャースの大谷翔平。実に69年ぶりとなる記録更新を成し遂げたが、MLBでも屈指の伝統球団であるドジャースには偉大な記録を持つレジェンド選手が数多く在籍している。そこで今回はドジャースで歴史を築いた名プレーヤーに焦点を当てていきたい。
 

 

 
 1883年の創設以来、ニューヨーク、ブルックリンの時代を経て1958年にロサンゼルスに移設。既に通算140年以上の歴史があるドジャース。その中でサンディー・コウファックスやジャッキー・ロビンソン、いまだ現役のクレイトン・カーショーなど数々のレジェンドを生み出してきた。
 
 前述のコウファックス、ロビンソン、カーショーなど誰でも知っているレジェンドを改めて紹介するのもつまらないので、少しマイナー、しかし偉大な業績を残したレジェンドたちを紹介したい。


ドジャース放送局に務めるレジェンドたち



オーレル・ハーシュハイザー(サイ・ヤング1回、オールスター3回、ワールドシリーズ優勝・MVP)
 オーレル・ハーシュハイザーは1983年から2000年にかけて活躍した右投手である。そのうち最初の13年間をドジャースで過ごした。
 
 キャリア通算204勝、2014奪三振の記録を残したレジェンドは、1988年に267.0回を投げ防御率2.26、178奪三振をマークし、NLサイ・ヤング賞を受賞。同年にはワールドシリーズ優勝&MVPを達成しており、この3つを同時達成した唯一の選手となっている。
 
 球速で押すタイプではなく、多彩な変化球で打者を翻弄するピッチングスタイルであった。本人曰く「プレート両サイドに投げ分けるシンカーとカッター、3種のスピードと3種の角度があるカーブ、真っすぐ投げるチェンジアップ、シンカーと分離するようなチェンジアップ」を持っていたという。
 
 ドジャース放送局『SportsNet LA』で解説者として働くのは今年で10年目。2017年から加入したジョー・デイビスと球界屈指の仲良しコンビを形成し、洞察力のある野球分析と面白いトークでドジャースの試合を盛り上げている。

エリック・キャロス(新人王、シルバースラッガー)
 エリック・キャロスは1991年から2004年にかけて活躍した強打の一塁手である。キャリア最初の12年間をドジャースで過ごした。ドジャースでの通算270本塁打は”ロサンゼルス”・ドジャースのチームでは最多記録だ。(ドジャース全体では3位)
 
 1992年のメジャー定着年では149試合に出場し20本塁打、88打点をマークし新人王を獲得。以降ドジャース不動の一塁手として95年~2000年は98年を除いて30本塁打達成、95年には打率.298、32本塁打、OPS.905でMVP投票5位、シルバースラッガーを受賞した。
 
 現在は『SportsNet LA』に加え、米スポーツメディア『FOX Sports』でも解説者を務めている。ドジャース試合の解説時にはメジャー唯一のアジア系アメリカ人実況者であるスティーブン・ネルソンとコンビを組むことが多く、EKの愛称で呼ばれている。
 
 次男のジャレッド・キャロスは2022年のドラフトでドジャースに加入し、現在はドジャース傘下ダブルAトゥルサで鍛錬を積んでいる。今季のスプリングトレーニング試合では父親の前で三振を奪って見せた。





“実況担当“がレジェンド入り!?



ハイメ・ハリン
 ハイメ・ハリン氏はドジャース放送局で64年もの間スペイン語実況を務めたレジェンドだ。1958年にドジャースがブルックリンからロサンゼルスに移設して以降、2022年までラジオ実況を務めた。
 
 ドジャースでの試合実況に加え25回のオールスターゲーム、25回のワールドシリーズ、さらには2006年の第1回WBC(ワールドベースボールクラシック)を実況した。彼の実績を称え2018年にはドジャースがハリン氏のマイクを永久欠番ならぬ”永久マイク”とした。

 

 

エリック・ガニエ(サイ・ヤング賞1回, オールスター3回、ローレイズ・最優秀救援投手賞2回)
 エリック・ガニエは1999年から2008年まで活躍したMLB屈指のクローザーである。キャリア最初の8年をドジャースで過ごした。
 
 当初は先発投手としてメジャーでのキャリアをスタートさせたが成績を残せず、4年目にリリーバーとなると才能が開花し、2002年から2004年スパンでは合計224登板、152セーブ、防御率1.79、奪三振率13.3を記録した。ドジャースでの通算セーブ数ではケンリ―・ジャンセンに次いで2位の161セーブを記録している。
 
 この「強み」を活かす投手育成は全体の球種割合に影響を及ぼしている。変化球を多投する傾向はリーグ全体でも顕著になっており、今季のフォーシーム使用割合31.4%は史上最低水準になっており、速球を主体にピッチングを組み立てる従来の概念が崩壊しつつある。
 
 90マイル(約144キロ)後半のフォーシームと、80マイル(約128キロ)中盤の”バルカン”チェンジアップを操り打者を圧倒した。リリーバーが現代のようになってからリリーバーとしてサイ・ヤング賞を受賞したのは1992年のデニス・エカーズリーに次いで2人目で、ガニエ以降は存在していない。

 
フェルナンド・バレンズエラ(サイ・ヤング賞1回、新人王、オールスター6回、シルバースラッガー2回)
 フェルナンド・バレンズエラは1980年から1997年に活躍した左の先発投手である。ドジャースでは11年間プレイした。メキシコ人出身選手ではMLB1位の通算WAR 41.5を誇っている。
 
 1981年に192.1イニングを投げ防御率2.48、11完封を記録し新人王、サイ・ヤング賞をダブル受賞。スター投手となると、「フェルナンド・マニア」と呼ばれる熱狂的なファンを中心に旋風を起こした。1986年のオールスターでは5者連続三振、1990年のカージナルス戦ではノーヒットノーランを達成するなど活躍し、エル・トロの愛称で親しまれた。
 
 メジャーリーグ野球殿堂入りは果たしていないものの、ドジャースの永久欠番、ドジャーベースボールの伝説、ドジャースのリング・オブ・オナーなどに入っている。





名監督も現役時代は“いぶし銀“

デーブ・ロバーツ(2004年ワールドシリーズ優勝、2020ワールドシリーズ優勝(監督))
 日本人ファンにもお馴染み、現ドジャース監督を務めるデーブ・ロバーツは、日本に配属された海兵隊員の父と日本人の母の間に生まれた。出生地は沖縄県那覇市だ。
 
 選手としてはクリーブランド・インディアンズでキャリアをスタート。その後ドジャース、ボストン・レッドソックス、サンディエゴ・パドレス、サンフランシスコ・ジャイアンツを渡り歩いた。しかし、目立った成績を残したシーズンは無く、非常に平均的な打者であった。
 

 
 キャリアのハイライトはレッドソックス時代、ニューヨーク・ヤンキースとのALCS第4戦において負ければシーズン終了、マウンドには伝説の絶対的クローザー、マリアノ・リベラという場面で代走に入り、盗塁を成功。レッドソックスを逆転勝利に導いたことだ。
 
 勢いに乗ったレッドソックスはその後も勝利を重ね、「バンビーノの呪い」を打ち破り1918年以来86年ぶりのワールドシリーズ優勝を成し遂げた。このロバーツの盗塁はレッドソックス野球殿堂により「メモラブル・モーメント」とされている。
 
 ドジャースの監督としては2016年から指揮を執っており、通算勝利数806はドジャース史上4位、勝率.629(※いずれも日本時間7月3日時点)は500試合以上指揮した監督の中で1位を誇っている。
 
 奇妙なタイミングでの継投や、プレーオフでの勝負弱さからしばしば批判の対象になるが、そのコミュニケーション能力やスピーチでの説得力はメジャーの監督ではトップクラスで、フロントオフィスや選手から絶大な信頼と尊敬を得ている。ドジャースとの契約は2025年まで続いており、今後の動向にも注目したい。


 
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【了】