リクルートの美容に関する調査研究機関「ホットペッパービューティーアカデミー」は6月25日、エステサロン「脱毛」の利用に関する実態調査の結果を発表した。調査は2024年2月1日~2月12日、全国の人口20万人以上の都市居住者のうち、15~69歳の男女1万3,200人を対象にインターネットで行われた。

市場規模推計

美容センサスから推計した市場規模は、1423億円(前年比2.9%減)で、男性の市場規模が右肩上がりに拡大(635億円、前年比8.8%増)している。

  • 市場規模推計

1年以内のサロン利用率

  • エステサロン「脱毛」利用率

1年以内のサロン利用率は、女性の利用率が減少傾向で、男性の利用率は増加傾向となった。

1回あたり利用金額

女性の利用金額は2021年以降、低下傾向だが、40代は前年から24.1%上昇し8,305円に。男性は前年から365円低下するも、ここ5年では2番目に高い金額となった。

  • 1回あたり利用金額の平均

  • 1回あたり利用金額の平均(年代別)

1年以内の施術部位

女性の施術部位のトップ5では、「Iライン」「Oライン」が前年から増加。男性は「Vライン」が増加。1回あたり利用金額が大きく上がった40代女性のトップ7では、ほとんどの施術部位が前年を上回っている。

  • 施術部位

  • 40代女性の施術部位

脱毛サロンを利用する男性は、ここ4年で増加傾向にあることがわかった。「ひげ」脱毛など、身だしなみや肌荒れを防ぐことを目的に利用者が増えていると考えられる。また、脱毛部位にも変化が。「ひげ」がメインの脱毛部位だったが、「Vライン」が増加し利用率が「ひげ」に迫る。デリケートゾーンのケアにも関心が高まっていることがうかがえる。

女性の1回あたり利用金額低下の背景には、低価格のセルフ脱毛サロンの増加などがありそうだと同社は分析。一方で、40代女性の脱毛サロンの利用金額は上昇し、施術部位もデリケートゾーンや脚を中心に増加している。サロンが利用しやすくなることで、これまで手がかけられなかった部分のケアを「今やっておきたい」というニーズが高まっていると考えられる。