LAMBORGHINI ARENA|華やかなるランボルギーニの宴

イタリアのイモラ・サーキットで2日間にわたり開催されたランボルギーニ・アリーナ。ランボルギーニの世界を一堂に集めたと言っても過言ではない盛大なイベントで、参加した人々はブランドの過去、現在、未来、そしてあふれんばかりの情熱を体感した。

【画像】ランボルギーニのすべてを体感できる!史上初のイベント「ランボルギーニ・アリーナ」が開催(写真13点)

史上初となるイベント、ランボルギーニ・アリーナが4月6日と7日の2日間、イタリアのサンタアガタ・ボロネーゼに近いイモラ・サーキットで開催された。

その内容をひとことで表現すれば、ランボルギーニの過去と現在を体験できるというもので、たとえばコース上では2週間後に同じイモラで開幕戦が行われるワンメイクレース”ランボルギーニ・スーパー・トロフェオ”の公式テストが実施されたほか、サーキット専用モデルであるエッセンサSCV12ハイパーカーも走行。ダイナミックな走りとエグゾーストサウンドでファンを魅了した。

いっぽう、ピット裏のパドックでは、数々のブースが軒を連ね、ランボルギーニとそれに関連する華やかな世界を紹介していた。

たとえば、同社のビスポーク・プログラムであるADペルソナムのコーナーでは、ボディカラー用の60色ものペイントサンプルを展示したほか、シートやホイールなどを展示。さらにARゴーグルを使ったパーソナライゼーションのシミュレーションが体験できるなど、盛りだくさんの内容だった。

また、オリジナル・アクセサリーを紹介するコーナーでは、アクラポビッチが製作するマフラーのワークショップを実施。彼らの製品がどれほど丁寧に作り込まれているかの説明にくわえ、実際にアクラポビッチ製マフラーを装着したウラカンSTOやウルスSのエグゾーストサウンドをデモンストレーションしていた。

そしてランボルギーニのクラシックカーを取り扱うポロストリコのコーナーでは、レストア作業のもとになる資料やレストア作業の過程を記録した写真集などを展示するとともに、作業に関わるスタッフの苦労話などが披露された。ちなみに、ポロストリコのブースに展示されていたのは、1991年のF1グランプリを戦ったランボルギーニ・モデナ291である。

パドック内の展示はランボルギーニ社内のものだけとは限らず、たとえばランボルギーニがイタリア州警察や高速警察に提供したウラカンやウルスSのパトカーも展示。さらには、ランボルギーニとラケットメーカーであるバボラのコラボレーションがアリーナ会場で発表されたが、これは単なる”名義貸し”ではなく、バボラ製品のデザインにランボルギーニのチェントロスティーレが関わり、その生産もランボルギーニ工場内で行なわれるという本格的なもの。これを記念してイモラのパドックにはバデルと呼ばれる競技用のコートが用意され、プロの選手がデモンストレーションを行なってファンの注目を一身に集めていた。

そしてイベントのクライマックスとしては、352台のランボルギーニがイモラ・サーキットを埋め尽くすパレードを実施。私もウラカンSTOに乗ってこのパレードに参加したが、四方八方を埋め尽くすランボルギーニとともにイモラを走った感激は、しばらく忘れられそうにない。

ちなみにランボルギーニ・アリーナは入場料27.5ユーロ(約4700円)の有料イベントだったが、それでも6000名以上の観客を集めた模様。ちなみにランボルギーニ関係者のひとりは「きっと10年後には『最初はあんなに小さなイベントだったよね』と今年のことを振り返っていることでしょう」と語っていた。 ランボルギーニ・アリーナは来年以降も継続して開催される見通しだ。

文:大谷達也 写真:アウトモビリ・ランボルギーニ

Words:Tatsuya OTANI Photography:Automobili Lamborghini S.p.A.