ホンダ「シビック」はホンダの基幹車種のひとつであり、特に北米市場において人気が高いモデルです。
シビックは世代によって5ドアハッチバックや4ドアセダン、2ドアクーペ、ステーションワゴンなどのさまざまなボディタイプがラインナップされており、ここではその中のセダンについて詳しくご紹介します。
なお、シビックセダンはすでに生産が終了したモデルであり、国内において新車で手に入るのはハッチバックのみです。セダンを入手する場合、中古車から選ぶことになります。
シビックセダンは、各時代における最新鋭の車種といえる
シビックセダンの歴代モデルは4種類ある
最終モデルのシビックセダンであれば、良質な中古車が手に入りやすい
シビックセダンの特徴を3つピックアップ
シビックシリーズは数あるホンダ車の中でも歴史が長いモデルであり、ライバルとなるのはトヨタ・カローラシリーズです。
シビックセダンにはどのような特徴があるのか、見ていきましょう。
特徴1:長い歴史に基づいた信頼性の高さ
シビックシリーズは1972年に誕生、初代にはノッチレスセダンの設定がありましたが、一般的な4ドアセダンのスタイルといえるノッチバックスタイルのモデルが登場したのは1980年です。
以降国内市場においては空白期間があるものの、40年以上の歴史を誇ります。セダン人気が高かった一時期は、かなりの販売台数を記録しました。
また、複数の世代が日本カー・オブ・ザ・イヤーを受賞した実績があるなど、専門家から高い評価を得ていることや歴代モデルが多くの方に愛されていることから、安心して使用できる信頼性の高いセダンといえます。
特徴2:その時々の最新鋭の機能を採用
かつてはホンダの基幹モデルとして存在感が際立っていたモデルでもあることから、各世代において惜しみなく最新鋭の技術が搭載されています。
2001年には、7代目モデルのセダン「シビックフェリオ」にハイブリッドモデルが設定されました。当時はまだハイブリッドシステムは比較的珍しいといえ、ホンダ車においてはハイブリッド専用モデル「インサイト」に続く2例目の採用でした。
特徴3:スポーティーなニュアンスを持つセダン
シビックセダンはセダンらしい落ち着きを持ちながら、スポーティーさを感じさせるスタイルであること、また運転する楽しさを実感できる走行性能を有していることが特徴といえます。
時代を下るごとにその傾向は強くなり、セダンとしての最終モデルでは運動性能の高さを予感させるロー&ワイドなフォルム、シビック専用チューニングが施された新開発の1.5L VTEC TURBOエンジンとCVTの組み合わせによって「操る喜び」を感じられる俊敏な走りを実現しています。
歴代シビックセダンは4種類
歴代シビックセダンの特徴について、見ていきましょう。
なお、歴代シビックのセダンタイプのモデルにおいて、ここでご紹介する4種類のほかに、「シビックフェリオ」のサブネームが与えられた世代が存在しますが、ここではシビックセダンの名称で販売されたもののみとしています。
最終モデルとなる2017~2020年モデル
7年間の空白を経て登場した10代目モデルは、ハイパフォーマンスモデルである「タイプR」の高次元の運動性能を実現する新プラットフォームを採用、走りのポテンシャルを引き上げています。
2020年1月にマイナーチェンジが実施され安全装備が強化されますが、8月にはセダンが販売不振のため生産終了がアナウンスされ、以降はハッチバックと「タイプR」のみとなります。
先進技術を搭載する2005~2010年モデル
8代目となるこの世代では、国内市場においては、先代モデルのハッチバックが不振であったことから4ドアセダンのみのラインナップになりました。
そのため、1991年に登場の5代目モデルからセダンに与えられた「フェリオ」のサブネームも廃止されます。
全幅が拡大し3ナンバーサイズになり、当時最新鋭の高速道路でのドライバーの運転負荷を軽減する運転支援技術なども搭載されました。
なお、2010年のこの世代の生産終了後、9代目モデルは日本市場では導入されず、国内でのシビックの歴史がいったん途絶えることになります。
「グランドシビック」と呼ばれる1987~1991年
4代目シビックにも、セダンが設定されます。
この世代では、スペックだけではなく、人間の感性に心地よくフィットする「人間と技術の融合(ヒューマン・フィッティング・テクノロジー)」をコンセプトに開発されています。
ホンダ独自のパッケージング思想を追求し、セダンならではの機能美と、未来を感じさせるデザインを融合させ、若々しくスポーティーな装いが特徴です。
「M・M思想」が採用された1983~1987年モデル
「ワンダーシビック」の別名が与えられたこの世代においては、「M・M(マン・マキシマム・メカ・ミニマム)思想」に基づいて開発されました。これはメカニズム部分を最小限にして人のためのスペースを最大限確保する、といった現在も採用されているホンダの車づくりの理念です。
広々とした室内空間と大容量のトランクを確保し、快適性に優れた新時代のセダンと位置付けられています。
セダン初代の1980~1983年モデル
ノッチバックスタイルのセダンの初代モデルは1980年に登場。シビックシリーズとしては2代目に移行している時期であり、ノッチバックセダンはシビックシリーズ2代目からのデビューということになります。
2代目シビックのFFハッチバックを基に開発されており、ホンダ独自のオートマチック「ホンダマチック」を搭載しています。
シビックセダンの中古市場での値段
シビックセダンは一時期日本市場での取り扱いがなく、2017年に登場するセダン最終世代の前は2010年以前とかなり前の年式になるので、ここでは最終世代の中古車市場での相場をご紹介します。
・2017年式:135~195万円程度
・2019年式:135~215万円程度
※カーセンサーにおける2024年6月24日時点の相場
シビックセダンは、スポーティさを備えたモデル
シビックセダンの最終世代はセダンの人気が低迷した時代であったこともあり、流通台数が元々多くないため中古車市場でもそれほどたくさんの台数があるわけではありません。
しかし、最終世代は2017年~2020年までのモデルなので今ならまだ比較的年式が新しい状態の良いモデルが手に入りやすいでしょう。
※この記事は、2024年6月時点の情報で制作しています