ベビーカレンダーは6月20日、「2024年上半期生まれベビーの名付けトレンド速報」を発表した。調査は2024年1月から5月各月1日~25日、1月から5月生まれの子ども36,066名を対象に行われた。
女の子の名前は「レトロネーム」「フラワーネーム」が人気
女の子の名前ランキングTOP3は、1位「凛(りん)」、2位「紬(つむぎ)」、3位「翠(すい)」だった。首位の「凛」は2022年・2023年と2年連続で年間ランキング2位を獲得しており、今年も引き続き人気が継続している。
女の子の名前は近年、古風で日本的な名前「レトロネーム」が人気だという。 2位「紬(つむぎ)」、7位「葵(あおい)」、13位「琴葉(ことは)」、15位「茉白(ましろ)」、17位「六花(りっか)」、19位「心春(こはる)」、20位「結月(ゆづき)」、22位「紬希(つむぎ)」、23位「凪(なぎ)」、24位「詩(うた)」、25位「楓(かえで)」、27位「彩葉(いろは)」、28位「柚葉(ゆずは)」・「莉子(りこ)」と名前ランキングTOP30に「レトロネーム」が計14個もランクイン。特に「茉白」は2023年から24位も、「六花」は2023年から59位もランクアップするほど人気だった。
また、春季を含む2024年上半期生まれの女の子の名前は「フラワーネーム」が人気だった。名前ランキングTOP10中に、4位「陽葵(ひまり)」、7位「葵(あおい)」、8位「陽菜(ひな)」・「結菜(ゆな)」、10位「美桜(みお)」・「咲良(さくら)」と計6つの「フラワーネーム」がランクイン。中でも桜を連想する「サクラネーム」が大人気で、10位「美桜」・「咲良」のほか、43位「さくら」など、名前ランキングTOP50中に「サクラネーム」が3つランクインした。「サクラネーム」は例年4月に増加傾向にあり、今年も4月の月間人気漢字ランキングでは「桜」が1位になるなど、多くの「サクラネーム」ベビーが誕生した。
男の子の名前、男子バレーボール日本代表・髙橋藍選手と同じ名前が急増
2024年上半期男の子の名前ランキングTOP3は、1位「蓮(れん)」、2位「凪(なぎ)」、3位「湊(みなと)」・「蒼空(そら)」だった。「蓮」は年間ランキングで2020年、2021年、2023年に首位を獲得した近年最も人気のある名前。
名前ランキング上位には、「1文字ネーム」が5つランクインしており、トレンドとなっている。1文字の名前は性別にかかわらず男女どちらにも名付けられることが多く、近年のジェンダーレスの風潮を汲んだ名前としても、多く取り入れられるようになった。特に「凪」・「翠」・「葵」は男女どちらにも多く名付けられている。
39位にランクインした「藍(らん)」にも注目。「藍」は「あい」というよみで主に女の子に名付けられることが多い名前だったが、2024年上半期の男の子の名前で人気が急上昇した。年間名前ランキングで200位以下が続くレアネームだったが、今年はランクアップが予想される。同名の有名人では、男子バレーボール日本代表選手の髙橋藍(たかはし らん)選手が大活躍を見せており、主に「らん」というよみで名付けられていることからも、5月に始まったバレーボールネーションズリーグで活躍した髙橋藍選手に影響を受け、同じ名前をつけた親御さんが増えたのかもしれない。
また、重厚感があり、力強くたくましい印象を受ける「濁音ネーム」も近年人気が高まっている。名前ランキングTOP100内に、2位「凪(なぎ)」、5位「暖(だん)」、37位「仁(じん)」、53位「岳(がく)」、58位「楓(かえで)」、65位「伊吹(いぶき)」、70位「悠月(ゆづき)」・「善(ぜん)」、80位「梛(なぎ)」・「柚希(ゆづき)」、92位「渚(なぎさ)」と、計11個の「濁音ネーム」がランクインした。
女の子に人気の名前のよみ・漢字ランキング
女の子の漢字ランキングTOP3は、1位「花」、2位「結」、3位「菜」という結果に。この上半期、女の子の名前は花を連想するフラワーネームが人気だが、漢字ランキングでは「花」が首位になったほか、3位「菜」、6位「莉」、10位「咲」といったフラワーネーム関連の漢字がTOP10にランクインした。「花」を用いた名前は、17位「六花(りっか)」、32位「風花(ふうか)」、36位「花音(かのん)」、50位「百花(ももか)」、64位「花(はな)」、73位「一花(いちか)」、88位「瑠花(るか)」、94位「和花(のどか)」とTOP100内に計8つもランクイン。849名の名付けに「花」が用いられた。
また、例年桜が満開を迎える春に、「桜」を用いた「サクラネーム」が増加することから、2022・2023年の年間漢字ランキングで17位だった「桜」が、上半期漢字ランキングでは11位へランクアップ。「桜」を用いた名前は10位「美桜(みお)」のほか、58位「桜(さくら)」、68位「未桜(みお)」、80位「凪桜(なぎさ)」、94位「凛桜(りお)」など203種類のバリエーションで、646名の女の子に名付けられていた。
女の子のよみランキングTOP3は、1位「えま」、2位「さな」、3位「つむぎ」だった。首位の「えま」は2022年・2023年に引き続き首位を獲得。圧倒的な人気に。「えま」という響きは、外国でも「Emma」としてよく名付けられる人気の名前で、グローバルに活躍してほしいという願いが込められていかもしれない。
よみランキングでは、かわいらしく呼びやすい「ニ音ネーム」に人気が集中。1位「えま」、2位「さな」、4位「みお」、5位「めい」、7位「ゆあ」、8位「りお」、9位「ひな」、10位「すい」とTOP10内に8つもの「ニ音ネーム」がランクインしていた。
また、近年人気のレトロネーム、3位「つむぎ」、6位「こはる」、12位「ふうか」、14位「さくら」、15位「あおい」、16位「いちか」、19位「いろは」、21位「あかり」、24位「いと」、25位「りこ」など、趣のあるよみが多数ランクインした。
男の子に人気の名前のよみ・漢字ランキング
男の子の漢字ランキングTOP3は、1位「翔」、2位「斗」・「陽」。ロサンゼルス・ドジャースの大谷翔平選手の名前にも使われている漢字「翔」が圧倒的人気に。2024年上半期で1,060名の男の子の名前に用いられた。
また、近年男の子の名前では男女の性差を感じさせない「ジェンダーレスネーム」も人気。男の子の漢字ランキングTOP10のうち、2位「陽」、4位「真」、8位「悠」、9位「蒼」、10位「空」の5つの漢字が、女の子の漢字ランキングTOP100にランクインしていた。
よみランキングTOP3は、1位「はると」、2位「みなと」、3位「りく」だった。首位の「はると」は2022年・2023年に引き続き首位を獲得した人気の名前。「はると」はよみに「はる」を用いた「はるネーム」の1つで、年間を通して人気が高いが、毎年春になるとより増加する傾向にあるという。
名前の止め字に「と」を用いた「と止めネーム」人気も継続。よみランキングTOP30内に、1位「はると」、2位「みなと」、4位「あおと」、5位「ゆいと」、16位「りと」、19位「ゆうと」、21位「かなと」、23位「あやと」、27位「かいと」と計9個の「と止めネーム」がランクインしていた。
また、二音から成る「二音ネーム」にも女の子同様、注目が集まった。よみランキングTOP30内に、3位「りく」、7位「そら」、8位「はる」、11位「さく」、16位「りと」、17位「るい」、18位「なぎ」、19位「あお」、22位「れん」、24位「せな」、27位「りつ」・「そう」と計12個の「二音ネーム」がランクイン。呼びやすくインパクトのある名前が多く見受けられた。