シダスジャパンは6月17日、「世代別の登山実態調査」の結果を発表した。調査は2024年5月24日~6月8日、直近5年以内での平均的な登山回数が年1~2回以上のZ世代・シニア世代524名(各世代262名)を対象にインターネットで行われた。

日帰りライト登山率はZ世代・シニア世代ともに8割

Z世代・シニア世代の登山ユーザーに登山の日帰り・宿泊状況を尋ねたところ、どちらの世代も「日帰り」(Z世代:75.5%、シニア世代:82.8%)が8割近くと最も多く、日帰りでの"ライト登山"が支持される結果となった。2泊以上の登山の割合だと、シニア世代が約2割存在し、Z世代(12.8%)よりもやや多い状況に。

  • 登山の日帰り・宿泊状況

シニア世代・Z世代が登山に求めるものは?

登山に求めるものを尋ねたところ、シニア世代の半数以上が「健康促進・維持」(61.7%)、「登頂時の達成感」、「環境保護・自然との触れ合い」(56.6%)を多く挙げた。Z世代でも「登頂時の達成感」(34.6%)が最も多かったものの、「冒険心」(28.8%)、「SNSでの情報発信」(21.4%)は、シニア世代と比較して10ポイント以上も多い結果に。世代によって、登山の目的や価値観に違いがあることが見て取れる。

  • 登山に求めるもの

Z世代「足の臭い」をシニア世代より気にする傾向に

登山中の足回りの悩みについて尋ねたところ、シニア世代では「膝の痛み」が約4割と圧倒的に多いことが明らかになった。一方のZ世代は様々な悩みに2割前後の人が点在する中、特に「足の裏・土踏まずの痛み」(29.4%)、「足の臭い」(24.4%)については、シニア世代よりも多く悩みを抱えていることがわかった。

  • 登山中の足回りの悩み

シニア世代の4人に1人が「ソロ登山」派

登山に一緒に行く人を尋ねたところ、シニア世代は「配偶者・パートナー」(43.1%)が最も多く、次いで「特にいない」という"ソロ登山派"が4人に1人いることが明らかになった。一方のZ世代は「学生時代の友人」(28.6%)が最も多い中、「登山を通じて知り合った仲間」(24.4%)、「SNSで知り合った仲間」(16.8%)がシニア世代と大きく差をつけ、世代による登山仲間との繋がり方にも違いがある傾向が明らかになった。

  • 登山に一緒に行く人

登山ギア、Z世代は「ほとんどレンタルでも良い」派が1割強

バックパックやポールといった登山ギアに対する所有の価値観を尋ねたところ、シニア世代の2人に1人が「全てのギアを新規で買い揃えたい」(52.7%)と回答したところ、Z世代はそれよりも10ポイント以上も低い結果となった。さらにZ世代については、「ギアによってレンタルでも良い」が42.0%と、逆にシニア世代よりも10ポイント多く、「ほとんどレンタルでも良い」に関しては1割強の人が当てはまると回答した。Z世代には、シェアリングの概念が登山グッズにも拡がっているようだ。

  • 登山ギアの所有価値観

登山用「靴下」へのこだわりは?

登山用の"靴下"に対して感じていることを尋ねたところ、シニア世代は「速乾性が高いもの」(61.5%)、「フィット感があるもの」(53.1%)に強いこだわりを持つ一方で、Z世代は「ウール100%の素材」(23.7%)、「化学繊維が混紡されている」(19.1%)など素材に対するこだわりがシニア世代よりも強い傾向にあった。また、靴下の厚みについては、シニア世代の方が「厚手のもの」(33.2%)を好むといえそうだ。

  • 登山用「靴下」に感じていること

今後登りたい山、シニア世代は「屋久島(宮之浦岳)」、Z世代は「富士山」が人気

今後、登りたい山を尋ねたところ、シニア世代の1位は「屋久島(宮之浦岳)」(30.2%)、2位「南アルプス(甲斐駒ヶ岳、北岳など) 」(28.2%)、3位「富士山」(24.8%)が人気の山として支持を集めた。一方のZ世代では1位「富士山」(21.8%)が2位以下と5ポイント近くの差をつけて根強い人気がある結果に。

  • 今度登ってみたい山