ピクシスの各モデルごとの特徴は?新車・中古車価格もチェック

トヨタの軽自動車シリーズ「ピクシス」には、現在3種類のラインナップがあります。トヨタの軽自動車にすべてこの名称が付くので、それぞれどのような違いがあるのか、特徴や新車価格、中古車の相場などをご紹介します。

ピクシスシリーズは、すべてダイハツからのOEM車

ピクシスシリーズには、ピクシスエポックなど3種類がある

ピクシスエポックなら、100万円を切る価格で購入可能

ピクシスの人気はどこにある?3つの特徴

トヨタの軽自動車、ピクシスシリーズ全体的な特徴としては以下の点が挙げられます。

特徴1:トヨタの軽自動車シリーズを指す

「ピクシス」は、トヨタの軽自動車に付けられる呼称です。トヨタでは、乗用、商用を問わずすべての軽自動車のモデル名の最初に「ピクシス」が付きます。例外となるのは「コペン GR SPORT」のみ。

コペンはダイハツが生産する軽2シーターオープンカーですが、スポーツモデルの「GR SPORT」のみトヨタスポーツモデルブランド「GR」がもラボレーションしているため、ピクシスシリーズには含まれていません。

トヨタによるとピクシスとは、英語の「Pixie/Pixy」(ピクシー)を基にした造語で、「いたずら好きな小妖精」という意味を持つということです。

特徴2:ベースモデルがダイハツ車として存在

ピクシスシリーズは、すべてダイハツが開発・生産したモデルの供給を受けてトヨタが販売するモデルです。こうした方法で販売される車はOEM車といいます。

そのため、ピクシスシリーズには必ずベースとなるモデルがダイハツに存在します。

トヨタは軽自動車の開発・生産を自社では行っていません。ただしラインナップの拡充のために軽自動車が必要であるため、こうした手法がとられています。

なお、現在はスバルやマツダも軽自動車の自社生産は行っておらず、それぞれスズキ、ダイハツのOEM供給を受けています。

特徴3:ダイハツ車の機能・システムをそのまま使用していることが多い

ピクシスシリーズは、ダイハツのベースモデルとは基本的に同じ車です。そのため先進安全技術のパッケージはトヨタの自社生産モデルに搭載されるトヨタお予防安全パッケージ「Toyota Safety Sense」ではなく、ダイハツの予防安全機能「スマートアシスト」が搭載されています。

エンジンスペックや、燃費も変わりません。ただし、グレード構成や価格設定、ボディカラーの選択肢などは異なるケースもあります。

ピクシスにはどのようなモデルがある?

2024年5月時点、トヨタで販売されているピクシスシリーズは「ピクシスエポック」「ピクシスバン」「ピクシストラック」の3車種です。

車種ごとの特徴をご紹介します。

軽乗用車の「ピクシスエポック」

ピクシスエポックは、2024年5月時点では唯一の乗用モデルです。ベースモデルはダイハツの「ミライース」で、コストパフォーマンスの高さに定評があるセダンタイプの軽自動車です。

車が高騰している今の時代に、80万円台からという買いやすい価格を実現しているのはピクシスエポックの大きな魅力といえます。

さらに、ピクシスエポックは燃費性能にも優れています。マイルドハイブリッドシステムこそ搭載していませんが、2WD車の燃費は25.0km/L(WLTCモード)を実現、低燃費なのでランニングコストが抑えられるメリットもあります。

軽自動車の中でも比較的小さなモデルであり、最小回転半径は4.4mを実現、小回り性能が高いので狭い路地などでも運転しやすく、運転が苦手な方にもおすすめの1台です。

商用バンの「ピクシスバン」

ピクシスバンはキャブオーバーの商用バンで、ダイハツ「ハイゼットカーゴ」のOEMモデルです。

現行型は2021年12月登場した2代目モデルで、AT車に新開発のFR用CVTをクラス初採用(2021年12月時点、トヨタ調べ)し、燃費性能や静粛性に磨きをかけました。

さらに、事前に予約しておくと車に近付くだけでドアが自動でオープンする機能などを搭載した両側パワースライドドア、キーフリーシステム&プッシュボタンスタートなど、利便性や高める装備も多数採用しています。

また、ボディをスクエア化していることでクラストップレベル(2021年12月、トヨタ調べ)の積載スペースを確保しており、業務用としての機能もしっかりと確保しています。

商用トラックの「ピクシストラック」

ダイハツ「ハイゼットトラック」のOEMモデルがピクシストラックです。現行型の登場は2014年であり、モデルライフは10年に入りました。

ピクシストラックもピクシスバンと同じく2021年12月に改良が入っており、新ユニットのFR用CVTの採用。さらに、CVT車には3モードを選択できる電子制御式4WDを組み合わせるなど、走行性能や燃費性能を向上させています。

また、オプションも合わせて13種類の予防安全異能を採用するなど。商用トラックとしてはかなりの安全性能を有しています。

ピクシスシリーズの各モデルの新車・中古車の価格

ピクシスシリーズは過去モデルも合わせると、かなりの種類があります。ここでは、今回ご紹介した3車種の新車の価格と、中古車の相場を見ていきましょう。

ピクシスシリーズの新車はそれぞれいくら?

ピクシスエポック、ピクシスバン、ピクシストラックのそれぞれのグレードごとの新車の車両本体価格は、以下のとおりです。

【ピクシスエポック】2WDのみ

B 2WD:86万200円

2WD:89万3,200円

B“SA III” 2WD:92万6,200円

L“SA III” 2WD:95万9,200円

L“SA III” 2WD:110万2,200円

L“SA III” 2WD:123万2,000円

【ピクシスバン】

≪クルーズターボ≫

2WD・CVT:145万2,000円

4WD・CVT:160万6,000円

≪クルーズ≫/

2WD・CVT:133万1,000円

2WD・5MT:123万2,000円

4WD・CVT:148万5,000円

4WD・5MT:138万6,000円

≪デラックス≫

2WD・CVT:121万円

2WD・5MT:115万5,000円

4WD・CVT:136万4,000円

4WD・5MT:130万9,000円

≪スペシャルクリーン≫

2WD・CVT:112万2,000円

4WD・CVT:127万6,000円

≪スペシャル≫

2WD・CVT:110万円

2WD・5MT:145万円

4WD・CVT:125万4,000円

4WD・5MT:119万9,000円

【ピクシストラック】

≪エクストラ≫

2WD・CVT:118万8,000円

2WD・5MT:113万3,000円

4WD・CVT:134万2,000円

4WD・5MT:128万7,000円

≪スタンダード”農用スペシャル”≫

4WD・CVT:120万4,000円

4WD・5MT:112万7,000円

4WD・CVT(スマートアシスト非装着車):113万8,500円

4WD・5MT(スマートアシスト非装着車):106万1,500円

≪スタンダード≫

2WD・CVT:102万3,000円

2WD・5MT:96万8,000円

4WD・CVT:117万7,000円

4WD・5MT:110万円

2WD・CVT(スマートアシスト非装着車):95万7,000円

2WD・5MT(スマートアシスト非装着車):90万2,000円

4WD・CVT(スマートアシスト非装着車):111万1,000円

4WD・5MT(スマートアシスト非装着車):103万4,000円

※2024年5月30日時点の金額

ピクシスシリーズの中古車はそれぞれいくら?

ピクシスエポック、ピクシスバン、ピクシストラックの中古車の価格相場をまとめました。

ピクシスエポック:35~170万円程度、キャンピングカー仕様などは250万円程度~

ピクシスバン:90~315万円程度

ピクシストラック:35~170万円程度、レジストロは300万円後半~

※2024年5月30日時点の相場

トヨタで軽自動車が欲しい方は、ピクシスがおすすめ

ピクシスシリーズは、ダイハツからOEM供給を受けてトヨタが販売する軽自動車です。とはいえすべてのダイハツの軽自動車がトヨタのピクシスシリーズとしてラインナップされているわけではありません。

現在選択できるのは乗用モデル1種類と、商用モデル2種類の軽3車種です。トヨタで軽自動車が欲しい方は、ピクシスシリーズを検討してみるといいでしょう。

※この記事は、2024年6月時点の情報で制作しています