女優の石原さとみが主演を務めるテレビ朝日系ドラマ『Destiny』(毎週火曜21:00~)の最終回が4日に放送され、SNSではラストシーンにさまざまな感想が寄せられている。
■Destiny、見逃し配信再生数累計は2,400万回に
今作は、ドラマ『Dr.コトー診療所』シリーズ(03年ほか/映画は22年)、映画『涙そうそう』(06年)、『ハナミズキ』(10年)などを手掛ける脚本家・吉田紀子氏が、自身初となる検事の世界を舞台にしたサスペンス×ラブストーリー。主人公の検事・西村奏(石原さとみ)が、大学時代の恋人・野木真樹と(亀梨和也)と12年ぶりに再会したことを機に、封印してきた青春時代のある事件の扉が開き、二人は20年に及ぶ運命の波に翻弄されていくことに……。出産を経て、今作で3年ぶりの連続ドラマ復帰を果たす石原が主演を務め、亀梨和也と初共演を果たす。5月28日放送の第8話は、番組最高視聴率をマーク。さらに第1話~8話の見逃し配信の累計再生は、2,400万回(ビデオリサーチにて算出/24,488,224回/期間:4月9日~6月2日)を記録し、テレビ朝日のゴールデン・プライム帯史上最高記録を更新し続ける大ヒット作品となっている。
■“表情でタイトル回収”した『Destiny』最終回
最終回では、浩一郎(仲村トオル)の告白により、奏の父・辻英介(佐々木蔵之介)の自死、親友・カオリ(田中みな実)の事故、野木邸放火事件の真相が明らかに。奏は検事の仕事を全うし、父の無実を証明する。そして真樹は貴志(安藤政信)の執刀による手術を決意。無事に成功し、奏、真樹、知美(宮澤エマ)、祐希(矢本悠馬)はカオリの墓参りへ。それぞれがカオリとの出会いを反芻し、思い出話に花を咲かせるのだった。
ラストは、運命に翻弄され続けてきた奏と真樹のシーンに。奏に「さようなら」と告げられた真樹は、「わかった。そうだよな。わかった」と自分に言い聞かせるように頷き、「奏、ありがとう。生きようと思わせてくれて」と感謝を告げる。奏は真樹に背を向けて歩き出し、「振り返ってはいけない。だって、私と真樹は、始めから出会ってはいけない運命。絶対に重なり合うことのない……」と心の中でつぶやくが、思わず振り返る。奏の背中を真剣な表情で見つめていた真樹だが、次第に笑顔に。奏も満面の笑みを浮かべ、目を潤ませると、声は放送されていない口パクでの演出だったものの、真樹の名前を呼び、真樹のもとへ駆け出す――という展開で、『Destiny』とドラマタイトルのカットが入り、幕を閉じた。
このラストシーンに、SNSでは、「マサキと奏が結ばれるって意味でのDestiny(運命)だったのね」「これは運命の物語」「『抗えない運命』を9話かけて証明してくれた」「真樹と奏は離れられない運命」と、タイトルの『Destiny』の意味を改めて考察する声が続々と投稿された。さらに、石原と亀梨の演技について「運命を背負った恋人役が似合いすぎていた」「最後の亀梨と石原の表情演技は名場面」「ふたりの演技素晴らしかった」「石原さとみ良すぎ。笑顔からの数秒でコロコロ変わる表情。すごい」「最終回の真樹の表情が全部やばかった。あんな表情どうしてできるの」と、表情の変化を中心に絶賛の声が寄せられている。2人が真剣なまなざしから笑顔を見せた“表情の変化”が、“惹かれ合う運命”の証明となり、石原と亀梨の美しく巧みな表情の芝居でタイトル回収を実現したラストシーンとなった。
現在最終回は、TVerで配信中。
【編集部MEMO】最終回あらすじ
テレビのニュースで民事党議員・東正太郎(馬場徹)の総裁就任報告を見ていた「横浜地検」の検事・西村奏(石原さとみ)は、20年前、「環境エネルギー汚職事件」で「東京地検」特捜部の主任検事を務めていた父・辻英介(佐々木蔵之介)のことを思い出す。英介が捏造された証拠と知りながら無理やり起訴に踏み切ったとした弁護士・野木浩一郎(仲村トオル)の活躍により、無罪を勝ち取った東正太郎。そして、身に覚えのない疑惑を掛けられ、命を絶った父――。しかし次の瞬間、奏はテレビ画面に映った男に釘付けになる。正太郎と父で元総理の東忠男(伊武雅刀)の後ろで拍手している男。彼こそ野木真樹(亀梨和也)が容疑者となった「野木邸放火事件」の現場付近で写真に映り込んでいた人物だった。国会議員便覧を調べ、その男が忠生の秘書・秋葉洋二(川島潤哉)だと確認した奏は、入院中の浩一郎の元へ。「環エネ事件」の犠牲になった父・英介、友人・及川カオリ(田中みな実)の事故、真樹の失踪、そして放火事件、すべてが繋がっていると確信した奏は、浩一郎に真実を教えてほしいと懇願する。20年前、「環エネ事件」の公判ですべてを覆し、正太郎を無罪へと導いた弁護士・浩一郎。そんな彼の自宅を放火し、命を狙ったのが秋葉だったという事実を突きつけ、「とても無関係だとは思えない。あなただけが知っていることがあるはず」と切実な思いで問いかける奏に、浩一郎はとうとう重い口を開く。一方、奏から浩一郎と話したことを知らされた真樹は、思いもかけぬ真実を知り!?