ニチレイフーズは3月29日、「お弁当事情に関する調査」の結果を発表した。週に1回以上、身近な人にお弁当を作ってもらう人(10代~60代の男女1,720人)を対象にした調査は2024年3月15日~3月18日、お弁当を作る人(20代~60代の男女約30,000人)を対象にした調査は2024年2月2日~2月13日に行われた。(どちらもWebアンケートによる調査)

冷凍食品が使用されていると手抜きだと思う?

  • 冷凍食品が使用されていると、あなたは手抜きだと思いますか?

お弁当を作ってもらう人に「冷凍食品が使用されていると、あなたは手抜きだと思いますか?」と聞くと、「手抜きだとは思わない」(56.6%)、「あまり手抜きだとは思わない」(28.3%)を合算して、84.8%が「手抜きだと思わない」と回答。日常に時間の余裕があり、親にお弁当を作ってもらうことが多い10代を除くと、年代が若くなるほど「手抜きだと思わない」と回答する割合が高い結果に。お弁当に冷凍食品を使用することは、かつては"手抜き弁当"というイメージが持たれていたかもしれないが、現在は多くの人が手抜きだとは思っていないことがわかった。

冷凍食品が入っているお弁当に「愛情を感じる」度合いは?

  • 作ってもらうお弁当に感じる愛情の度合い

「作ってもらうお弁当に感じる愛情の度合い」を聞くと、お弁当に冷凍食品が入っている人は、「愛情を感じる」(47.1%)、「どちらかというと、愛情を感じる」(42.7%)を合算して、89.8%が「愛情を感じる」と回答。冷凍食品が入っている人の方が、入っていない人よりも愛情を感じる人の割合が12.2%高いという意外な結果となった。

自由回答では、「味も見た目も良い」(40代男性)、「家族で買い物に行くので、好きな物を楽しみながら選んでいる」(50代女性)、「冷凍食品を使ってまで一品増やしてくれようとしてくれている気持ちがうれしい」(30代男性)との声があり、昨今SNS等で注目される「キャラ弁」や卒業シーズンの「卒弁」なども含め、お弁当というコミュニケーションツールを通じた愛情表現の仕方が多様化していることが推察できる。

また、「体に悪そう」(30代女性)、「作ってもらう方が嬉しい」(50代男性)など、冷凍食品への否定的な意見がある一方で、「冷凍食品を利用することで負担が減るのであれば嬉しい」(40代女性)、「朝早く出勤する私にお弁当を作ってくれているので大変助かっています」(40代男性)、「おいしいし、作り手にとっても少しは楽ができているのかと思うとお互いにとって良いと思う」(10代女性)と、お弁当作りの大変さを思いやる声も多く見られた。冷凍食品を使用すること自体に愛情を感じるというよりも、忙しい中でお弁当を作ってくれることに愛情を感じる人が多いことがわかった。

お弁当を作る人に調査、冷凍食品の使用頻度は?

  • あなたは普段、お弁当に市販の冷凍食品をどの程度使用していますか?

お弁当を作る人に「冷凍食品の使用頻度」を聞くと、62.7%が「週に1回以上」と回答。前回調査(2019年)から1.3%増加した。特に「ほぼ毎日」と回答した人の割合は1.9%増加となり、お弁当に冷凍食品を使用する習慣がある人が増加していることがわかった。

お弁当を作る際に工夫していることは?

  • お弁当を作る際に気をつけていること

お弁当を作る際の「工夫していること」を聞くと、上位は「短時間で作れる」(32.5%)、「簡単に作れる」(32.0%)、「安く仕上げる」(29.1%)、「無理をしない範囲で作る」(27.8%)となった。また「重要視していること」を聞くと、「短時間で作れる」、「安く仕上げる」が同程度の割合となり、お弁当作りにおいて「タイムパフォーマンス」と「コストパフォーマンス」の両方が重視されていることがわかった。一方で前回調査(2019年)と比較すると、「安く仕上げる」と回答した人の割合が、「工夫していること」(2.2%増加)、「重要視していること」(1.9%増加)の両方で増加した。昨今の物価上昇の影響で、お弁当作りにおいても「コストパフォーマンス」を重視する人が増えている可能性が推察できる。

お弁当に関する都道府県ランキング

今回、都道府県別のお弁当に関するランキングも発表された。調査は2024年2月2日~2月13日、全国に住む20代~60代の男女約30,000人を対象にインターネットで行われた。

  • 都道府県別「人気のお弁当のおかず」ランキング

お弁当を作る人に「家族に人気のお弁当のおかず」を聞いたところ、全国ランキングは第1位「鶏のから揚げ」、第2位「卵焼き・スクランブルエッグ」、第3位「ハンバーグ」という結果に。

  • 都道府県別時短ランキング

お弁当を作る人に「作成時間」を聞くと、全国平均は17分57秒という結果に。都道府県別で最短は「群馬県(14分34秒)」で、2019年と同様にお弁当作りにかける時間が最も短い県となった。第2位は「北海道(14分44秒)」、第3位は「山梨県(15分16秒)」だった。一方、最長は「岡山県(21分34秒)」という結果に。

  • 都道府県別 弁当月1回以上自作率ランキング

全国に住む20代~60代の男女に「お弁当を作る頻度」を聞くと、28.0%が「月に1回以上作る」と回答。月に1回以上、お弁当を作る人の割合を都道府県別に見ると、最多は「島根県(36.4%)」、第2位は「福井県(35.9%)」、第3位は「岩手県(35.3%)」だった。一方、最少は「愛知県(22.4%)」という結果に。