視力の良い人と悪い人では物の見え方が全然違います。

であるが故に、ふとした瞬間にちょっとした行き違いや認識のズレなども生まれがち。現在Xでは、視力の低い人の見え方を疑似体験できる、こんな方法が話題になっています。

【メガネを外した時の見え方】
カメラでメガネを通して撮影して、iPhoneなら長押しで「AE/AFロック」。そのままメガネを外せば、そのメガネをかけた人の裸眼の見え方を体験できます。
(@sakata_yoshiより引用)

ポストの主は創業102年の「サカタメガネ」の4代目を務める「よしひこ@サカタメガネ👓1級眼鏡作製技能士(@sakata_yoshi)」さん。ポストされた動画では、【メガネを外した時の見え方】を再現する方法を紹介してくれました。

その方法というのが画期的で、まずは(1)スマートフォンのカメラにメガネをかけて撮影、(2)そのままAFロック(iPhoneの場合は長押しでAFロック)して、メガネをかけた状態でピントを固定。(3)そしてカメラからメガネを外してみると、そのメガネを使っている人の裸眼状態での見え方を体験できるように。

これは視力が低い身からすれば、なんともうれしい提案です!!

さらに、老眼の見え方も紹介してくれています。

【老眼の見え方】
を体験するには、メガネは不要です。少し離れたところにピントを合わせてAFロック。遠くは見えるのに近くの文字はボヤける。本を離すと多少見える。
(@sakata_yoshiより引用)

この斬新な方法は大きな反響を呼び、「わー! ボヤける視界まんまで分かりやすいです」「凄い! 革命だ…これでメガネかけてない民にわかって欲しくてする無駄な例えしなくて済む」「すごい! やっと視力の良くない娘の状況、理解できました。こんな方法があったなんて 教えてくれて、ありがとう!!」「これだわ!!! 変な再現とかよりリアル!わしの場合裸眼視力0.02以下だからこれより酷いぞw」「疑似体験できるんですね 老眼を体験できるのは貴重かも…」といった声が上がりました。

投稿主のよしひこさんは、補足としてこんなお話もされています。

このやり方だと乱視には対応していないのと、眼には高次収差と言う歪みもあるので、ほとんどの場合は裸眼の方が見づらいはずです。
 
このようにボヤけた世界を無理やり見ようとすると眼に負担をかける場合もあります。無理せずメガネ等で矯正して眼への負担を減らしていくことが、目の健康に大切です。
(@sakata_yoshiより引用)

投稿主さんに聞いてみた

とても大きな反響を呼んだ、「メガネを外した時の見え方」。今回は投稿主のよしひこさんに、この方法を思いついたキッカケなどについて話をお聞きしてみました!

ーーこのやり方を考えた理由などございましたら、お聞かせいただけますか?

子供の弱視用メガネの重要性を親御さんに伝えるためです。弱視のお子さんは弱視用メガネを一日中かけていないと治療に繋がらないのですが、親御さんは普通の近視用メガネのことしか知らない場合が多く、「必要な時だけかけさせればいいか」なんて考えてしまいます。

そんな時に、普段の接客から「お子さんが今見えてる世界」を知ってもらうために専用のレンズで見せたりしているのですが、それをより分かりやすくするためにどうすればいいかなと考えて思いつきました。

ーーこの方法をどんなシーンで役立てて欲しいと感じていますか?

世の中には、メガネをかけても視力が出ない方、色の区別が付きにくい方、視野が針の先ほどしかない方など、様々なハンディキャップを抱えている方が意外に多くいらっしゃいます。

実は私も左目を網膜剥離で手術をしており、一部視野が欠けています。

今回の投稿でも、点字ブロックが歩道と同系色なので分かりにくくなってしまっているのが分かると思います。

ーー今回のポストが大きな反響を生んでいますが、率直なご感想があれば教えてください。

ここまで反響があるとは思わなかったので驚いております。世の中には”メガネをかけても”視力が出ない方が沢山いらっしゃいます。他人の見え具合を想像することはなかなか難しいのですが、今回の投稿が目が悪い方への理解のきっかけになって頂けたらと思います。


よしひこさんのお話から、他の人の見え方を理解するということの大切さがわかりますね。まずはこの機会に、身近な方と物の見え方を共有されてみてはいかがでしょう?