家庭菜園でとれた野菜を使った離乳食レシピ

家族みんなで同じものを食べるっていいですよね。家庭菜園で育てた野菜ならなおさらです。離乳食は作り方もシンプル。大人の食事と一緒に作り、味をつける前に赤ちゃん用に取り分ける「取り分け離乳食」という方法もあります。注意点は二つ。初めての食材は、1日1種類、午前中に食べさせてみましょう。塩はできるだけ使わず、味見をして味付けが必要だと感じたときのみ少々加える程度にとどめるのが望ましいです。

【離乳食初期】ゴックン期のレシピ(5~6カ月ごろ)

母乳やミルクだけを飲んできた赤ちゃんが飲み込みやすいように、なめらかでとろみのある離乳食を作ります。すりつぶした10倍がゆひとさじから始めて、慣れてきたら野菜のペーストにチャレンジ。野菜は1日1種類、ひとさじから試しましょう。

野菜のペースト

野菜をすりつぶす、すりおろす、裏ごしするなどして作ります。まとめて作り、小分けして冷凍しておくと便利。大人用のスープやドレッシングの材料としても使えます。

ニンジンのペースト(作りやすい量)

1.ニンジンは縦半分にカットして8cm程度の長さに切り、ゆでて、すりおろす
2.湯冷ましを加えてのばす

ブロッコリーのペースト(作りやすい量)

1.ブロッコリーはゆでて穂先をそぎとり、すり鉢に入れてすりつぶす
2.湯冷ましを加えてのばす

サツマイモのペースト(作りやすい量)

1.サツマイモは厚めに皮をむき一口大に切り、水に10分間さらし、ゆでて、裏ごしする
2.湯冷ましを加えてのばす

野菜ペーストは作りやすい量を一度に作り、離乳食用フリージングトレイや製氷皿に小分けし,冷凍しておくと便利です。湯冷ましを加える前の状態のほうが、いろいろな料理に使えます。1週間をめどに使い切りましょう。

【離乳食中期】モグモグ期のレシピ(7~8カ月ごろ)

生後7~8カ月ごろになると、食べ物を舌とあごでつぶして食べられるようになります。絹ごし豆腐ぐらいのかたさを目安に、少しずつ形のあるものをあげてもOK。大人も一緒に食べられるメニューが増えてきます。

サツマイモのミルク煮

赤ちゃんが舌でつぶせるやわらかさは、いもがゆとスープの中間くらい。大人もほっこり落ち着く甘さです。

材料(1食分)
サツマイモ50g、牛乳100cc

作り方

1.サツマイモは皮をむいて厚さ7mm程度の輪切りにし、水にさらす
2.鍋に牛乳と1のサツマイモを入れ中火にかけ、煮くずれたら、鍋の中でスプーンなどを使ってつぶす
※牛乳によるアレルギー症状を確認しながら食べさせましょう。

ニンジンジュレ

ゼリーよりもやわらかく、口の中でとけるようにニンジンの甘みが広がります。冷凍ニンジンペーストでも作れます。

材料(1食分)
ニンジン50g、リンゴ果汁(乳幼児用)50cc、ゼラチン1g

作り方

1.ニンジンはゆでてすりおろす
2.鍋に1のニンジン、リンゴ果汁を入れ、中火にかけて混ぜ合わせる
3.火を止めて、水でふやかしたゼラチンを加え、粗熱をとり、器に盛って冷蔵庫で冷やし固める

里芋ソースの豆腐グラタン

豆腐ベースで大人用のおかずにもなる一品。9カ月(カミカミ期)以降は、ベビー用チーズをのせてオーブントースターで10分程度焼いてもおいしいですよ。

材料(1食分)
里芋35g、豆腐20g、湯冷まし大さじ2 、みそ少々

作り方

1.器に豆腐を入れて細かくくずし、レンジで30秒加熱する
2.里芋はゆでてすりおろし、湯冷ましでのばしてごく少量のみそを混ぜ合わせ、豆腐にかける

カミカミ期(9~11カ月ごろ)

奥の歯茎でかんで食べられるようになります。かたさの目安は、指でつぶせる完熟バナナ程度。調理は、やわらかく煮たみじん切りや5㎜程度の角切りで。1口が大きなものは避けてください。

カブのくたくた煮

だしのうまみが染み込んだカブは、口の中でほどける食感。大人の口にも合います。カブの葉先を刻んで彩りよく仕上げます。

材料(1食分)
カブ40g、絹ごし豆腐40g、鶏ひき肉15g、だし汁70cc

作り方

1.カブはいちょう切りにし、葉先は細かく刻んでとっておく
2.小鍋にカブとだし汁を入れ、歯茎でつぶせる程度まやわらかく煮る
3.5㎜角に切った豆腐を加え、弱火で2~3分煮る
3.鶏ひき肉を入れ、カブの葉先を加え、火が通るまで煮る

間引き菜と厚揚げの煮びたし

やわらかい間引き菜を離乳食に活用。小松菜やホウレンソウは定番の煮びたしに。仕上げにとろみをつけると食べやすくなります。

材料(1食分)
間引き菜(小松菜、ホウレンソウなど)15g、厚揚げ20g、だし汁大さじ1、米粉(または片栗粉)少々、塩少々

作り方

1.小松菜(間引き菜)は5mm幅に切り、厚揚げは3mm角に刻む
2.小鍋にだし汁を入れ、小松菜と厚揚げを加えて煮る
3.少量の水で溶いた米粉(または片栗粉)を加え、とろみがついたら火を止める

白菜とツナの豆乳シチュー

白菜は葉先のやわらかい部分を使います。たんぱく質もとれて大人の朝食にもぴったりです。

材料(1食分)
白菜(葉先の部分)20g、タマネギ20g、ツナ水煮缶大さじ1(水分を切る)、豆乳100cc、米粉(または片栗粉)少々

作り方

1.白菜とタマネギは細かく刻み、小鍋に入れ、野菜がかぶる程度の水を加え、中火にかける
2.水がとぶまで煮て火を止め、ツナ水煮缶と豆乳を加え、中火にかける
3.少量の水で溶いた米粉(または片栗粉)と塩を加え、とろみがついたら火を止める

【離乳食完了期】パクパク期(1歳~1歳6カ月ごろ)

1歳以降はかむ力が増し、食べ物を前歯でかみ切れるように。奥歯が生えてくると、すりつぶすような動きもできるようになります。調理は、柔らかい肉団子のかたさを目安に、1cm程度の角切りに。手づかみしたり、スプーン・フォークの練習ができたりするメニューにしましょう。

ニンジンとジャガイモのおやき

イメージはご飯で作ったお好み焼き。手づかみでパクパク食べられます。粉チーズひとふりが味付けのポイントです。1個ずつラップで包んで冷凍保存袋に入れれば約1月冷凍保存できます。一度に12個くらい作れますので、作り置きしておくのもいいですね。

材料(1食分)
ごはん(やわらかめ)120g、ニンジン20g、ジャガイモ30g、しらす10g、小ねぎ5g、たまご小2個、ごま油大さじ1、乳幼児用和風だし(顆粒)0.5g、粉チーズひとふり

作り方

1.ニンジン、ジャガイモはすりおろす
2.ボウルに全ての材料を入れ、混ぜ合わせる
3.フライパンにごま油を引き、2を直径5~6cmの円盤形に広げ、焼き目が付く程度に両面を焼く

ブロッコリーでナポリタン

見よう見まねでフォークの練習にもぴったりなパスタ。離乳食後期から使えるトマトケチャップは1食あたり小さじ1まで。大人にはうす味なので追いケチャップで味付けするとよいでしょう。

材料(1食分)
ブロッコリー15g、タマネギ15g、ハム1枚、食用油大さじ1、ゆでたパスタ(長さ3cm程度に切る)100g、トマトケチャップ小さじ1

作り方

1.ブロッコリーは食べやすい大きさ、玉ねぎはみじん切り、ハムは短冊に切る
2.フライパンに1の野菜入れ、100ccほどの水で煮込み、水が約半量になったら、ハムとゆでたパスタ、トマトケチャップを入れ、炒め煮して水分をとばす

冬野菜ゴロゴロカレー

いろいろな野菜が食べられて、スプーンの練習にもぴったり。甘酒が隠し味の大人には懐かしい甘口カレーです。冷凍保存する場合は、1食分ずつ冷凍保存袋に入れて薄く平らにならし、空気を抜いて冷凍庫で1カ月程度。

材料(2食分)ニジン15g、ジャガイモ15g、ブロッコリー15g、タマネギ15g、食用油小さじ1/2、カットトマト缶15g、甘酒大さじ1、水1カップ、幼児用カレールウ15g

作り方

1.ニンジン、ジャガイモ、タマネギは1cm角、ブロッコリーは食べやすい大きさに切る
2.鍋に油をひいて1の野菜をよく炒め、水、カットトマト缶、甘酒を加えて弱火で15分煮る
3.野菜が柔らかくなったらいったん火を止め、子ども用カレールウを入れて溶かし、とろみがつくまで煮る

まとめ

離乳食は野菜が主役。家庭菜園でとれた旬の野菜が大活躍します。いろいろな野菜で離乳食を作ってあげてください。調味料をほとんど使わない離乳レシピで、大人も野菜のおいしさを再発見する機会になるかもしれません。