2000年のヒット曲を覚えていますか? この頃、音楽はCDで聴くのが一般的で、多くの歌手のCDが100万枚以上を売り上げる「ミリオンセラー」を達成していた時代でした。

本記事では、そんな2000年のヒット曲を紹介します。現在も活躍する歌手から懐かしの歌手までさまざまな曲があるので、ぜひ当時を思い出しながら楽しんでください。

2000年のヒット曲【邦楽編】

  • 2000年のヒット曲【邦楽編】

まずは、邦楽でミリオンセラーを記録したヒット曲の中から代表的な曲を紹介します。

「TSUNAMI」サザンオールスターズ

サザンオールスターズの「TSUNAMI」は、2000年1月26日発売のシングル。愛する女性への切ない思いを描いた歌詞が印象的なバラードです。

売上は200万枚以上を記録し、ダブルミリオンを達成しました。リリースから20年以上経った今もなお、サザンオールスターズを代表するヒット曲として多くの人に愛されています。LPレコードでもリリースされているので、より味わい深いサウンドを楽しめたい方は、そちらを探してみるのもおすすめです。

「桜坂」福山雅治

福山雅治の「桜坂」も、売上200万枚以上を記録しダブルミリオンを達成したヒット曲。桜坂は、東京都の大田区・田園調布本町にある実在の坂がモデルとなっています。もう会えなくなってしまった愛しい人への思いを歌ったラブバラードです。

「桜坂」は、TBSのバラエティ番組『ウンナンのホントコ! 』内の人気コーナー「未来日記Ⅴ」のテーマ曲にも起用されていました。番組の内容と歌詞やメロディがマッチしていたことも曲がヒットした要因でしょう。「桜坂」を聞くと、この番組を思い出す方も多いかもしれません。

「SEASONS」浜崎あゆみ

浜崎あゆみの「SEASONS」は、フジテレビの月9ドラマ『天気予報の恋人』の主題歌で売上100万枚以上のミリオンセラーを記録しました。メッセージ性の強い歌詞が印象的なバラードで、浜崎あゆみの曲の中でもトップクラスの売り上げを誇るヒット曲です。

この年に行われた「第42回レコード大賞」では優秀作品賞および作詞賞を受賞し、浜崎あゆみにとって2度目の紅白出場となった「第51回NHK紅白歌合戦」でもこの「SEASONS」を披露しました。

「愛情」小柳ゆき

小柳ゆき4枚目のシングル「愛情」は、2000年4月12日に発売。「愛情」を収録したアルバム「EXPANSION」がミリオンセラーを達成しています。「あなたのキスを数えましょう 〜You were mine〜」と並んで、小柳ゆきの代表的なヒット曲です。

この曲は、日本テレビ系列で放送されたバラエティ番組『ヤミツキ』のテーマ曲にも起用されていました。歌詞には、愛する人に対する溢れそうなほどの熱い気持ちが描かれています。小柳ゆきのパワフルな声量とハスキーボイスが魅力的な曲です。

「恋のダンスサイト」モーニング娘。

「恋のダンスサイト」は、1999年発売の「LOVEマシーン」に次ぐモーニング娘。のヒット曲。100万枚以上の売り上げを記録し、2000年の「第42回レコード大賞」では優秀作品賞を受賞しています。

「恋のダンスサイト」の特徴は、インド風のエキゾチックなメロディ、そしてカラフルでセクシーな衣装。矢口真里が「SEXYビーム」と叫んで手を突き出すコミカルな振り付けも、大きな話題となりました。2000年のヒット曲は切ない恋を歌ったラブソングが多いですが、「恋のダンスサイト」は明るく笑える恋模様を歌ったエネルギッシュな一曲です。

2000年のヒット曲【洋楽編】

  •  2000年のヒット曲【洋楽編】

続いて2000年の洋楽ヒット曲を紹介していきます。どれも世界的にヒットした曲ばかりなので、洋楽をあまり聞かない方でも何となく聞き覚えがあるかもしれません。

「Say My Name」Destiny’s Child

Destiny’s Child(デスティニーズ・チャイルド)は後にソロデビューするビヨンセも所属していた女性グループ。1997年のメジャーデビュー以降数々の曲をヒットさせ世界的な人気を博しましたが、2006年に惜しまれつつ解散しています。

「Say My Name(セイ・マイ・ネーム)」は、そんなDestiny’s Childの代表曲の一つ。浮気と思われる怪しい行動を取る恋人を問いただす様子を描いており、何度も繰り返される「Say My Name(意味:私の名前を呼んで)」という歌詞が印象的な曲です。アコースティックギターのソロから始まり徐々に力強さを増す曲調が、女性の不安な心情を表しています。

「Bye Bye Bye」NSYNC

1995年から2002年まで活動したアメリカの男性アイドルグループ・NSYNC(イン・シンク)。バックストリート・ボーイズのライバルとしても注目され、若い女性を中心に大きな人気を集めたグループです。

2000年1月17日にアメリカでリリースされた「Bye Bye Bye」(バイ・バイ・バイ)は、恋人に別れを告げる様子を描いています。曲名と同じ歌詞を力強く歌うサビが特徴的なヒット曲です。切ない別れではなく、「もう我慢できない」「諦めている」など、恋人を突き放して出て行かせようとする激しいダンスナンバーとなっています。

「Oops!…I Did It Again」Britney Spears

Britney Spears(ブリトニー・スピアーズ)は日本でも「ブリちゃん」の愛称で親しまれ、多くの人気を集めたソロシンガー。「Oops!…I Did It Again」(ウップス!...アイ・ディド・イット・アゲイン)というタイトルは日本語に訳すと「うわっ、またやっちゃった!」のような意味合いで、その言葉通り恋愛における女性の失敗を描いています。

「私はあなたに真剣ではないのに、友達以上だと信じさせてしまった」という小悪魔的な歌詞をキュートなブリトニーが歌い、大きなヒットとなりました。人間型の火星人を演じるブリトニーが宇宙飛行士を誘惑するユニークなミュージックビデオにも注目です。

「Stan」Eminem feat. Dido

ヒップホップ界のレジェンドと言われる白人ラッパー・Eminem(エミネム)が、イギリス人女性歌手・Didoをフィーチャリングしてリリースしたヒット曲「Stan(スタン)」。タイトルにもなっているスタンという人物がエミネムに送った手紙が歌詞となった曲です。

歌詞である手紙は、熱狂的なエミネムファンのスタンが「俺はお前を愛しているのに、どうして返事をくれないんだ」と訴える過激な内容。それに対するエミネムの返信も歌詞になっています。雨音をバックにしたDidoの静かな歌声とエミネムの鋭いラップが交互に流れ、ダークで独特な雰囲気を放つ曲です。

「It's My Life」Bon Jovi

1984年にデビューし、数々のヒット曲を生み出してきた世界的ロックバンド・Bon Jovi。日本でも高い人気を誇り、これまで何度も来日公演を行っています。日本ではよくCMソングに起用されているので、洋楽好きではない方でも曲は聞いたことがあると言う方も多いかもしれません。

2000年に発売された「It's My Life」は、そんなBon Joviの代表曲の一つ。YouTubeで公開されているミュージックビデオの再生回数は、驚異の13億回を記録していきます。イントロから続く緊張感あるサウンドが、サビで一転して爽やかなサウンドに変わる様が印象的な曲です。また、この曲はお笑い芸人・なかやまきんに君がネタで使用していることでも知られています。

2000年のヒット曲【アニソン編】

  • 2000年のヒット曲【アニソン編】

2000年はアニソンのヒット曲も盛りだくさん。2000年放送のアニメの中から、テーマ曲が特に印象的な5作品を紹介します。

「檄! 帝国華撃団」真宮寺さくら(横山智佐)&帝国歌劇団

「檄! 帝国華撃団」は、同名ゲームが原作のアニメ『サクラ大戦』のオープニングテーマです。大正がモチーフの架空の時代「太正12年」を舞台とし、表向きは劇団の秘密部隊「帝国華撃団」の活躍を描いています。

アニメはゲームと同じく、霊力で動くロボット「光武」に搭乗して敵と戦う内容ですが、ヒロイン・真宮寺さくらが帝国華撃団の中で成長するシリアスなストーリーに変更されているのが特徴。主題歌「檄! 帝国華撃団」は1996年のゲームリリース時に公開した曲で、2000年のアニメ放送時にリマスターされました。大正ロマンをモチーフに、勇ましさと華やかさが表現されています。

「Be Truth」宇都宮隆

T.M. Networkのボーカル・宇都宮隆が歌う「Be Truth」は、ゲーム原作アニメの第2期『モンスターファーム 〜伝説への道〜』のエンディングテーマ。CDから召喚したモンスターを戦わせてリーグの頂点を目指す物語で、バトルシーン中心に描かれたアニメです。

1999年4月から2000年3月までのアニメ第1期はシリアスな内容でしたが、2000年4月から9月までの第2期では全体的に明るい内容となりました。「Be Truth」はいつも元気な主人公・佐倉ゲンキの冒険にかける決意を、静かにしっとりと歌い上げています。

「侵略-the Chariots VII-」OZWORLD

バンド・OZWORLDが歌う「侵略-the Chariots VII-」は、ロボットアニメ『銀装騎攻オーディアン』のオープニングテーマ。アニメは、高校を中退した不良少年・哉生優がパイロットとしての才能を見出され、テロリストたちと戦いながら自身の秘密に迫るストーリーです。

「侵略-the Chariots VII-」は独特な重々しい雰囲気のロックサウンドで、アニメの世界観を見事に表現しています。ボーカルの歌い方も特徴的で、2000年当時視聴者の間では「延々と聴きたくなる中毒性がある」と話題になりました。放送から20年以上経った今もなお根強いファンがいるようです。

「サクラサク」林原めぐみ

「サクラサク」はアニメ『ラブひな』のオープニングテーマ。主人公・浦島 景太郎の叔母・浦島 はるかの声優を務める林原めぐみが歌っています。アニメは、東京大学への入学を目指す浪人生の主人公・浦島景太郎が、温泉旅館の女子寮「ひなた荘」の管理人になることから始まる物語で、住人の女性たちとの交流を描いたラブコメディです。

「サクラサク」はタイトル通り大学合格を願う歌ですが、ヒロイン・成瀬川なるに対する景太郎の恋心を表現した歌詞も登場し、思春期ならではの甘酸っぱい気持ちが上手く表現されています。アップテンポな曲調も前向きになれると好評で、アニメとともにこの曲も人気を集めました。

「ハム太郎 とっとこうた」ハムちゃんず

2000年の放送開始から2006年まで続いたアニメ「とっとこハム太郎」の主題歌「ハム太郎 とっとこうた」は、キャラクターを演じる声優たちの「ハムちゃんず」が歌っています。アニメを見たことがない方でも、この曲だけは知っているという方も多いのではないでしょうか。

「とっとこハム太郎」は、ハムスターたちのほのぼのした日常を描いており、子どもだけでなく大人にも人気の高い作品です。「ハム太郎 とっとこうた」は、ハム太郎が楽しく遊ぶ様子をシンプルなメロディとフレーズの繰り返しで歌っています。一度聞くと頭から離れない中毒性のある曲です。

2000年のヒット曲【番外編】

  •  2000年のヒット曲【番外編】

最後に、2000年のヒット曲の中から、番組の企画で生まれた曲や意外なヒット曲を紹介します。

「慎吾ママのおはロック」慎吾ママ

「慎吾ママのおはロック」は、当時SMAPのメンバーであった香取慎吾演じる「慎吾ママ」のテーマソングで、CD100万枚以上を売り上げたヒット曲。慎吾ママが作ったおいしい朝ごはんを食べて、「おっはー」と挨拶して元気に過ごそうと呼びかける内容です。

慎吾ママは、香取慎吾と中居正広がMCを務めたバラエティ番組「サタ☆スマ」で生まれました。番組に応募した視聴者の家庭を訪問し、忙しい母親に代わって慎吾ママが朝ごはんを作るという企画で、冷蔵庫のマヨネーズを吸う「マヨチュッチュ」が毎回お約束となっており歌詞にも使われています。2000年に文部科学省のキャラクターとしても採用され、全国の小中学校や公民館にポスターが配布されるほど大人気でした。

「ナンダカンダ」藤井隆

「ナンダカンダ」は、現在もバラエティやドラマで幅広く活躍する藤井隆が歌手として発表した曲です。幅広い世代から人気を集め、2000年の「第33回日本有線大賞」では新人賞を受賞。年末の「第51回NHK紅白歌合戦」にも出場を果たしました。

藤井隆のキャラクターを表した底抜けに明るいダンスナンバーで、忙しない現代社会を生きる人々を奮い立たせる力強い歌詞が印象的です。「立ち上がれ」「目を覚ませ」など聞いているだけでも勇気づけられる歌詞が多く、応援ソングとして現在も歌い継がれています。

「Millennium」Yuming+Pocket Biscuits

Millennium (ミレニアム)は、ユーミンこと松任谷由実とポケットビスケッツがスペシャルユニットを組んでリリースした曲。ポケットビスケッツはバラエティ番組『ウッチャンナンチャンのウリナリ!!』の企画で1995年に結成された、千秋・内村光良・ウド鈴木によるユニットです。

Yuming+Pocket Biscuitsは番組内で「2000年を記念する曲を大物アーティストと歌おう」という企画が持ち上がり、松任谷由実の快諾でコラボが実現しました。曲名の「Millennium」は「千年紀」を意味し、歌詞には愛する人への熱い思いが描かれています。

「孫」大泉逸郎

2000年、演歌としては異例のCD売上120万枚以上を記録したヒット曲が大泉逸郎の「孫」。CD発売は1999年ですが、テレビや有線放送で徐々に人気が高まった結果、2000年にミリオンセラーを達成しました。大泉逸郎はこの曲で紅白歌合戦にも出場しています。

タイトル通り孫への思いを歌った歌詞で、宝物のような孫の誕生を喜び、健やかに育ってほしいと願う気持ちが、多くのリスナーの心に響きました。男の子の孫に呼びかける歌詞が有名ですが、2000年のアルバム「孫~大泉逸郎ふるさと・祝い唄」には女の子版も収録されています。

2000年のヒット曲を聞いて当時を思い返そう

  • 2000年のヒット曲を聞いて当時を思い返そう

2000年のヒット曲をジャンル別に紹介してきました。今回紹介した曲の多くは、YouTubeや音楽配信サービスで視聴可能です。今も色褪せないヒット曲を楽しみながら、2000年に思いを馳せてみてはいかがでしょうか。