福岡、熊本、大分の3県を舞台に初めて開催される国際自転車ロードレース「マイナビ ツール・ド・九州2023」が6日、開幕した。

  • 小倉城クリテリウムを制し、喜ぶチームブリヂストンサイクリングの児島直樹(撮影・軸丸雅訓)

初日はエキシビションとして、北九州市の小倉城周辺を周回する「クリテリウム」(約45キロ)でレースが行われ、101選手が参加。児島直樹(チームブリヂストンサイクリング)=福岡県みやま市出身=が59分00秒で優勝した。2位は窪木一茂(同)が入った。

今大会は国際自転車競技連合(UCI)の公認大会。7日は北九州市から福岡県久留米市、うきは市などを通過し、大牟田市のJR新大牟田駅前でゴールするコース(約144キロ)で行われ、最終日の9日まで国内外の18チームが競い合う。

熱い気持ちを込めてゴールに駆け抜けた。児島は歴史の幕を開けた大会で最初の王者となった。「プラン通りの展開に持ち込めた。最高にうれしい」。優勝が決まった瞬間、両手を高く突き上げて歓喜のガッツポーズをつくった。

1周1・79キロの市街地コースを周回する中、終盤に差しかかり、チームの選手たちで先頭集団を形成した。児島は「序盤から攻めた展開の中、チームの力を示せた。最後は横を見たら誰もいなくて、喜びが爆発した」と笑顔を見せた。

ブリヂストンは福岡県久留米市に工場があり、児島自身も同県みやま市出身。縁のある福岡で開かれる大会とあって、沿道の声援の大きさを実感しながらのレースだったという。「工場では皆さんが仕事の手を止めて応援してくれていたとも聞いた」。国際大会でも活躍する22歳は地元の応援にも後押しされ、全力を振り絞った。

7日のコースには、みやま市も含まれる。「この先もチーム一丸となって、走りたい」。最高のスタートを切った大会でさらなる活躍を誓った。(松田達也)