Z世代。年齢で言うと15~25歳の若者たちを指し、マーケティング界隈を含め、そこかしこで目にする言葉です。
内覧会を先日開催したカバンメーカーのエースも、彼らを意識した新商品を出していました。今までのエースとだいぶ印象が異なる製品が並んでいたので、ちょっと紹介したいと思います。
本格仕様のスケートボード用バッグ
新ブランドの名称は「EDGELINK(エッジリンク)」で、「EDGE・・・スケートボード、とがった感性」「LINK・・・つながる、つながり」を組み合わせたワード。
スノーボード、スケートボードで活躍する平野歩夢さんなど、スケートボードはZ世代に支持される競技です。オジサンの筆者には、スケートと聞くとマーク・ゴンザレスことゴンズやレジェンド、トニー・ホークなどがイメージされますが……。
そんな戯言はさておき、広報PR担当を務める森川泉さんに誕生の背景を尋ねると、「パリ五輪も近いですし、Z世代に人気のある競技である『スケートボードをテーマにした機能』が搭載された商品となります」と説明してくれました。
幾つかあるプロダクトのうち、「機能が一番充実したモデル」と森川さんが言うのが、1月下旬発売予定のフラッグシップモデル「ACROLADE(アクロレイド)」シリーズの「バックパック」(2万4,200円)です。
「ヘルメットの装着や、デッキ(板)を挟み込める独自開発のスケートボードホルダーを備えています。また、小物をしっかり収容できる内装にするなどフルスペック仕様が特徴です。もちろん、スケーター以外の方にも使ってほしいです」
またスケートボードつながりで、専門学校「バンタンデザイン研究所 スケートボード&デザイン専攻科」の学生と共同開発した「NOTEWORTHY(ノートワージー)」というシリーズも同時期に発売されます。
「フラッグシップモデルほどの機能性は求めず、日常使いできる仕様で開発された商品です」
ティアドロップ型「バックパック」(1万6,500円)、スクエア型「バックパック」(1万4,300円)と「サコッシュ」(9,900円)がリリース。
特にサイジングにこだわったという製品で、スケートボードホルダーやオーガナイザーポケットを備えつつ、ヘルメットホルダーは付けないコンパクトな点が普段使いという面を感じませますね。
ちなみに森川さん、「学生たちとミーティングした際、『どんなバッグを使う?』と聞いたら『持たないですねー』と返答され困りました笑。でも、リュックを背負ってスケートすると言う生徒もいて、こんなのが欲しい、こういうのなら持ってもいいとディスカッションを重ねながら作りました」と開発秘話も明かしてくれました。
10代向けの通学用シリーズも登場
紹介した2シリーズはエッジリンクを象徴する製品で、それ以外にも通学などより普段使いできる製品も用意されています。
スケートボードのテイストを気軽に楽しみたい人にお勧めという「TEMPCATION(テンプケーション)」、学生生活を想定したサイジングのスクール用バックパックシリーズ「KANDYDATE(キャンディデート)」、タウンカジュアルシリーズ「HYPHENORM(ハイフノーム)」です。
前者の2シリーズは1月下旬、3つ目は4月上旬に発売予定となっています。
個人的にはハイフノームの「ボストン」(8,690円)が値段の手ごろさ、素材の「ポリエステル 600dn オックス/PU 加工」という点から週末のトレーニングジム用にちょうど良いなーと思いました。Zではないオジサン世代ですが……。
20代前半から10歳前後といわれるZ世代。冒頭で紹介した象徴となる2シリーズは20代、それ以外の普段使いシリーズは10代向けということで、価格帯も前者は2万円台、後者は1万円を切る値段と明確に異なっています。
販売経路も専門店がメインで、ハンズやイオンモールにあるバッグ販売店などが主だと森川さんは話します。やはり若い世代向けということで、気軽に寄れる場所で扱うなどするみたいです。
ビジネスバッグや旅行用のキャリーがイメージされるエースですが、「ブランドイメージは強固にしつつ、今回の新シリーズで別の面も出せていければ」と森川さんは展望を話します。
最後にオジサンの要望として、スノーボード用の板を運べるバッグをリクエストしておきましたが、難しいのかな……。