人と犬の歴史は驚くほど古く、1万5000年前頃から一緒に暮らすようになったとも言われています。近年の日本では、愛玩犬として家庭で暮らす犬が多いかと思いますが、X(旧Twitter)では、モンゴルの遊牧民と暮らす牧畜犬のこんな動画が話題になっています。

ポストしたのは写真家の「中道 智大(@ton_dog_beagle)」さん。

モンゴルの遊牧民とモンゴル原産の古代犬である「モンゴリアン・バンカール」との暮らしを見に行ったときの様子だそうで、動画には、狼などの外敵から家畜を守る牧畜犬が映っていました。ちなみに、この「モンゴリアン・バンカール (Mongolian Bankha) 」、日本では“バンホール”とも呼ばれていますが、モンゴル現地での発音は“バンカール”なのだそうですよ。

この日、早起きした中道さんが山の方へ歩きに行ったところ、特にお願いしたわけでもないのにバンカールが一緒についてきてくれたのだとか。きっと中道さんを仲間だと思って護衛しについてきてくれたのでしょう。

中道さんは続けて、このようにポストされていました。

人間の指示で動くのではなく、自らの意思で、仲間を守る使命のために3時間も付き添ってくれたバンカール。なんだか心のずっと深いところで繋がっているようで、動画を見ているだけでも大きな安心感が伝わってきます。また、人と犬の長い歴史で培われたのであろう信頼関係も感じさせますね。

この動画は大きな反響を呼び、ポストは3.2万件のいいねを獲得(9月15日時点)。数々のコメントも寄せられました。

「つかず離れず歩みを進める姿、背中に溢れる愛情と頼もしさを感じます。こんなふうに繋がることができることに感動しました。ステキな時間ですね」

「使命や誇りを持って行動している感じが素敵ですね。付かず離れずの距離感がまた心地良さそうです」

「勇ましく頼りになりますね(´;ω;`)ウッ…感動しました」

「この相棒感いいなぁ」

「これこそ信頼関係ですね」

「人と動物の本来の関係」

また、日本のお家で犬と暮らしている方などからは、犬のこんなエピソードも寄せられていました。

「うちの犬も母と子供と歩く時は前を歩く 私と歩く時は後ろへ 私のことは護衛しなくていいと思っとる」

「うちの愛犬は、爺ちゃんが電動車いすで外に出ると、車いすの横に、こんな感じで付き添います。本能なんでしょうか? 普段やんちゃな散歩する奴が、ガード対象が一人はいると横に付き添うの、なんか不思議な気持ちでいつも見ているす」

「子供の頃母の田舎(山の中)に居た犬がこうで、1年ぶりに会うとその辺を案内してくれた」

大きな反響のあったこのモンゴリアン・バンカールについて、中道さんはこのようにポストされています。

※中道さんによると「世界最古の犬の一種」という表現は正確ではなく、正しくは「古代犬の一種」とのこと。

投稿主の中道さんに今回のツイートが大きな反響が集まっていることについてお聞きすると、「反響については正直とても驚いておりまして、日本では可愛い犬ばかりが取り上げられると思っていましたが、多くの方が犬本来の魅力を感じとって、関心を寄せて頂けたことに本当に感謝しております。今後も原始の犬と人の関係を写真に収めていきたいなと思っています」とお話ししてくださいました。

中道さんは今後、この旅で撮った写真などの展示も行う予定だそう。また、このバンカールのエピソードなどをXにもまだまだ投稿されていますので、この機にチェックしてみてはいかがでしょう。