吉野家とNEXT DELIVERYは9月12日、小松市において吉野家店舗から郊外へ牛丼を届けるドローン配送の実証実験を実施した。

  • 牛丼を乗せて離陸する物流専用ドローンAirTruck

小松市では、8月28日にドローンを活用した新スマート物流SkyHubの社会実装がスタートし、ほのぼの松東内に構えた「ドローンデポ小松」の開所式も実施している。新スマート物流SkyHubにおいては、すでにNEXT DELIVERYが実施主体となり、買い物代行などのサービスをスタートしており、吉野家のお弁当も陸送で自宅まで配達している。

今回の実証実験は、今後のドローンでの配送も見据えてのもの。実証実験で行ったのは、吉野家小松店で調理された牛丼弁当4個を同市民、カヌー選手の元まで届けるというもの。

  • ドローン配送した牛丼弁当

  • 牛丼4個が入った箱を置き配する物流専用ドローンAirTruck

弁当は箱に収納した状態で店舗スタッフによってドローンにセットし、10時30分から約30分間隔で離陸し、1ルートを計9回飛行し、各目的地まで届けられた。使用機体は、エアロネクストが物流用途に特化してゼロから開発した可搬重量(ペイロード)最大5kg、最大飛行距離20kmの物流専用ドローンAirTruck。当該ルートは、2024年に開業を予定する北陸新幹線の線路予定地の上空となり、小松空港周辺に位置する事から関係各社との事前調整も行っていた。

弁当は液もれや中身の偏りもなく高い配送品質が実現したほか、配達された弁当を実食した同市民からは「店舗で食べる味と遜色ない。むしろいつもよりも温かく感じられる」とコメントしている。

同社では、今後も各者が相互に連携・協力し、全国において地域住民のニーズに沿ってドローンを含む次世代高度技術の活用したサービスを展開し、地域の活性化に寄与していくという。